昨日は、前からチケットがとってあった≪新春能≫に、Kさんと一緒に行った。
≪新春能≫を観るのは、今年が初めて。
新年に何かお正月らしいものを観てみたいという思いから、ずっと以前にチケットをとっていた。
≪新春能≫は、3日と4日の2日間行われるが、4日の狂言に、『野村万作』(人間国宝)と(今絶調の)『野村萬斎』が出るので、4日の方を選んだ。
能楽堂の入り口は、お正月らしい華やぎに満ちていた。
受付の女性は美しい着物姿でにこやかに客を迎え、壁際には豪華なお花が活けられ、壁にはお正月飾りが飾られていた。
≪能舞台≫
私たちが座席について周りを見まわすと、着物姿の方も結構おられ、座席も華やいだ雰囲気だった。
そして驚いたのは、立ち見の方が沢山おられたこと。
その中にはかなりご高齢の方もおられた。(3時間以上に及ぶ公演を立ったまま観られるなんて、よほど能がお好きなのだろうか?)
昨日の演目は、最初が、新春を寿ぐ『翁』と『三番叟』。
その後、狂言『六地蔵』が続き、最後が能『羽衣』だった。
『翁』と『三番叟』は、私たちを新春の華やいだ気分にさせてくれた。
『三番叟』では、初めてナマの野村万作さんと萬斎さんを見ることができて、嬉しかった。
万作さんの柔らかい演技と、萬斎さんのピシッと伸びた背筋が、とても印象的だった。
能『羽衣』では、天女の舞が幽玄の世界に私たちを誘ってくれた。(でも、能をよく理解できていないせいか、私にはちょっと時間が長かったけど‥。)
全ての演目が終わって私たちは席を立ち、出口へと向かった。
その時近くから見上げた能舞台の天井のデザインが、とても斬新でステキだと思った。
能楽堂を後にした私たちは、その後日本橋の『食道園』でたらふく焼肉を食べてから帰途についた。