常人ではない。
それが、「ピカソ展」を見終えての感想でした。
なんといっても、人生を彩る女性たちの数。
バレリーナだったオルガ
17歳のマリア・テレーズ
日傘をさした写真が有名な、フランソワーズ・ジロー
写真家で、「泣く女」のモデル、マラ・ドール
女性が変わるたびに、画風が変わり、
今回の展覧会(於・佐川美術館)はその変遷も追っていたのですが、
たしかまだまだいましたよ。
このエネルギー、常人ではありません。
さて、常人といえば、今回のツアーでは、
耳慣れない「常蓮」ということばを耳にしました。
「常蓮」と書いて、ジョウレン。
・・いえ、常連さんのジョウレンではなく、
「妙蓮」に対しての、「常蓮」です。
午前中に訪ねた、滋賀県守山市の近江妙蓮公園。
妙蓮というのは、蓮の一種で、ふつうのハスであるところの「常蓮」とは別種。
どう違うかというと…
つぼみの開いたときの様子が、こんな感じ。
もっと開くと、こうなります。
資料館でいただいたものから抜き書きすると、
・妙蓮は、雄しべも雌しべもなく、花弁だけで花ができている
・花弁数は、開花前のつぼみの時期には2000枚前後あるが、
開花するとしだいに花弁の数がふえて、5、6000枚になる
しめくくりに、こうありました。
「常蓮の花は、4日間ですべての花弁を散らせて咲き終わりますが、
妙蓮の花は20日前後も咲き続けて、そのまま数千枚の花弁を散らさないで枯れる
奇妙な花なのです」
・・ほんとうに奇妙な花。
そういえば、常人に対して、奇人ということばがありました。
もちろん、ピカソはそのひとり。
〈海の前の女〉 *今回の展覧会にもきています。
女性をよく描いたピカソですが、これは実母の絵。
フランコ政権に反対して、故郷スペインを去っていたピカソは、
母の葬儀に参列できず、悲しみのなかでこの絵を描いたといわれます。
ピカソが常人ではないエネルギーで、芸術や女性たちに向きあったのは、
青春期が、戦争の時代だったことと関係しているのかもしれません。
・・いや、奇人ピカソにとっては、生涯青春だったかも。
ピカソと近江妙蓮。
「常」ならざるものに出会えた近江の一日でした。
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