銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

7年目の永楽館

2014年11月06日 | のほほん同志Aの日常


今年で7年目を迎える豊岡・出石の芝居小屋、
「永楽館歌舞伎」に行ってまいりました。

座頭を務めるのは、今年も片岡愛之助さん。



思い返せば7年前。
何十年も閉館していた永楽館が大修復を経てよみがえり、
そのこけら落し公演にご案内して以来の永楽館です。

実は7年前のこけら落とし公演は8月。
歴史的な施設のためか館内に空調はなく、
客席の片隅には大きな氷の塊が置いてありました。
その後ろから扇風機をまわし、
気持ばかりの冷気を送る、という「焼け石に水」方法。

そのときのお席は2階。
焼けた屋根からの熱気と、満員の芝居小屋の人いきれで、
まあ気の遠くなりそうな暑さ。
弁当もいたむんじゃないかと心配で心配で…。

そんな思い出話をバス車中でしながら向かった豊岡・出石の永楽館。

愛之助さんも口上で、こう仰いました。

「7年前のこけら落とし公演、わたくし不勉強で
 ここ豊岡が全国でも1,2を争う暑さの地とは存じ上げず、
 あまりの暑さにかつらを留める油が溶けてしまいました」

なんと! 
…それはそうですよね。

私、自分が暑かったことだけはしっかり覚えてましたが、
ライトを浴びて、衣装をまとって、舞台であでやかに踊った
愛之助さんの暑さをすっかり失念しておりました。
(うすうす感づいてはおりましたが、
自分の自己チューぶりを再確認したしだいです)


さて、一昨日、幕を開いた永楽館歌舞伎の初日。
愛之助さん、口上でこう仰いました。

「8月はあんまりだということで3年目から11月の開催になったんですが、今度は寒い。
 なんとも難しいものでございます」

いえいえ、愛之助さんの熱演と、連日の満員御礼のなか、
小さな芝居小屋は、今日も熱気であふれているはずです。


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