日本画の巨匠、山元春挙と、俳人高浜虚子
今日は、大津にふたりの偉人の足跡を訪ねました
まず訪れたのは、BS朝日で放送中の「百年名家」で紹介された
大津の記恩寺「蘆花浅水荘(ろかせんすいそう)」
山元春挙の別邸と庭園で、事前予約制で見学できます
恥ずかしながら、山元春挙という方を全く知らなかったのですが、
案内してくださった方(春挙のお孫さん)によると、
春挙は、関西画壇の巨匠で、さらさら~っと一枚絵を描くだけで
一年は悠々と暮らせたんだそう
ですから、自身の邸宅も遊び心たっぷりに
一流の大工さんに、最高級の材料を使って作らせたのだそう
当時は奥に琵琶湖が望めました(今もちらっと見えました)
襖の引手にも遊び心
普通、丸いですよね
丸を満月に見立てて、その裏は、半月
その奥は三日月の引手です
しかも、月が昇って沈むように見せるため、
高さをずらして山なりに引手を付けているんです
スズメが庭から飛んできたように見えたり(左)
千鳥が遊んで戯れているように見えたり(右)
竹の間では、自然にできた曲線を活かして、竹オンリーで部屋を仕立てています
2階はまさかの洋間
瓢箪好きだったようで、右から、松・竹・梅の絵を描いています
紐の色も、松竹梅にあわせた色にするこだわりよう
きらびやかではないですが、芸術家のセンスと遊び心が見事にマッチした建物で
へー、なるほど~、そうなの??すごいわねーと感心しっぱなしの時間でした
続いては、高浜虚子が足しげく通ったとされる
堅田の酒蔵、浪乃音がプロデュースする夏季限定の「余花朗」さんへ
お食事は、夏に嬉しい鰻御膳、、、通年していただきたいほど、美味!
(最後の鰻茶漬けだけ撮りました)
お店の中は、至る所に虚子と虚子にかかわる方の俳句が飾られていて、
お食事そっちのけで、俳句をメモし、勉強に勤しむお客様も!
こちらの浪乃音酒造のご主人も、長年俳句をされていて、
ご自身でも俳句の会を主宰されているのだとか
お食事とお酒の話、そして俳句のお話と、大いに盛り上がりました
最後に、お部屋に飾られていた俳句を紹介します
(私もがんばってメモしました)
桐一葉日当たりながら落ちにけり 高浜虚子
桑海や大夕立あとなほけぶる 高浜年尾(虚子の実子)
この「桑海(そうかい)」という言葉が分からず調べていただくと
いつの間にか桑畑が海に変わるように、「世の中の変化が激しいこと」だそう
「桐一葉」とは、「桐の葉が一枚落ちるのを見て、秋の訪れを実感する」、
さらには「小さな動きから衰亡の前兆をとらえる」といった意味で使われる言葉なのだそう
なんだか、まさに、今の世の中のことを表しているように思いませんか
外は猛暑で夏が戻ってきたような暑さでしたが、
夏の終わりの儚さを感じて、ちょっぴり物思いにふける一日となりました
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