靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

次女スペリングビー、「学習の穴」について

2013-12-22 06:08:02 | 子育てノート
四年生次女がスペリングビー(スペルの正しさを競うコンテスト)のクラス代表二人の内の一人に選ばれた。クラス内で勝ち抜き戦をし、最後に残った五人で放課までもつれこんでの激戦の末。

フォトグラフィックメモリーを持つクラスメートもいる中で、よく頑張ったなあと思う。

スタディーガイドとして事前に渡された450の単語リストには、hoi polloi, fait accompli, sotto voce, ventriloquy, chiffonade, aphasia, encryption, pyrotechnics, epizootic, cephalopod, anthropomorphicなど聞いたこともない単語が並び、一緒に練習するにも「ママの発音じゃ分からない!」と、音声付電子辞書片手に自分で二週間ほど勉強していました。勝ち抜き選では、リスト以外の単語も出されたそう。


 次女の最近の様子なのですが、「学習面の穴」(全体的な彼女の様子から、必ずできるだろうはずのことができなかったりする)への懸念から始まった今学年、カリキュラムが今年から変わり、より複雑な文章題や概念の理解が重視されるようになった算数も、今のところ順調、他の読解面も、自分から本を読むようになるにつれ(学校の課題などでは結構な量読んできてはいたのですが)、穴が目立たなくなってきているようです。(「サポートし続けるということ」

これまでの彼女を観てきて、この「穴」の原因になっていると感じるのが以下の二つです。

1.ピントがうまく合わない。細か過ぎて全体が見えなかったり、全体の流れを見過ぎて細部がつじつま合わなく見えてしまったり。

2.メンタル面。「できない・分からない」ことに面した時の動揺の大きさ。


は、例えば今週、クラスでお友達とプレゼント交換するということで担任の先生からもらってきたニュースレター:

Day 2: Bring some small gifts、such as cards or handmade things.
Day 3: Prepare some gifts (less than $10.00)


二日目の「カード」には「手作り」と書かれていないので、カードは手作りじゃない方がいいのだろうか、ということは、それも含めてそして他の「some small gifts 」も含めて「10ドル以下」にする必要があるのか、そう真剣に混乱してフラストレーションを感じていて。玩具屋でこの文章を前に、結構長い間諭しなだめのやりとり。

少しでも矛盾していると、前へ進めなくなってしまうようなところがあります。算数の文章題などでも、文章を区切るコンマの使い方などにつまづき、意味が分からなくなってしまったり。本を読むのが億劫なのも、こうした理由が大きかったように思います。少しでもつじつまが合わなくなってくると、堪えられなくて投げ出す。

それでも、最近では自分から本に手を伸ばすようにもなり(「パーシージャクソンシリーズ」にはまりました)、こうしてより多くの文章に触れるこで、細部でつまずいても、全体的に感じ取り次へ進むことができるようになるのかなと。


については、深呼吸して、すぐに分からなくてもいい、と言い聞かせるようにし。キーワードを書き出してみたり、図にしてみたり、またひとまず次へいってみることで徐々に分かってくることもあると。

 私自身の態度を変えたのも大きかったと感じてます。あれをしながらこれをしながらの片手間に宿題などを聞かれ、すぐに分からないとこちらまでイラっとし「何で分からないの!」となってしまったり(特にこちらが当たり前に感じることに混乱しているように見える時など)。そして「家では」感情表現激しい彼女の爆発に、またこちらも爆発。彼女に向き合う時は、とにかく落ち着くようにとまずは私自身に言い聞かせ、「分からなくてもいい、分かるまでゆっくり時間をかけて向かおう」と声をかけながら一緒に座ってじっくり向き合う。本人、随分と落ち着いて根気良く課題に向かえるようになりました。



 夫からの遺伝率、そして彼女の「読解が弱く見える」ことから、ディスレクシアを思ったのですが、よく言われる文字がひっくり返って見える、スペルが弱いというのともまた違い。「ディスレクシア」にも本当に様々な症状があるようで、重度のディスレクシアとされた夫の文章の読み方も、少し次女に似たようなところがあります、ピントの合わせ方が不器用。

 大切なのは、どうサポートしていけるか、花開かせていくかということで。「ディスレクシア」という分類がその助けとなるのならば、活用させていただきたい、そんな気持ちです。

 子供達を見ていてつくづく思うのは、子供によって本当に得て不得手が様々だということ。長男はスペル苦手、クラスでのスペリングビー勝ち抜き選はいつも一ラウンドでアウト状態。スペルテストなどは範囲が決められ注意を払うからできるものの、何気なく書いた文章などスペルミス続出。一方、読解力が強く、複雑な概念を操ることができる。

長女は、凹目につかず、生活面から何から全体的に満遍ない。

三女と次男はこれからどういった傾向を表すのか、覚悟しつつ、楽しみでもあります。


 一月の学校のスペリングビーに向け、次女うきうきで張り切っています。兄弟姉妹真ん中で、普段どうしても上と下の間に隠れてしまいがちなのですが、こういう晴れ舞台が彼女にも与えられて、よかったなと感謝してます。五年生六年生強豪相手、また一つ、いい体験です!


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (OYABAKA)
2013-12-22 14:16:09
Aちゃん、
スペリングビー、クラス代表おめでとう!!
ディスレクシアの壁を乗り越えて、
よくがんばってるよね!
苦手なことが、その人を成長させて、逆に強味になって行く。。。。感動です。
1月のスペリングビー、応援してます
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OYABAKAさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2013-12-23 01:21:00
本人、とても喜んでました。家族の中でも上に下にはさまれ中々難しいこともあるのだけれど、今回こうして少しでもスポットライトが当たってよかったなと思ってます。

まだまだ学習の壁はあるだろうけれど、立ち向かう自信に繋がるといいなと思ってます。

確かに、弱みは強みと表裏一体のようなところがあるね。きつい体験など、うまく生かしていけたらなと思ってます。

ありがとう! サンタも半そでのクリスマス(これが想像できないんだなあ)お楽しみくださいね。メリークリスマス!
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Unknown (ヨーキ)
2013-12-23 13:14:04
次女ちゃん良く頑張りましたね。これで自信がつくとぐんぐん良い面、他の面の芽も伸びてきますよ。
母子の二人三脚の力は大きいですね。それと兄姉妹弟の次女への思いやりと協力の影響も大きいと思います。
どのように展開し成長し続けるか楽しみです。
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ヨーキさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2013-12-28 10:25:23
本当ですね、他の面へもいい影響が出てくるといいなと思っています。まだまだ先は長いですからね、ゆっくりと見守っていきたいです。

周りの身近な大人や子供の影響というのは大きいですね。どんな心持ちで接しているか、どう励ましていくのか、子供たちは敏感に感じ取りますね。暖かく見守ってくださる先生方にも感謝しています。

子供は未来いっぱいですね。楽しみにしてくださってありがとうございます! 
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