靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

「種」を大切にするということ

2013-12-22 06:07:09 | ファミリーディナートピック
今週夫と私が目を通した項目、性的なことでまだ子供には早いかなという内容でした。

そこで今週のファミリーディナートピック、子供達には、「相手も自分も大切にする、自分のエネルギーを大切にする」というようなことについて、表現を変えて話しました。十四歳の長男には個別に話せるといいねと夫と話し合いつつ。


「種」を大切にするということ(”Guarding Your Seed of Eternity” by YY Jabobsonを参考に):

ユダヤの葬式では、亡くなった男性の子孫は、お棺についていってはいけないことになっている。なぜなら、その男性が生かすことのなかった「種」の「子孫(作り出したもの)」全てが、ついていってしまうから。

ただジェイコブのお棺には全ての子孫がついていくことができた。なぜなら、ジェイコブはただの一つの「種」さえも無駄にすることがなかったためとされる。全てが生きた関係、新しい命に結びつく行為のために使われたため。(これは例え実際の命を作り出すことがなくとも。ジェイコブの妻サラには長い間子供ができなかった。もう一人の妻レアとの間には多くの子供がいる)

ユダヤではラビも妻子を持ち、夫婦間の「行為」は最も神性な行為とされる。なぜならそれは、「新しい命を作り出す」という最も「神」に似せた行為であるため。その「神性さ」ゆえに、強烈な喜びを伴う。『トラ』では「一人での行為」は禁じられているのだけれど、それは「夫婦の親密さへ向かうエネルギーを下げることになるため」とされる。また月に七日から十二日程(妻の生理と重なる時期)、夫婦別のベッドに眠り、日中も互いに全く触れてはいけない期間というものも決められている。これも「夫婦間のエネルギーを高める」役割を果たすとされる。

『トラ』には、ジェイコブの亡くなった場面で、「埋める」などの言葉は用いられるものの、一言も「死」という言葉が用いられていないという。アブラハムやアイザックや他の登場人物については「死」という記述があるにも関わらず。

なぜなら、ジェイコブの肉体は朽ちても、「種」は全て生き続けているためと説明される。


ソロモン王の言葉に、「種(semen)は、その者の身体であり、生命力(vitality)であり、目の光。浪費すればするほど、身体や力は減退し、生命力は失われる」[Proverbs 31
:3]というのもある。


むやみめったらに浪費するのでなく、dignityを持って、「生命力を高める使い方」をしていってくれたら、そんなように思うわけですが、長男に伝えるのは夫にまかせます。(笑) いつかそんな話ができる日もくるかなと思いつつ。


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2 コメント

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Unknown (ヨーキ)
2013-12-22 22:02:06
近代の若者は快楽を求めて遊びの如く命のエネルギーを使い果たしているような気がします。とても大切なことであり、神聖な行為としての教育をしっかりして貰いたいと思います。説明がとても良く解りました。
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ヨーキさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2013-12-28 09:18:36
煽る雰囲気が巷にあふれていますね。アメリカのティーン、奔放です。翻弄され、様々な体験を積むことで見えてくるものもあるのでしょうが、こういった価値観があるのだということを、教えていきたいです。心の中で、指針になればと。

ありがとうございます!

おかげさまで、毎日そりにスキーにと駆け回ってます。今もプールで泳いできました。これからファミリーディナーのパン作り。冬休み、もう目が回っている暇もないですよ。(笑) 楽しい週末をお過ごしくださいね!
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