靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

夫婦ノート(始まり)

2011-01-27 00:33:30 | 夫婦ノート
アラスカで出会って1年、日本とアラスカを行き来したあと、結婚。

両親には「来週結婚する」とアラスカから電話をしたのみだった。

私の両親はかなり変わっていて、本人達が駆け落ちだったこともあり、結婚は個人的なこと、という考えをもっていた。


アラスカ州で法的な結婚をするには、聖職者か弁護士の立会いが必要だ。そこで夫の知り合いのアンカレッジ市内にあるタイ仏教寺院のお坊さんに頼み、タイ式の結婚式をすることに。タイの民族衣装を着て!

結婚式当日朝、用意するように言われていた「男物の白いタイツ」を探しにあちこちの店を回った。しかし、ない。まあ、ある方が不思議なのだけれど。(笑) 結局「白い長めのソックス」を購入し、タイ仏教寺院へ。

タイコミュニティの人々が民族衣装を着せてくれた。夫は青いチョウチンブルマのようなパンツに白いハイソックス・・・・。

5人のお坊さんがお経を読んでくれる。手首に紐を巻き、額に赤いしるしをつけ、それまで一度も会ったことがないタイコミュニティの人々が花びらの浮いた水をすくい、一人ずつ祝福してくれる。

身内では今はアラスカにいない夫の母親と小学生だった妹が出席してくれた。

式のあとキャンプ、ハネムーンは野宿だった・・・。(笑)


結婚後1週間で日本へ帰国。2年間の別居婚始まる。

名字も変えず、近い友人しか結婚したことを知らなかった。友人の一人に民族衣装を着て笑う二人の写真をみせたとき、「あんたは人生をなめてる・・・。」と言われたのを覚えている。

こうして夫婦としての関係が始まった。お金も仕事も何にもなかった、学生ローンなどの借金は互いにあったけれど。(笑)


人それぞれの始まりがあり、スタート地点に立つ。

結婚はゴールではなくスタートだとつくづく思う。

惚れた晴れたの幻想が引き剥がされたところから、始まる。

努力せずとも溢れていた「愛」といわれるもの、今度は自身で創り出していくことを学ぶ。

共にいようと決めることは、「愛」を互いに創り出していくという約束にサインしたということなのかもしれない、と最近思う。


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17 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (りん)
2011-01-27 02:43:58
きゃ~~~、写真をみせてえええ

こういうカップルがいたら、あれもってけ、これもってけ、うちでごはんたべてけと、うるさいおばさんになると思います。

応援したくなるね。

気持ちもお腹もハングリーだったんだね。
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Unknown (Taiyaki Media)
2011-01-27 05:37:52
キャ~~~、素敵です~。なんかいいお話し。
励みになります。まさにうちらはスタート地点に立つところで、マチカ家とは多少状況は事なりますが、似たような感じです。
マチカさんの言葉には説得力がありこのブログ大好きです。頑張ってください。taiyaki mediaも力を合わせてがんばります。w
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Unknown (てぃ)
2011-01-27 06:49:14
そうだね。その写真も覚えてます。
初期のパッションが過ぎたところから結婚生活の長い長い真骨頂が始まる、んだとわたしも思います。若ければ若いほど柔軟で勢いもあるけど、変化の速度も大きいよね。お互いの変容していく姿をみつつ、連続して愛し続けるには想像力が必要と誰かが言ってたな。実感します。それとお互いの努力かなぁ…。あとは何だろうね。
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Unknown (親分)
2011-01-27 10:09:41
>共にいようと決めることは、「愛」を互いに創り出していくという約束にサインしたということ
真実ついてるかも!!!!
私も写真みたいです・・・。本当に素敵なお2人・・・。
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Unknown (OYABAKA)
2011-01-27 15:28:13
愛は"Emotion"ではなく、"Act" であると、聞いた事があります。

お互いが努力しあって、育んでいく、それがほんとの“愛”なのかな。。と思う。
その途上で、温かい"Emotion"が加わっていくんでしょうね。

努力なしに愛は育たないと、結婚してから身を以て学びました。

私もマチカさんと共に、絶えぬ愛のために励みます。
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りんさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-01-28 00:54:28
きゃ~~~、写真みてみて~~~

あれもってけ、これもってけ、あれ食べてけ~、りんさん、そうして色々な若者を応援してきたんだね。気持ちも腹も温か~く満たされたんだろうなあ。ああ、りんさんの料理~~~~。

お腹、確かにかなりハングリーでした。アラスカから帰るたび、ガリガリに痩せてくると評判でした。(笑) 彼が日本に訪ねてきて旅したときも、パン屋で捨てることになっていたパンのミミで食いつないでましたから。(笑)

ああ、懐かしい。でも原点だね、あの頃が。

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Taiyaki Mediaさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-01-28 03:04:19
きゃ~~~、そんな素敵な言葉~~~、ありがと~~~。

風の噂で聞いてますよ~、素敵なお相手のこと。これからお二人で創り出されていく世界、アート、私も楽しみにさせてください!応援してます。力を合わせたら、とてつもないものできますよね。私も頑張ります!
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てぃさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-01-28 04:13:21
覚えてますか、あの舞台の練習か何かかのような不思議な写真を。(笑)

「長い長い真骨頂」、本当ですね。「若ければ若いほど柔軟だけれど変化の速度も速い」、確かに。14年前の当時にくらべ、随分と変わりましたお互い。そんな互いの変化を分かり合い愛し合っていくには「想像力が必要」、まさしくですね。

愛し続ける、というコミットが互いに先にありき、ならば、どんな状況であっても様々な工夫をこらしてうまく乗り越えていけるのじゃないだろうか、と最近よく思います。その互いの工夫が努力いることなのですが。

コミットを選択し続けていると、積み重ねてきたものの重さ大きさがバックアップしてくれるようになるんだなあ、とも感じてます。これからも選択し続けるわけですが。

移り変わるものに拠らない関係作り、優先順位の整理、なども日々必要だと思ってます。

様々なブレも経験してきたけれど、そのブレのなかで選択し続けてきたことこそ、つながりを太く強く鍛えてくれたなあ、とも今思ってます。
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親分さんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-01-28 04:56:32
おお、親分さん!ブログ再開したんだね!楽しみにしてるよ~。マイペースでいきましょう。

親分さんも、サインしたようなイメージあるんだね。まあ一緒にいると色々ありますが、こう色々を分かち合える相手がいるということは、ありがたいことだな、とつくづく思ってます。

写真、笑えるよ~。(笑)今年夏に会えたらお互いの写真見せ合おう。親分さんカップルの始まり見たい!いつも笑いありホロリありの親分さんカップルの様子、ブログで楽しく励みにしながら読ませてもらってるよ。
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OYABAKAさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-01-28 07:27:38
「emotionではなくact」、よくわかります。

「Love is a verb(愛は動詞だ)」というマリッジ心理カウンセラーの本を私も読んだことあります。

愛は静態的にどこかに在るものなのではなく、常に動態的なものなのだな、と感じてます。「愛がある/ない」ではなく「愛する/愛さない」ということなのだと。愛する、ということを選択し続けるのだと。

愛し続ける努力、OYABAKAさんカップルからどれほど学んだか!こうして距離的には遠くても近くにいてくれて本当にありがとう。感謝。
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