靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

真夜中の感覚

2010-11-25 00:15:38 | 私史
精神を病んだことがある。7年前のことだ。

人はこうして発狂するのだと「こちら」と「あちら」の境界で、恐怖と絶望。

医者に出された薬は妊婦だからと拒否し、毎晩眠ることもできず真夜中裏庭を徘徊した。


「こちら」に戻ってくる感覚を掴んだのはその時だ。

こういった言葉でこういった考え方をすれば戻ってこられる、と順序だてて色々試したけれど、極限では言葉はもう役に立たない。感覚だ。身体にしみついた感覚が導いてくれる。

「あちら」では言葉は遅すぎる。戻って来たという確信と安心と幸福感と温もりに満たされ初めて、言葉が溢れてくる。


今朝もこうして言葉を紡ぐことができることに、感謝。