国保料 平均1人当たり4638円の値上げ均等割は20年前の2・71倍に

2014年02月27日 19時42分03秒 | 日記

2014年度の23区国保料案を区長会が確認
 10年以上続く連続値上げで負担は限界

 23区の国民健康保険は、運営は各区で行いますが、保険料は「共通基準」を設け統一しています。毎年区長会でその基準を確認しその後各区の条例で決定し賦課されます。
 

 23区は1月17日の区長会総会で国民健康保険の2014度の保険料率を確認しましたが加入者全員が納める均等割を(年額)現行41400円から1800円引き上げて43200円にし、所得額に比例する所得割も引き上げる案となっています。均等割は20年前の2・71倍となる負担増となります。 
 

軽減措置はさらに縮小
 また2011年度に行った賦課方式の旧ただし書きへの変更による負担増への軽減措置は縮小します。
 

 さらに保険料の負担を抑制するために保険算入せず一般財源で措置してきた高額療養費は、すでに減額措置にあたる分の財源は保険算入されていますが、2014年度については4分の1(23区で77億円)を保険算入します(これにより約2000円保険料が上がります)。
 

平均で10万円こえる
 これらによって区民1人当たりの保険料は98465円から103103円へ4638円の値上げとなりはじめて平均で10万円を超える負担増となります。
 

 そもそも国民健康保険は、低所得者が多く加入し保険料に事業主負担がなく、適切な国庫負担なしには成り立たないものです。それにもかかわらず、国庫負担が大幅に減らされ、区市町村国保の総収入に占める国庫支出金の割合は1984年度の50%から2010年度の25%に半減しました。
 

保険料負担率は組合健保5%に対し国保は9・7%
 こうした国庫負担の削減が国保財政の危機と保険料の大幅な上昇を招き、加入者の平均所得に占める保険料負担率は組合健保の5・0%に対して9・7%と倍になり、社会保障制度改革国民会議も「所得に占める保険料負担が重い」と認めているほどです。
 

国と都が財政支援をおこなうべき
 東京都は平成11年度には320億円行っていた区市町村国保への独自支援を22年度には43億円にまで減らしました。
 国庫負担を減らしてきた国と、独自支援を減らしてきた都に対して財政支援を求め保険料の負担増を抑えるべきです。
 

国保料値上げをまねく都道府県化は中止を
 また、区市町村による一般会計からの繰り入れをなくし保険料の値上げを迫る国保の都道府県単位化は中止すべきです。
 

 すでに高い国保料をさらに引き上げる改定は中止すべきです。また政策減免の手続きの簡素化や適用の拡大など最大限努力をするべきです。