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ドーパミンの代謝産物DOPALはドーパミンニューロンを殺す

2016-01-05 06:17:41 | 
Natural toxin implicated as triggering Parkinson's disease

February 11, 2011

http://www.sciencedaily.com/releases/2011/02/110210123026.htm

セントルイス大学の研究者は、パーキンソン病につながる一連の細胞イベントの原因が『脳自体によって作られる毒』であるという証拠を発見した
脳の毒であるDOPALがドーパミンニューロンの細胞死に関与して病気を引き起こすという今回の研究はPLoS Oneで発表される


セントルイス大学の研究者は以前の研究で、DOPALが健康なドーパミンニューロンを殺す原因であり、それがパーキンソン病を引き起こすようだということを発見した
今回の研究では動物モデルを用いて、この化学物質が容疑者であることを疑う理由をさらに付け加える

パーキンソン病は消耗性/衰弱させる神経変性運動疾患であり、65歳以上の2%、85歳以上の4-5%が罹患する
この疾患はドーパミンニューロンの喪失によるものであり、運動緩慢bradykinesiaと静止時の振戦tremorが特徴である

ドーパミンは体の筋肉と動きを制御するニューロンの調和機能coordinated functionを可能にする重要な化学物質で、黒質substantia nigraの神経細胞によって作られる
この細胞の80%が死ぬか損傷するとパーキンソン病の症状、例えば振戦、動作の緩慢、強剛rigidityと硬直stiffness、バランスの困難が現れ始める

※parkinsonian rigidity: 筋強剛
※muscle stiffness: 筋硬直

セントルイス大学の薬理学と生理学の教授であるW. Michael Panneton, Ph.D.は、この研究がパーキンソン病の理解に向けた大きな一歩になると言う

「パーキンソン病においてドーパミンニューロンの死が症状の原因であることを我々は知っているが、なぜこの細胞が死ぬのかは誰も知らなかった」

細胞の視点から博士はパズルのピースのいくつかを見つけた
パーキンソン病では黒質でドーパミンニューロンが失われ、それが線条体striatumでのドーパミン低下につながり、そしてα-シヌクレインというタンパク質が蓄積する

α-シヌクレインは脳内のどこにでも見られるが、中には凝集している人もいる
研究者はα-シヌクレインを凝集させるのはDOPALであることを発見した
これがDOPALのさらなる増加を誘発し、ドーパミンを作る細胞が死んでパーキンソン病を引き起こす

現在のパーキンソン病への主なアプローチはドーパミンを補うことによる対症療法である
しかし、このアプローチはドーパミンニューロンの喪失を防ぐことができない


http://dx.doi.org/10.1371/journal.pone.0015251
The Neurotoxicity of DOPAL: Behavioral and Stereological Evidence for Its Role in Parkinson Disease Pathogenesis.

チロシン─(チロシン3-モノオキシゲナーゼ)→DOPA→ドーパミン─(MAO)→DOPAL─(ALDH1A1)→DOPAC

3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン/3,4-dihydroxyphenylalanine(DOPA/L-DOPA)
3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド/3,4-dihydroxyphenylacetaldehyde (DOPAL)
3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸/3,4-dihydroxyphenylacetic acid(DOPAC)


Introduction
DOPALは神経学的に正常なヒトの患者の生検でも2–3 µMのレベルで存在する [19]
しかしながら、パーキンソン病患者の黒質/SNと線条体のDOPALレベルは増大し [30]、
一方でALDH1A1のmRNA、タンパク質、活性は黒質と線条体で低下する [31], [32], [32]–[34]
これはDOPALが潜在的な内因性の毒であることを意味する

さらに、我々は以前DOPALが生理的濃度でもニューロンにとって有害toxicであることをin vitroで示し [19], [21]、
α-シヌクレインの凝集を引き起こすことも示した [21]


Reference
19
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11295535
Kristal BS, Conway AD, Brown AM, Jain JC, Ulluci PA, Li SW, et al. (2001)
Selective dopaminergic vulnerability: 3,4-dihydroxyphenylacetaldehyde targets mitochondria.
(選択的なドーパミン作動性の脆弱性: DOPALはミトコンドリアを標的にする)

20
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14556942
Burke WJ, Li SW, Williams EA, Nonneman R, Zahm DS (2003)
3,4-Dihydroxyphenylacetaldehyde is the toxic dopamine metabolite in vivo: implication for Parkinson's disease pathogenesis.
(DOPALは有害なin vivoのドーパミン代謝産物である)

21
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17965867
Burke WJ, Kumar VB, Panneton WM, Gan Q, Pandey , et al. (2008)
Aggregation of α-synuclein aggregation by DOPAL, the monoamine oxidase metabolite of dopamine.
(MAOによるドーパミン代謝産物DOPALによるα-シヌクレインの蓄積)