New depression diagnosis and treatment
October 22, 2015
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151022095223.htm
エルサレム・ヘブライ大学/Hebrew University of Jerusalemの研究者によると、今や大うつ病major depressionは脳内の免疫細胞の異常によって起きると考えられるという
これは次世代の精神科薬物治療に急激な変化をもたらすだろう
中枢神経系で活発にはたらく最も中心的なfirst and main免疫防御細胞である『ミクログリア』は、うつ病を引き起こす原因として重要である可能性がある
最新の理論はうつ病に対する薬物治療medicationsの新たな開発への道を開く
大うつ病は6人に1人が一生のうちにいつかはかかる病気である
世界的に心身障害の主な原因でありthe leading global cause of disability、その数は心血管疾患と呼吸器系疾患、癌、HIV/AIDSを合わせたよりも多い
ピアレビュー誌のTrends in Neurosciencesで発表された革新的な理論に関するレビュー論文でエルサレム・ヘブライ大学の研究者は、
「うつ病の生物学的な理解の進展progressは遅い」と述べ、うつ病は「ニューロンの機能の異常」が原因という考えを越える必要があることを示唆する
精神生物学psychobiologyの教授で主席著者のRaz Yirmiyaによると、
しばしば研究者に無視されてきた『ニューロン以外の細胞』がうつ病の原因としてより強く関与している可能性があるという
ヘブライ大学などによる最近の研究で、うつ病の中にはミクログリアの機能異常によって起きるものがあることが判明している
「しかしながら、」とYirmiya教授は警告するcaution
「これはうつ病や精神疾患のすべてがミクログリアの異常が原因であることは意味しない」
Yirmiya教授による新しい研究は将来の抗鬱薬の開発に強い影響を与える
現在の抗鬱薬は常に望み通りの効果が得られるわけではなく、うつ病の根本的な原因を診断して適切に治療するための生物学的なメカニズムならびに薬剤の標的を新たに発見する必要に迫られている
ヘブライ大学の研究者は、ミクログリアの異常がうつ病を引き起こし、その正常な機能を回復する薬が速効性の抗鬱剤fast-acting anti-depressantsとして有効であると主張するclaim
ミクログリアは脳の全細胞の10%を占める免疫細胞であり、細菌やウイルスによる感染と戦う
ミクログリアは脳の傷害injury and traumaによって生じたダメージを修復し治癒させるプロセスも促進する
「ミクログリアについての我々の見方は過去十年で劇的に変化した」
Yirmiya教授は言う
「我々は今や、ミクログリアがニューロン間の接続(シナプス)の形成ならびに微調整に関与することを知っている
ミクログリアは生涯を通じて接続の変化にも関与し、そのような働きは正常な脳や行動の機能にとって重要である
機能とは例えば、痛みの感覚や気分、認知能力などである」
「ミクログリアの構造と機能が変化するともはや正常な脳と行動のプロセスを調節することができなくなり、
うつ病につながる可能性があるということが、ヒトの死後の脳組織や特別な画像化技術、動物モデルを使ったうつ病の研究で実証された」
事実、うつ病の高い発生頻度と関連する多くの病態でミクログリアの変化が生じる
例えば感染症、損傷injury、外傷trauma、加齢、多発性硬化症のような自己免疫疾患、アルツハイマーのような神経変性疾患である
これらの病態conditionsでミクログリアは『活性化』状態になって大きく丸くなり、脳内の炎症性応答を調整orchestrateする化合物を分泌する
ミクログリアの形状と機能は慢性的で予測不能なunpredictable精神的ストレスの後にも変化する可能性があり、そしてストレスはヒトのうつ病の主な原因の一つである
さらに重要なこととして、Yirmiya教授のラボの最近の発見によると、
そのようなストレスへの曝露後にいくらかのミクログリアは死んでしまい、残った細胞は小さくなり変性するようだという
これらの発見は理論的にも臨床的にも意味がある
新しい理論によると、ミクログリアは活性化しても弱体化declineしてもうつ病につながりうるという
ゆえに、同じ種類の薬が一律にuniformlyうつ病を治療できるわけではない
Yirmiya教授は、まず個々の患者のミクログリアの状態を最初に確定した上で個別化された医学的アプローチを選ぶべきであると主張するassert
そうした最初の評価に基いて、過剰に活性化したミクログリアを阻害するか、抑制されたミクログリアを刺激するための薬を利用すべきであるという
http://dx.doi.org/10.1016/j.tins.2015.08.001
Depression as a Microglial Disease.
ミクログリア疾患としてのうつ病
[ミクログリア]
[TRP─(IDO)→Kyn ─(KMO)→3-HK ─(KYNU)→3-HAA ─(HAAO)→QUIN] →QUIN→NMDAR→うつ病├─ケタミン
┬
│
1-MT
※1-MT/1-Methyltryptophan: IDO阻害剤
TRP─(TH)→5-HT/セロトニン ⇒ニューロンへ
Kyn─(KAT)→KYNA/キヌレン酸 ⇒アストロサイトへ
┬
│
LPS,IL-1β,IFNs,精神的ストレス
ミクログリアの刺激による治療
M-CFS、GM-CSF
ミクログリア抑制による治療
ミノサイクリン、TNF-α阻害剤、IL-1ra、NSAIDs
関連サイト
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8C%E3%83%AC%E3%83%8B%E3%83%B3%E7%B5%8C%E8%B7%AF
L-トリプトファンの代謝
関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151016084936.htm
Inflammation in the brain is linked to risk of schizophrenia, study finds
ミクログリアによる炎症は統合失調症と関連する
関連サイト
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25883614
Fatigue sensation following peripheral viral infection is triggered by neuroinflammation
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4392663/figure/F1/
ウイルス感染→[末梢マクロファージ]TLR3→[脳内ミクログリア]IL-1β→IFN-α→セロトニン輸送体─┤セロトニン→運動能
October 22, 2015
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151022095223.htm
エルサレム・ヘブライ大学/Hebrew University of Jerusalemの研究者によると、今や大うつ病major depressionは脳内の免疫細胞の異常によって起きると考えられるという
これは次世代の精神科薬物治療に急激な変化をもたらすだろう
中枢神経系で活発にはたらく最も中心的なfirst and main免疫防御細胞である『ミクログリア』は、うつ病を引き起こす原因として重要である可能性がある
最新の理論はうつ病に対する薬物治療medicationsの新たな開発への道を開く
大うつ病は6人に1人が一生のうちにいつかはかかる病気である
世界的に心身障害の主な原因でありthe leading global cause of disability、その数は心血管疾患と呼吸器系疾患、癌、HIV/AIDSを合わせたよりも多い
ピアレビュー誌のTrends in Neurosciencesで発表された革新的な理論に関するレビュー論文でエルサレム・ヘブライ大学の研究者は、
「うつ病の生物学的な理解の進展progressは遅い」と述べ、うつ病は「ニューロンの機能の異常」が原因という考えを越える必要があることを示唆する
精神生物学psychobiologyの教授で主席著者のRaz Yirmiyaによると、
しばしば研究者に無視されてきた『ニューロン以外の細胞』がうつ病の原因としてより強く関与している可能性があるという
ヘブライ大学などによる最近の研究で、うつ病の中にはミクログリアの機能異常によって起きるものがあることが判明している
「しかしながら、」とYirmiya教授は警告するcaution
「これはうつ病や精神疾患のすべてがミクログリアの異常が原因であることは意味しない」
Yirmiya教授による新しい研究は将来の抗鬱薬の開発に強い影響を与える
現在の抗鬱薬は常に望み通りの効果が得られるわけではなく、うつ病の根本的な原因を診断して適切に治療するための生物学的なメカニズムならびに薬剤の標的を新たに発見する必要に迫られている
ヘブライ大学の研究者は、ミクログリアの異常がうつ病を引き起こし、その正常な機能を回復する薬が速効性の抗鬱剤fast-acting anti-depressantsとして有効であると主張するclaim
ミクログリアは脳の全細胞の10%を占める免疫細胞であり、細菌やウイルスによる感染と戦う
ミクログリアは脳の傷害injury and traumaによって生じたダメージを修復し治癒させるプロセスも促進する
「ミクログリアについての我々の見方は過去十年で劇的に変化した」
Yirmiya教授は言う
「我々は今や、ミクログリアがニューロン間の接続(シナプス)の形成ならびに微調整に関与することを知っている
ミクログリアは生涯を通じて接続の変化にも関与し、そのような働きは正常な脳や行動の機能にとって重要である
機能とは例えば、痛みの感覚や気分、認知能力などである」
「ミクログリアの構造と機能が変化するともはや正常な脳と行動のプロセスを調節することができなくなり、
うつ病につながる可能性があるということが、ヒトの死後の脳組織や特別な画像化技術、動物モデルを使ったうつ病の研究で実証された」
事実、うつ病の高い発生頻度と関連する多くの病態でミクログリアの変化が生じる
例えば感染症、損傷injury、外傷trauma、加齢、多発性硬化症のような自己免疫疾患、アルツハイマーのような神経変性疾患である
これらの病態conditionsでミクログリアは『活性化』状態になって大きく丸くなり、脳内の炎症性応答を調整orchestrateする化合物を分泌する
ミクログリアの形状と機能は慢性的で予測不能なunpredictable精神的ストレスの後にも変化する可能性があり、そしてストレスはヒトのうつ病の主な原因の一つである
さらに重要なこととして、Yirmiya教授のラボの最近の発見によると、
そのようなストレスへの曝露後にいくらかのミクログリアは死んでしまい、残った細胞は小さくなり変性するようだという
これらの発見は理論的にも臨床的にも意味がある
新しい理論によると、ミクログリアは活性化しても弱体化declineしてもうつ病につながりうるという
ゆえに、同じ種類の薬が一律にuniformlyうつ病を治療できるわけではない
Yirmiya教授は、まず個々の患者のミクログリアの状態を最初に確定した上で個別化された医学的アプローチを選ぶべきであると主張するassert
そうした最初の評価に基いて、過剰に活性化したミクログリアを阻害するか、抑制されたミクログリアを刺激するための薬を利用すべきであるという
http://dx.doi.org/10.1016/j.tins.2015.08.001
Depression as a Microglial Disease.
ミクログリア疾患としてのうつ病
[ミクログリア]
[TRP─(IDO)→Kyn ─(KMO)→3-HK ─(KYNU)→3-HAA ─(HAAO)→QUIN] →QUIN→NMDAR→うつ病├─ケタミン
┬
│
1-MT
※1-MT/1-Methyltryptophan: IDO阻害剤
TRP─(TH)→5-HT/セロトニン ⇒ニューロンへ
Kyn─(KAT)→KYNA/キヌレン酸 ⇒アストロサイトへ
┬
│
LPS,IL-1β,IFNs,精神的ストレス
ミクログリアの刺激による治療
M-CFS、GM-CSF
ミクログリア抑制による治療
ミノサイクリン、TNF-α阻害剤、IL-1ra、NSAIDs
関連サイト
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%8C%E3%83%AC%E3%83%8B%E3%83%B3%E7%B5%8C%E8%B7%AF
L-トリプトファンの代謝
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Inflammation in the brain is linked to risk of schizophrenia, study finds
ミクログリアによる炎症は統合失調症と関連する
関連サイト
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25883614
Fatigue sensation following peripheral viral infection is triggered by neuroinflammation
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4392663/figure/F1/
ウイルス感染→[末梢マクロファージ]TLR3→[脳内ミクログリア]IL-1β→IFN-α→セロトニン輸送体─┤セロトニン→運動能