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肺癌を飢えさせる新しい方法

2015-10-26 06:06:19 | 
A new way to starve lung cancer?

Metabolic alterations in lung cancer may open new avenues for treating the disease

October 20, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/10/151020121129.htm

科学者は肺癌の増殖を止める新しい方法を同定した
それは癌細胞が代わりの栄養源alternative sources of nutritionを使う能力を阻害することによる
この発見は、癌細胞が増殖を促進するために使う代謝プログラムを同定することによりなされた
10月15日にMolecular Cell誌で発表された今回の研究結果は、肺癌治療への新たな道を指し示すものになるだろう


癌細胞は何を『食べる』のか
What cancer cells 'eat'

癌細胞の代謝は通常の細胞とは非常に異なり、その急速な増殖により栄養の必要性は増大する
この必要性の増大はグルコースを主な栄養源として使うことにより満たされmet、癌細胞は通常の10倍から100倍の早さでグルコースを使う
しかしながら、グルコースが不足すると、癌細胞はその増殖と生存を維持するために代わりの栄養源を使うようスイッチを切り替えなければならない

カナダのマギル大学/McGill University、セントルイスのワシントン大学、ロシア・サンクトペテルブルグのITMO大学、イギリスのブリストル大学からなる研究グループは、グルコースが利用できなくなった時の癌細胞の応答を研究した
彼らが肺癌の最も一般的なタイプ(85-90%)の非小細胞肺癌/NSCLCを研究対象として選んで実験した結果、
グルコースが欠乏すると代わりにグルタミンへと『食事の好みpreferences』を変化させる癌細胞がいることを発見した

そして癌細胞は代謝を再プログラムするためにPEPCKという酵素を使う

「最近までPEPCKはグルコースを作る肝臓のような臓器でのみ研究されていた」
マギル大学の助教/Research Associateで筆頭著者のEmma Vincentは言う

「癌細胞の中にはPEPCKを発現するものがあり、これは癌細胞にグルタミンをエネルギーや増殖を支える構成成分building blocksへと変換する能力をもたらす
この代謝のスイッチを入れることでPEPCKは癌細胞を単に生き残れるようにするだけでなく、飢餓の状況下でも増殖を続けることができるようにする」

科学者たちは癌細胞のPEPCKを阻害することでマウスの腫瘍の成長を遅くできることを実証し、
さらに肺癌患者の組織でPEPCKレベルが上昇するというエビデンスも発見した


癌細胞の代わりの燃料
Alternative fuels for cancer cells

今回の研究は、癌細胞がグルコースや他の栄養素を求めて他と競合する生体organismにおいて
栄養の利用可能性availabilityが癌の進行に影響を与えることを示唆する

「我々の研究は、癌がストレスの多い状況下で増殖を刺激するための源として代わりの燃料を使えることを示す」
マギル大学のGoodman Cancer Research Centre生理学部で准教授/Associate ProfessorのRussell Jonesは言う

「この注目すべき柔軟性flexibilityは癌をさらに致命的にしているが、新たな治療への希望をもたらすものでもある
癌細胞が環境への適応のために使うメカニズムを理解することは治療への新たな可能性を生む」


http://dx.doi.org/10.1016/j.molcel.2015.08.013
Mitochondrial Phosphoenolpyruvate Carboxykinase Regulates Metabolic Adaptation and Enables Glucose-Independent Tumor Growth.
ミトコンドリアPEPCK/PCK2は、代謝的適応を調節し、グルコースに依存しない腫瘍の増殖を可能にする


Highlights
・腫瘍細胞の代謝の柔軟性はグルコースに依存しない細胞増殖を可能にする
・PCK2はグルコースが少ない状況下でも解糖系の中間生成物intermediatesの産生を助ける
・PCK2の発現はグルコースによって調節され、in vivoでの腫瘍の成長に必要である
・PCK2の発現は非小細胞肺癌/NSCLCで上昇する

※PCK1
http://www.genecards.org/cgi-bin/carddisp.pl?gene=PCK1

※PCK2
http://www.genecards.org/cgi-bin/carddisp.pl?gene=PCK2


Summary
癌細胞は栄養素が限られている状況での増殖に代謝を適応させる

今回我々は転写的ネットワーク-代謝的ネットワーク分析を組み合わせ、グルコースに依存しない腫瘍細胞の増殖を支える代謝経路を同定した
グルコースの欠乏は、クエン酸回路ならびに糖新生早期段階の再配線re-wiringを刺激し、グルコースに依存しない細胞増殖を促進した

グルコースの制限はグルタミンからホスホエノールピルビン酸/phosphoenolpyruvate/PEPへの合成を促進し、
それはミトコンドリアPEPカルボキシキナーゼ/PCK2の活性を介するものだった

これらの状況下でグルタミン由来のPEPは
通常はグルコースによって維持されている生合成経路(セリンとプリンの生合成)の燃料として使われた

PCK2の発現は、in vitroのグルコースが制限された状況下での腫瘍細胞の増殖の維持ならびにin vivoでの腫瘍成長の維持に必要だった
PCK2発現の上昇はヒトのいくつかの腫瘍タイプで観察され、NSCLC患者の腫瘍組織でも多かった

我々の研究結果は、PCK2の癌細胞代謝再プログラムにおける役割を定義して明らかにするdefine
この代謝再プログラムはグルコースに依存しない細胞増殖を促進し、代謝ストレスへの抵抗性をヒトの腫瘍にもたらす



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/886e4bba2af90bbc4bda6ab12d6caae1
PKCζが欠けている腫瘍は代謝を再プログラムして代わりにグルタミンを用いることが可能である



参考サイト
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3545.html
>実は、がん細胞はブドウ糖しかエネルギー源として使えないことがわかっているのです。

Melecular Cell誌に今回のような論文が載ってもこういう人たちはなぜか認めようとしませんが
宗教か何かなんでしょうか