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「百年の孤独」G・ガルシア・マルケス

2016年08月18日 13時39分04秒 | 読書とか

「百年の孤独」G・ガルシア・マルケス1967 2006年新潮社(2010年Ⅱ刷)元訳1972

幽霊や空飛ぶじゅうたんが出てくるんだけど、別に生活への影響はない。作品の中では当たり前のこと。サーカスなどの非日常、他人事。と、日常。
伝染性の不眠症だと。
チョコレートを食べて浮遊するだと。
5年近く降り続く雨と10年の日照り。

ブレンディオ家 アルカディオとアウレリャノ
男が好き放題にやったり引きこもったりする中、女たちが守っていく家。

理想の地を求め、見つからずに町を作り、発展させ、利用され、反乱を起こし、やがて消えていく。家と町。
最後のアウレリャノは予言を見つける。百年も前の。家族と町の崩壊の予言を。

〈この一族の最初の者は樹につながれ、最後の者は蟻のむさぼるところとなる〉

 

最後の構成が面白いわ。
豚のしっぽの子どもを産ませた最後のアウレリャノは読者か。そして、メルキアデスの羊皮紙がこの作品。
栄枯盛衰。この作品を読んでいる我々も滅びに向かっているのだと。?

 

なるほど、安部公房が薦めるだけある。
でも、ドラマを求める我々からすると、この作品は10倍以上の長さの脚本が必要かもしれない。

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