酔っ払いのメイ子が来店
数日前に「赤霧島」が入ったので
ボーイのトシにメールさせておいたのだ
この夜も既に自宅の近所で飲んでいた様で
視線は定まらず呂律もまわっていない
いつもと同じ内容の話を繰り返す
喧嘩別れした恋人が彼女に謝ろうと追いかけてきたところ
事故死してしまったと言うのだ
その為メイ子は彼が死んだのは自分のせいだと
それ以来重い十字架を背負ったままなのである
どんなに彼女を慰めても罪の意識は消えなくて
酒が入ると益々その思いを強くする様だ
そんな話を何度も繰り返していた彼女がふと視線を隣にずらした
「あれっ、今ここに男の人が居たよね」
この日は暇で、その時間帯のゲストはメイ子一人
私とヒデミが彼女の話を聞いていた
「さっきまで此処で肘をついて
私の話に頷いてた男の人が居たんだけど…」
私とヒデミには酔っ払いのメイ子しか視界には入っていない
「それでどんな男だったの?」
「歳は30歳くらいで坊主頭だったわ…」
特に思い当たるふしはないが気味が悪い
それでなくても最近色んな事があってビクビクしているのだ
「絶対に居たよね~?」
一歩も譲らないメイ子
「でもアタシ霊感はないの」
彼女の勘違いかもしれない
製氷機の中で氷が落ちる音がする
それにビクつくヒデミ
カウンターの中では冷蔵庫や製氷機など
何らかの音がするのだが
メイ子の話でキンタ○まで縮みあがった様だ
「それでさ~アタシやっぱり彼の事が頭から離れないの」
また話は元に戻った
関西にある彼のお墓にはもう十何年も通い続けているし
彼の母親からも赦しを得ているのに
どんどんと自分を追い込んで行くメイ子
私たちが慰めれば慰めるほど罪の意識を重くする
その時だ
メイ子の視線が今度はカウンター入り口に走った
「其処で若い男がシェイカー振ってるんだけど」
ボーイのトシは居ない
相変わらず店内には3人だけだ…
もう勘弁して!!!
数日前に「赤霧島」が入ったので
ボーイのトシにメールさせておいたのだ
この夜も既に自宅の近所で飲んでいた様で
視線は定まらず呂律もまわっていない
いつもと同じ内容の話を繰り返す
喧嘩別れした恋人が彼女に謝ろうと追いかけてきたところ
事故死してしまったと言うのだ
その為メイ子は彼が死んだのは自分のせいだと
それ以来重い十字架を背負ったままなのである
どんなに彼女を慰めても罪の意識は消えなくて
酒が入ると益々その思いを強くする様だ
そんな話を何度も繰り返していた彼女がふと視線を隣にずらした
「あれっ、今ここに男の人が居たよね」
この日は暇で、その時間帯のゲストはメイ子一人
私とヒデミが彼女の話を聞いていた
「さっきまで此処で肘をついて
私の話に頷いてた男の人が居たんだけど…」
私とヒデミには酔っ払いのメイ子しか視界には入っていない
「それでどんな男だったの?」
「歳は30歳くらいで坊主頭だったわ…」
特に思い当たるふしはないが気味が悪い
それでなくても最近色んな事があってビクビクしているのだ
「絶対に居たよね~?」
一歩も譲らないメイ子
「でもアタシ霊感はないの」
彼女の勘違いかもしれない
製氷機の中で氷が落ちる音がする
それにビクつくヒデミ
カウンターの中では冷蔵庫や製氷機など
何らかの音がするのだが
メイ子の話でキンタ○まで縮みあがった様だ
「それでさ~アタシやっぱり彼の事が頭から離れないの」
また話は元に戻った
関西にある彼のお墓にはもう十何年も通い続けているし
彼の母親からも赦しを得ているのに
どんどんと自分を追い込んで行くメイ子
私たちが慰めれば慰めるほど罪の意識を重くする
その時だ
メイ子の視線が今度はカウンター入り口に走った
「其処で若い男がシェイカー振ってるんだけど」
ボーイのトシは居ない
相変わらず店内には3人だけだ…
もう勘弁して!!!