数日前、いつもの様にフラッと一人で遊びに来たマミコ
限定の赤霧島をロックで飲みながらボーイのトシと談笑していた
そこへ酔っ払いのクマちゃんが、これまたいつもの様に悪態をつきながら入って来た
先程まで奥のテーブルでコバちゃんのお相手をヒデミと一緒にしていた私は
クマちゃんの接客に回る
ヒデミとはどうも相性が悪い様で先日も大喧嘩の末、ヒデミは２日も店を休んだ
最近ゲロ酔いしてはタチの悪い絡み酒になるヒデミ
そんな時にキツいクマちゃんのからかいにスイッチが入り消化不能となったのだ
なのでなるべくヒデミと接触しない様に気を遣う
しばらくして２人組の若い男が入って来た
その内の一人はたまに遊びに来るＹだ
クマちゃんとも顔見知りなので隣に腰掛けた
Ｙの連れはオカマ初体験らしくまま戸惑っている
そこへ会計を終えて帰って行ったコバちゃんを見送ったヒデミがやって来た
若い男には目がないので初顔のＹの連れに絡み始めた
Ｙは「せっかく後輩を連れて来たのに化けモノしか居ないの？」と不満げだ
私はクマちゃんとＹのテーブルに気を配りながら接客をした
時間は過ぎて４時だ
そろそろ閉店なので歌の得意なマミコにラストソングをお願いする
その間にそれぞれのテーブルのお会計をし終えた
ヒデミの絡みに辟易したＹとその連れが席を立ってマミコの隣に移動した
マミコのヴィトンのバッグが移動して来た男との間にあったので
私は万が一を案じてマミコに目で合図してバッグを反対側に置く様に促した
トシは洗いモノでカウンターの中、私はお会計の代金を手提げ金庫に仕舞う為、客席に背を向けていた
話相手に逃げられたヒデミは天敵のクマちゃんと罵り合っている
マミコがラストソングを歌い終える前に男たちはドアの向こうに消えた
店内の照明を全開にして残っていたマミコ、クマちゃんを見送って営業終了
数分後、店の電話が鳴った
マミコが切羽詰まった声で「お財布がないの」
耳を疑ったが「もしかしたら置き忘れたのかもしれないから…」とマミコ
彼女が腰掛けていた辺りを探すが見当たらない
「盗られたのかしら？まさか、さっきの２人？」
つづく
限定の赤霧島をロックで飲みながらボーイのトシと談笑していた
そこへ酔っ払いのクマちゃんが、これまたいつもの様に悪態をつきながら入って来た
先程まで奥のテーブルでコバちゃんのお相手をヒデミと一緒にしていた私は
クマちゃんの接客に回る
ヒデミとはどうも相性が悪い様で先日も大喧嘩の末、ヒデミは２日も店を休んだ
最近ゲロ酔いしてはタチの悪い絡み酒になるヒデミ
そんな時にキツいクマちゃんのからかいにスイッチが入り消化不能となったのだ
なのでなるべくヒデミと接触しない様に気を遣う
しばらくして２人組の若い男が入って来た
その内の一人はたまに遊びに来るＹだ
クマちゃんとも顔見知りなので隣に腰掛けた
Ｙの連れはオカマ初体験らしくまま戸惑っている
そこへ会計を終えて帰って行ったコバちゃんを見送ったヒデミがやって来た
若い男には目がないので初顔のＹの連れに絡み始めた
Ｙは「せっかく後輩を連れて来たのに化けモノしか居ないの？」と不満げだ
私はクマちゃんとＹのテーブルに気を配りながら接客をした
時間は過ぎて４時だ
そろそろ閉店なので歌の得意なマミコにラストソングをお願いする
その間にそれぞれのテーブルのお会計をし終えた
ヒデミの絡みに辟易したＹとその連れが席を立ってマミコの隣に移動した
マミコのヴィトンのバッグが移動して来た男との間にあったので
私は万が一を案じてマミコに目で合図してバッグを反対側に置く様に促した
トシは洗いモノでカウンターの中、私はお会計の代金を手提げ金庫に仕舞う為、客席に背を向けていた
話相手に逃げられたヒデミは天敵のクマちゃんと罵り合っている
マミコがラストソングを歌い終える前に男たちはドアの向こうに消えた
店内の照明を全開にして残っていたマミコ、クマちゃんを見送って営業終了
数分後、店の電話が鳴った
マミコが切羽詰まった声で「お財布がないの」
耳を疑ったが「もしかしたら置き忘れたのかもしれないから…」とマミコ
彼女が腰掛けていた辺りを探すが見当たらない
「盗られたのかしら？まさか、さっきの２人？」
つづく
