老犬の散歩

自室にて更新している

昨日、買い物に出かける道すがら

初老の男性が私の前をゆっくり歩いていた

彼の手からは紐の様なものが伸びていて

犬を連れているのかと思ったが

後ろから見た感じでは

ちょっとイメージが違っていたのである

彼に追い付いて分かったのであるが

細身のビーグル犬を散歩させていて

ビーグルはうしろ足が不自由だったのだ

なので猫車の様な形で歩いていた

老犬らしくて少し歩いては休憩しながら

外の景色を楽しんでる様だった


少しして角から同じ様に犬を散歩させる夫婦が

こちらに向かって歩いて来た

彼らが連れてるのは

まだ若い元気の良い豆柴だ

豆柴は老犬をじーっと見つめていたが

自分の敵ではないと思ったのか

それとも可哀想だと思ったのか

視線を逸らして通り過ぎて行ったのだ

老犬はいつから後ろ足が不自由になったのだろう

生まれつきなのか

それとも事故にでも遭ったのか

すれ違う若い犬が元気に歩く様子を

どんな気持ちで眺めただろうか


私の住んでるエリアには犬を散歩させる人が多くて

動物好きな私は目の保養をさせて貰っている

老犬には特別な思いを抱いてしまう

散歩が出来るうちは

どんな状況であってもきっと幸せなんだと思う