おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

Mちゃん

2011-01-16 20:41:58 | Weblog
金曜日に遊びに来たMちゃん

駅の反対側の居酒屋でバイトしていて

その仲間たちと新年会を兼ねてご来店

彼女は短く刈った頭とボーイッシュなスタイルが印象的だ


その日は他のお客さん達もノリが良く

それぞれのグループのメンバーが

シャッフルする様に席を移動して

和気藹々とカラオケなどの興じていた

お客さん同士が仲良くしてくれるのは

店側にとっては大変助かるのである

Mちゃんも色んなテーブルをウロウロしながら

最後には私の横に来てこう切り出した

「実は自分…」


何となくそうかとは思っていたが

彼女の口から出た言葉は

性同一性障害であると言う事だった

周囲に同じセクシャリティの人が居ないので

誰にも打ち明ける事も出来ず

もの心ついた時からずっと悩み続けていたそうだ


昔と違い今はネットやケータイが普及している

友達を見つけようと思えば幾らでも手段はあるだろう

思い切って2丁目に足を延ばす事だって可能だ

しかしMちゃんはアクティブなイメージとは裏腹に

かなり臆病なのでその何れも試した事はない

「アンタ2丁目に行ってごらんよ

 同じ感覚の人がたくさん居てどれだけ勇気付けられるか」


私もそうだった

高校卒業まで四国の片田舎で育ち

専門学校へ通う為に18で上京した

既に自分の性癖が普通でない事は自覚していたが

周囲の誰にも打ち明けられず悶々としていた

東京に出て来て初めて“薔薇族”と言う同性愛専門誌を買い

ハッテン場と呼ばれる映画館へも足を運ぶようになった

その内同じ性癖の友達も出来て

田舎で悶々としていた事が嘘の様な日々に…

その後2丁目のホモバーでバイトを始め

更に友達も増えてゲイの青春を謳歌してきた


Mちゃんはまだ22歳で実家暮らし

近所の目もあるしそう大っぴらには出来ない

しかし女としては生きて行けない事を自覚している上に

一人で悶々としているのであれば

同じ感覚の友人を作る事で

心の負担をかなり軽くする事が出来ると思うのだ

臆病な彼女には取り敢えず某店を紹介しておいた

その店にはオナベちゃんがバイトしており

きっとMちゃんの相談に乗ってくれるはず

次に当店に来た時は清清しい表情で

友達も出来たと報告してくれる事を期待しよう


















コメント
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