可愛いダックス

昨夜、店前でキャッチしていたら

隣の居酒屋の客がミニチュアダックスを

店の外に繋いでいた

夫婦のようだが、自分たちが酒を飲む間

ダックスを外に待たせているのだ

「大人しくしてなきゃダメよ」と

女房の方が言い聞かせている

散歩がてら連れて来たのだろうけど

ちょっと可哀想な気がした

案の定、１０分後にはご主人様を呼ぶように吠え始めた

その途端、女房が店から出てきて静かにさせるのだ

そしてスグに店へ逆戻り


そこへ白髪の男性が通りかかった

ワンちゃんを見るや相好を崩して近寄った

警戒して激しく吠えるダックス

しかし男性は愛情たっぷりに彼の頭を撫で始めたのだ

完全にオジサンを受け入れて尻尾さえ振っている

そこへ居酒屋のママ登場

彼女は野良猫のミーコに餌をやっている

ダックスを見るやオジサンと一緒にナデナデ

お陰でミーコは離れた場所からじっと見ている

しばらくしてオジサンはママと店の中に入って行った


今度は私が撫でてやる番だ

近付いて分かったのだが

もう一匹ダックスが隠れていた

吠えてたのはこちらの方だった

私にも唸って威嚇するのだが

片方をナデナデしてやると安心したようで大人しくなった

かなり人懐っこい子達だ

私を見上げるつぶらな瞳がとっても可愛い

ミーコは人嫌いで、近付くとサッと逃げてしまう

餌を貰う時だけニャ～ンと鳴いて随分調子が良い


私も田舎に住んでる頃はずっとペットを飼っていた

猫だったり犬だったり野良を拾って来ては

餌を与えていたのだ

一度に２匹の捨て猫を連れて帰ってきた時は

「もう、いい加減にしなさい！」と叱られた

一人暮らしを始めてからはペットとは無縁だ

とても世話をしてやる自信がないから

犬だと朝晩の散歩は私にはとても無理だろう

それに仕事に出ている最中も大人しくしているか心配だ

勿論ネコにしたって部屋に閉じ込めておくのは酷だ

どっちにしてもウチのアパートはペット不可なのだ


表に繋がれてたダックス達が急に激しく尻尾を振り始めた

飼い主が店から出て来たのだ

「ごめんね～、さあ帰ろうね」

かれこれ一時間、外に放置されてた彼らは

この日色んなオジサン、オバサン、どちらとも付かない怪しい人から

さんざ可愛がられて興奮のあまり眠れないかも