週明けで何となく調子の出ない月曜日
オープン早々にハイテンションのお客様だ
久々に来てくれたトコちゃん
60近いと言うのに、とても元気だ
素敵な殿方を2名引き連れて遊びに来てくれた
年下の私が言うのも生意気だが
彼女はとっても無邪気で可愛い
しかし今夜は笑顔に曇りがある
長らく付き合っていた男と別れたそうだ
若いフィリピン人に取られたとかで
トコちゃん、少し寂しそうだ
私が2丁目のホモバーでバイトしてた時に
お客さんに惚れてほんの少しだけ付き合った事がある
彼は俳優の大石悟郎に似ていて
九州男児らしい男らしさがあった
2歳年上ってのも理想的だった
ある時、私が風邪で店を休んだら
何と、アパートまで見舞いに来てくれた
うつるから帰った方が良いと言ってもきかない
布団の中に入って来て、優しく腕枕をしてくれたのだ
その優しさは永遠のものと思っていたのだが…
ある日、店に向かう道すがら
ガラス張りの喫茶店に彼を見つけた
向かい合って楽しそうに話をしているのは
ジャニーズ系の若い子だった
彼の好みのタイプのようだ
きっと彼はもう私に飽きたのだ
でも私は彼の事をまだ愛していた
悲しみってすぐに涙には結びつかないものだ
深追いしたところで傷付くだけだ
無理やり自分に言い聞かせ、身を引くつもりだった
その日は店でも魂の抜け殻だったに違いない
もしかしたら単なるお友達なのかも…
何事もなく今夜もドアを開けて彼が入って来るのでは…
風邪で休んだあの日の事が忘れられない
優しく腕枕をしてくれた彼は幻だったのか
身を引く覚悟を決めたばかりなのに
未練が断ち切れず今すぐにでも会いたい
しかし、それ以来彼が店に来る事はなかった
トコちゃんも、あの時の私の様な気持ちだろうか
いつも自慢の彼だったのに…
年齢を重ねると相手への依存も強くなるのだろうか
「彼と別れたから、これからはたくさん来るね」
そう明るく言う彼女の表情は抜け殻のようだった
オープン早々にハイテンションのお客様だ
久々に来てくれたトコちゃん
60近いと言うのに、とても元気だ
素敵な殿方を2名引き連れて遊びに来てくれた
年下の私が言うのも生意気だが
彼女はとっても無邪気で可愛い
しかし今夜は笑顔に曇りがある
長らく付き合っていた男と別れたそうだ
若いフィリピン人に取られたとかで
トコちゃん、少し寂しそうだ
私が2丁目のホモバーでバイトしてた時に
お客さんに惚れてほんの少しだけ付き合った事がある
彼は俳優の大石悟郎に似ていて
九州男児らしい男らしさがあった
2歳年上ってのも理想的だった
ある時、私が風邪で店を休んだら
何と、アパートまで見舞いに来てくれた
うつるから帰った方が良いと言ってもきかない
布団の中に入って来て、優しく腕枕をしてくれたのだ
その優しさは永遠のものと思っていたのだが…
ある日、店に向かう道すがら
ガラス張りの喫茶店に彼を見つけた
向かい合って楽しそうに話をしているのは
ジャニーズ系の若い子だった
彼の好みのタイプのようだ
きっと彼はもう私に飽きたのだ
でも私は彼の事をまだ愛していた
悲しみってすぐに涙には結びつかないものだ
深追いしたところで傷付くだけだ
無理やり自分に言い聞かせ、身を引くつもりだった
その日は店でも魂の抜け殻だったに違いない
もしかしたら単なるお友達なのかも…
何事もなく今夜もドアを開けて彼が入って来るのでは…
風邪で休んだあの日の事が忘れられない
優しく腕枕をしてくれた彼は幻だったのか
身を引く覚悟を決めたばかりなのに
未練が断ち切れず今すぐにでも会いたい
しかし、それ以来彼が店に来る事はなかった
トコちゃんも、あの時の私の様な気持ちだろうか
いつも自慢の彼だったのに…
年齢を重ねると相手への依存も強くなるのだろうか
「彼と別れたから、これからはたくさん来るね」
そう明るく言う彼女の表情は抜け殻のようだった