なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

極小ミミカキグサに会いに・・・~山室湿原2020/9下旬(1)

2020-09-27 06:22:09 | 植物

伊吹山付近のお出かけ場所の検索をしていて偶然見つけた「山室湿原」。
滋賀県米原市にあり、名神高速米原インターから15分くらいで行ける、超お手軽湿原。
でもそこは2.5万年前の自然が残っているとても貴重な場所とのことだったので、ずっと行きたいと思っていました。
その後ずっと機会がなかったのですが、シルバーウィークの四連休に思い切って出かけました。

情報にあったとおり、米原ICから15分で到着。
新幹線の高架下の空き地に車を止めて、湿原まで約10分、田んぼ道を進みます。
(ここでも色々な花に出会いましたが、その様子は最後にご紹介します)
着きました!


入り口の看板に簡単な地図と、月ごとに咲いている花が載っています。
今咲いていると思われる花をチェックし、鹿よけの入り口を開けて中に入りました。
(クリックすると大きくなります)

本来ならここで見た順番でご紹介するのがいいのかもしれませんが、今回の山室湿原のマイ目玉は・・・
ミミカキグサです~

ミミカキグサ(タヌキモ科タヌキモ属)。
タヌキモの仲間ですが、サイズがめっちゃ小さいです。
長い方でも3~5mmくらいしかありません。
山室湿原では4種類あるとのことで、目指せ!コンプリート!
他の花や木などは後にして、まずはその結果をご紹介します。

湿原は第一西、第一東、第二~第五までに分かれています。
その中で、このミミカキグサのあるのは第一湿原です。
湿原にはこのような木道が設置され、その上を歩いて行くのですが、ミミカキグサが生えているのは当然その下。


しばらく行くと、白いミミカキグサらしき花がぽつぽつと見えてきました。
やった!滋賀県ではここにしかないという、シロバナホザキノミミカキグサ発見!
何と小さい・・・
(でも後から分かったのですが、白が一番サイズが大きかったのでした)
膝の故障でちゃんとしゃがめないなつみかん、見た目を構っている余裕はありません。
涅槃像のように横たわり、ぐっと上半身を湿原側に傾けてようやく撮れたのがこの写真。


トリミングしてみました。


結構可愛い花♡
この花の形が耳かきに似ているからこの名前が付いたのかと思ったら違いました。
花後に残った萼が果実を包んだ形が耳かきに似ているからだそうです。
ちなみに、ミミカキグサは食虫植物なので、花弁がぱかっと開いてパクッと虫を飲み込む・・・
のではなく、ほふく茎や葉に付いた捕食嚢でプランクトンなどを食べるのだそうでした。

よく見ると白い花が一番沢山ありました。
もう一枚、後ろ姿をどうぞ。


一つクリアです。
次に大きくて目立ったのがこちら。ホザキノミミカキグサです。


こちらもトリミング。下から飛び出している距がミミカキグサの特徴みたいですね。


また後ろ姿ですが、こちらもご覧ください。やっぱり可愛いですね。
これで2つクリアです。


お次がこちら。見るからに小さいでしょう。
こちらが今回の本命中の本命、ムラサキミミカキグサです。


トリミングしてみると・・・ボケボケですね。


それでも雰囲気は分かっていただけるでしょうか。
紫というより、藍色っぽい色です。
大きさはシロバナよりさらに一回り小さく、せいぜい3mmくらい。
こちらは生息域が非常に限られており、全国的に絶滅危惧種に指定されているそうです。
これは、頑張らなくては・・・
ということで、涅槃作戦でもう一枚。


青いヘルメットをかぶっているようですね。距が特に目立ちます。
トリミングしてみると・・・


肉眼では全く花の様子が見られないので、たとえピンボケでも見られて自己満足。
3つクリアです!

で、あと一種類はというと、あれれ、普通の黄色いミミカキグサがないよ。
もう一度、東、西とうろうろして、ようやく見つけた1輪。


特に遠いところに咲いてる~
これからもっと咲くのかもしれませんが、今のところはこの一枚しか多少ピントのあった写真がありません。
え~い、トリミングしちゃいましょう。


色は違っても、形はほとんど同じですね。
これで山室湿原ミミカキグサ、コンプリートです!

こんなことができるのも来る人がほぼないからですね。
ほとんど宣伝していない上、トイレもないので、お出かけスポットとしてはかなりマニア向けかもしれません。
でも、植物好きの人、自然が好きな人は、きっと何度も行きたくなると思いますよ~

【2020/9/21  滋賀県米原市】

コメント (8)
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