なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

秋の七草勢揃い(前編)

2020-09-09 04:29:46 | 植物

秋の七草、ご存じですか?
ここに来られる方は、たぶん皆さんスラスラ言えると思いますが、私自身は、いつも5つくらいで詰まってしまいました。
以前しいちゃんに「ハスキーなおふくろ」と覚えればいいと教えていただいて、なるほど~
しいちゃん、元気に養生してはりますか~!

由来を調べてみると、万葉集まで遡ります。
有名な山上憶良が詠んだ秋の野の歌に出てくる花が、そのまま秋の七草になったそうです。
( )の野に咲きたる花を指折り かき数ふれば七種の花
萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花また藤袴 朝顔の花

そして、7月、8月、9月と植物園や堤防に通ううちに、全部見ることができました!
今日は以前撮った写真も含めて、歌の順番にご紹介しま~す。

ハギ(マメ科ハギ属)
言わずと知れた「萩の花」ですが、意外と「萩ってどの萩?」になります。
よく見かけるのはミヤギノハギですが、秋の七草のハギはヤマハギと言われています。
ではヤマハギとは?
松江の先生すら自信がないとおっしゃっているので、私にわかるわけがありません(笑)
というわけで、この写真のハギも何ハギか分かりません。
野山を歩いていてこんな感じのハギを見かけたら、それがヤマハギなのでしょうか。

(2020/7 宇治市植物公園)

でもハギと名前の付いた植物は沢山あります。
景気づけに最近見かけた「ハギ」出してみましょう。

(左)キハギ  (右)ヌスビトハギ
 
(左:2020/8/8 京都府立植物園、右:2020/8/29 寿長生の郷)

(左)マキエハギ (右)メドハギ
 
(左右とも、2020/9/5 京都府立植物園)

このほかに、ケハギやマルバハギ、ネコハギやアレチヌスビトハギなど色々。
この中ではマキエハギが繊細で優しげでいいですね~

ススキ(イネ科ススキ属)
七草の歌の中で、尾花がススキです。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の尾花ですね。
8月下旬から元気に穂を出しています。

(2020/9/5 京都府立植物園)

植物園で見るススキもいいのですが、やはりススキといえば堤防ですね。
宇治川のススキは大・大・大好きです。
でも何度も投稿しているのでそれは省略して、下の写真は伊吹山ドライブウェイの途中で見たススキ。
こういう景色もいいですね~
               
               (2017/9  伊吹山ドライブウェイ)

クズ(マメ科クズ属)
古く大和の時代からクズはくず粉として利用されており、万葉集にも多く歌われているそうです。
だから、秋の七草なんですね。
8月下旬頃からあちこちでクズの花を見かけるようになりました。
花は見えなくても甘い香りですぐに気付きます。
クズは捨てるところがないといわれるほど優れモノの植物。
クズの根を乾燥させた葛根は色々な漢方薬に配合されています。
根の澱粉は言わずと知れたくず粉。
芽の先を摘んで天ぷらにしたり、ゆでてお浸しにしたり(皮はむいてくださいね)。
花をお料理に添えてもいい感じ・・・なんですが、虫が多いので気を付けて!
実はさすがに食べる人がいないかと思ったら、煮豆にするひとがいるんですって。
どなたか試されませんか?


(2020/9/6  宇治川河川敷)

繁殖力がハンパないので、世界の侵略的外来生物ワースト100に選ばれています。
でも、その繁殖力を利用して、バイオ燃料にしようという動きもあるとかないとか。
そんなすごい植物ですが、身近すぎて普段は気にすることもありません。

下の写真はどちらも宇治川で撮ったものです。
風雅というより、グリーンモンスター(米国での異名)の方がピンときますね。
これだけあったら、食糧難のときに役立ちそうです。
 
     
長くなったので、あとの4つは明日にしますね~

(つづく)

コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする