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会議録とは-その2

〇日本国憲法第57条

両議院の会議は、公開とする。但し、出席議員の3分の2以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。

両議院は、各々その会議の記録を保存し、秘密会の記録の中で特に秘密を要すると認められるもの以外は、これを公表し、且つ一般に頒布しなければならない。


日本国憲法第57条1項は会議の公開原則を定めており、本会議の会議録に関しては、この原則を担保するものとして、保存、公表、頒布が同条2項で規定されています。

会議の公開は近代議会制の大原則です。会議の公開とは、議事の公開と会議録の公表の2つのことを意味し、そのいずれを欠いても公開とは言い難いものです。

国会に提出された議案=法案がどのように審査され、成立したのか、その過程はどうだったのかは会議録により知ることができます。

その会議録について、帝国議会時代は、速記法による記録が作成されており、「議事速記録」と「議事録」が作成されていました。

「議事速記録」は、速記法によって会議の内容を逐語的に記録したものであり、「議事録」は、議事の経過や結果を要領で記録したものです。

記録としては、「議事録」の方が公式のものとされ、議長の署名もなされていましたが、内部的なものとされ、一般には公開されませんでした。これに対し、一般に公開されたのは「議事速記録」でした。

現在の国会が誕生し、両者を合体させた内容の「会議録」となり、現在はこれに統一されています。

「会議録」には、下記の2つ、本会議のものと委員会のものがあります。

委員会の会議録に関しては憲法上の定めはないものの、衆院規則第61条、参院規則第56条において会議録の作成について規定されています。

会議録:本会議の議事内容や所定の事項を記録したもの
委員会会議録:委員会における審議の内容や所定の事項を記録したもの

ちなみに、委員会の会議録に関しては、衆参でちょっとした違いがあり、衆議院では「委員会議録」、参議院では「委員会会議録」と呼ばれています。

現在の「会議録」「委員(会)会議録」は、もちろん一般に公開されていますが、私たちにもっとも身近なのは、国立国会図書館が提供する「国会会議録検索システム」ではないでしょうか。
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