議会雑感

国会のルールや決まりごとなど、議会人が備忘録を兼ねて記します。

総予算の審議時間

2018-04-27 | 国会雑学
平成30年4月26日は、衆参両院で予算委員会を開会し、内閣総理大臣出席の下、集中審議が行われました。

ただし、主要野党の国会出席が得られない先の見えない空転状態が続いていることもあり、TV中継の条件を満たさず、参議院においてはこのまま5月の大型連休を迎える様相を呈しています。

他方、衆議院では、4月27日、主要野党の出席が得られないまま本会議を開会し、束ね法案たる働き方改革関連法案が審議入りする予定であり、大型連休の谷間においても予断を許さない状況であるともいえます。

そんな中ですが、予算委員会にからめて、30日ルールの宿命を抱える参議院において、今年度の総予算の審議時間について振り返っておきたいと思います。

今年度の参議院予算委員会での総予算の審議時間は、対政府質疑で54時間52分でした。

そこで、平成に入ってから対政府質疑が長かった年と短かった年を紹介します。

[平成以降、対政府質疑が長かった年(参議院)]

91時間3分:平成2年
90時間28分:平成11年
80時間27分:平成24年

[平成以降、対政府質疑が短かった年(参議院)]

34時間39分:平成元年
46時間48分:平成20年
47時間28分:平成23年
48時間9分:平成6年
50時間57分:平成10年
51時間56分:平成5年
54時間52分:平成30年


審議時間が短いのは、国会が混乱していることの裏返しです。

平成元年は天皇陛下の崩御、平成23年は東日本大震災と特異な例ですが、
平成20年:参議院の第一会派が野党となりガソリン国会
平成6年:連立政権下で政治改革関連法案を優先し、6月からの総予算審査
平成10年:大蔵省接待汚職
平成5年:小選挙区制導入の政治改革法案、政治家の証人喚問、会期末は総選挙

そして、今年の平成30年です。