議会雑感

国会のルールや決まりごとなど、議会人が備忘録を兼ねて記します。

衆院予算委の分科会

2022-02-16 | 国会雑学
現在、衆議院予算委員会では分科会審査が行われています。

2022(令和4)年は、2月16日に7.5時間、17日に5時間の日程で開会されます。

分科会については、過去のエントリー「衆議院予算委員会分科会」をご覧いただければ幸いですが、全府省庁、皇室や国会、裁判所を含む政府関係機関を8つのグループに分けて、30分を1枠として、個別具体的な質疑が行われることが多い点も特徴のひとつです。

さて、久々の国会雑学として今回は分科会が行われなかった例を含め、1975(昭和50)年以降で、分科会審査を多く行った年と少なかった年について紹介したいと思います。

[1975(S50)年以降、分科会審査が長かった例]

5日間:1975(S50)年、1978(S53)年
4日間:1977(S52)年、1979(S54)年、1981(S56)年、1982(S57)年

[1975(S50)年以降、分科会審査が短かった例]

0日間:1987(S62)年、1989(H元)年
0.5日間:1976(S51)年

最近は、1日間か1.5日間の例が多くなっています。

分科会が全く行われなかった2例、1987(S62)年と1989(H元)年については大混乱の国会でした。

とくに、後者の1989(H元)年については、憲法第60条の規定による予算案の自然成立を許してしまった年でもあり、この件については過去例も含め、改めて紹介したいと思います。

なお、参議院においても昭和56年度総予算審査以前は分科会を開会していましたが、現在は各委員会に総予算について審査を委嘱する委嘱審査方式(※)を採用しています。

※委嘱審査とは(2015年4月16日)