議会雑感

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参議院議員通常選挙後の臨時会

2022-08-16 | 国会雑学
参議院議員通常選挙は、参議院議員は半数改選のため3年ごとに執行されます。

2022(令和4)年7月は、第26回参議院議員通常選挙が執行され、8月3日に召集された第209回国会(臨時会)において参議院は議長・副議長選挙を行うなど、新たな院の構成を確定させました。

その会期は、8月3日から8月5日までの3日間でした。

参議院通常選挙後に召集される臨時会は、参議院の院の構成を確定するのが主目的ではありますが、それではこれまでの参議院通常選挙後の会期はどうだったのでしょうか。

今回は、平成以降に執行された参議院通常選挙後の臨時会の会期について紹介したいと思います。

〇参議院通常選挙後の臨時会(平成以降)

※左から選挙回次、国会回次、召集日、会期日数

15回 第115回国会 1989(平成元)8/7 6日
16回 第124回国会 1992(平成4)8/7 5日
17回 第133回国会 1995(平成7)8/3 5日
18回 第143回国会 1998(平成10)7/30 79日(延長含む)
19回 第152回国会 2001(平成13)8/7 4日
20回 第160回国会 2004(平成16)7/30 8日
21回 第167回国会 2007(平成19)8/7 4日
22回 第175回国会 2010(平成22)7/30 8日
23回 第184回国会 2013(平成25)8/2 6日
24回 第191回国会 2016(平成28)8/1 3日
25回 第199回国会 2019(令和元)8/1 5日
26回 第209回国会 2022(令和4)8/3 3日

第18回通常選挙後の第143回国会(平成10年)の会期は、なんと79日間でした。当初会期は70日間でしたが、9日間延長され79日間の会期となっています。

その第18回通常選挙後の第143回国会(平成10年)おける主な審議内容は、以下のとおりです。

総理指名、所信演説・代表質問、平成10年度第2次補正予算、金融再生関連法案、金融機能早期健全化緊急措置法案、日本国有鉄道清算事業団債務等処理法案等

次に、上記の続いて通常選挙後の臨時会で会期が長い(といってもそれほど長くはないのですが)のは、第160回国会(平成16年)と第175回国会(平成22年)の8日間でした。

では、8日間で何が審議されたのか、こちらも主なものを見てみたいと思います。

第20回通常選挙後の第160回国会における主な審議内容は、以下のとおりです。

本会議報告・質疑(第30回主要国首脳会議出席)(衆参)、厚生労働大臣不信任決議案(衆)、改正国民年金法廃止法等4法案(衆否決)、財金委、厚労委、農水委、経産委、災対特委、イラク・事態特委、拉致特委で国政調査(参)

第22回通常選挙後の第175回国会においても予算委が衆参で開会されるなど、通常選挙後の臨時会においても実質的な審議が行われた例はあります。

個人的には思うところ多々の第209回国会(臨時会)でした。

はてさて、3年後に予定される第27回通常選挙後の臨時会の会期や参議院を取り巻く政治風景はどうなっているのでしょうか。

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