公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

2019年地方上級2

2020-04-27 09:07:00 | 場合の数、確率
箱の中にくじが全部で10本はいっており、このうち3本だけが当たりくじである。この箱からくじを1人が1本ずつ順番に引いていく。引いたくじは箱に戻さず、当たりくじが全て引かれた時点でくじ引きは終了となる。4番目の人が当たりくじを引き、そこでくじ引きが終了となる確率はいくらか。                  ①1/10 ②1/15 ③1/20 ④1/30 ⑤1/40                 当たりくじは3本ですから、(1)1人目から3人目で当たりを2本引く。(2)4人目が当たりを引く。この2つが揃えばよいのですね。ってか、書いたほうが分かりやすいですね。
それぞれの確率を求めていきますが、その際に、引いたくじは箱に戻さないという条件に注意して、
ご覧のように、全て、分母は10×9×8×7。分子は3×2×7×1です。                  掛け算は、数字の順番がどうあれ、同じ結果になるので、(ア)の確率も(イ)の確率も(ウ)の確率も同じですね。なので、どれか一つだけ計算して、それを3倍すればいい訳です。よって、求める確率は、
正解は、肢⑤です。ここをポチッとお願いします。→
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2019年地方上級1

2020-04-20 09:54:00 | 図形の計量
図Ⅰのように、目盛りの付いた直方体型の水槽があり、その中に蓋のない2種類の円柱容器ア、イが固定されている。                  水槽の高さは40cm、水槽の底面積は1000平方センチメートル、アの高さは20cm、イの高さは30cmである。                   この水槽に、蛇口から毎分1000立方センチメートルの水を入れ、水槽の水面の高さを目盛りで読み取ったところ、図Ⅱのように点A〜Dで傾きが変わるグラフになった。                  グラフにおいて、水の入れ始めから点Aまでの時間は12分、点Bから点Cまでの時間は9分であった。                  このとき円柱容器アとイの底面積の差は何平方センチメートルか。                  ただし、水槽と円柱容器の厚さは無視するものとする。また、円柱容器には蓋がないため、円柱容器の高さまで水面がくると、その中に水が入っていく。


ポイントは、一つだけです。次のことを考えて下さい。
底面積×高さ=体積(容積)ですから、この場合、底面積=900÷30=30平方センチメートル。                   そう、底面積を知りたけりゃ、入っている水の量を、高さで割ればいいのです。                   さて、問題文を見ますと、蛇口から毎分1000立方センチメートルの水を入れたと書いてあります。                   点Aまで、12分水を入れたのだから、12000立方センチメートルの水を入れたのです。                   その時の水面の高さは20cm。ゆえに、このときの底面積は12000÷20=600平方センチメートルです。                   よって、アの底面積+イの底面積=400平方センチメートルです。
点Aから点Bまでが平らになっているのは、その間、蓋のない容器アの中に水が入っていくからですね。                  容器アが満水になったのが点B。その後9分水を入れたので、9000立方センチメートルの水が投入され、高さは10㎝上昇。                  この時の底面積は、9000÷10=900平方センチメートル。                  だから容器イの底面積は100平方センチメートルです。
ということは、容器アの底面積は400-100=300平方センチメートルです。                  よって、AとBの底面積の差は300-100=200平方センチメートルで、正解は、肢3です。                  ここをポチッとお願いします。→
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2019年国家一般職(大卒)16

2020-04-15 08:27:00 | 資料解釈
図は、漁港背後集落の人口と高齢化率(漁港背後集落及び全国)の推移を、表は、2017年における漁港背後集落の状況を示したものである。これらから確実にいえるのはどれか。

①2017年の漁港背後集落の人口は、2008年と比べて25%以上減少している。                 ②2013年からみた2017年の漁港背後集落の高齢者の増加数は、1.8万人以下である。③2008〜2017年の各年について、漁港背後集落と全国の高齢化率(%)の差は、一貫して9ポイント以上であるが、2016年に初めて10ポイントを超えた。                 ④2017年の漁港背後集落のうち、離島地域、半島地域、過疎地域のいずれか一つのみに指定されている集落数の合計は1300以上である。                 ⑤2017年の漁港背後集落のうち、離島地域には36万人が、半島地域には66万人が居住している。                                    ①漁港背後集落の人口は、2008年は240万人です。                   25%の減少ならば、240×0.75=180万人です。                   ところが、図を見ると、2017年は192万人ですから、25%以上減少しているという記述は誤りです。                   ②2013年の漁港背後集落の高齢者数は、206×0.34=70.04万人。                    2017年は、192×0.381=73.152万人(こんなに真面目にやらなくても、190×0.38=72.2万人で構いません)                     増加数は、1.8万人を超えていますので、誤りです。                  ③「2016年に初めて10ポイントを超えた」などとほざいていますが、9.9ポイントなのでアウトです。前半部にも誤りあり。                  ④離島地域でもあるし、半島地域でもある場所ってあるのだろうか?まさか、こんな場所?
これは岬というのでは?こんなとこ住むのは嫌や〜〜〜。というわけで、
これに過疎地域を加えると、
これはダメです。これならば、いずれかに指定されている地域が3177になりません。だから、
離島と半島は入れ替わっても構いません。                  過疎のみが970、離島のみあるいは半島のみが375、合わせて1345なので、確かに1300以上で、肢④は正しい。                  ⑤この数字はどこから出てきたのか?それぞれの地域の人口は分かりません。                  おそらく、こう考えたのでしょうねえ。                  2017年の漁港背後集落の人口は192万人。                  漁港背後集落は4130あって、そのうち離島地域が786だから、離島地域の数は全体の19%。                 だから、離島地域には192×0.19=36.48万人が住んでいる。                  まさか食塩水じゃあるまいし、全ての地域に均等に人口が散らばっている訳じゃないので、これは間違った推論です。                  この間違った推論で計算すると、確かに半島には66万人が住んでいることになります。                  ということで、正解は、肢④です。ここをポチッとお願いします。→
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15の続き(近似値計算)

2020-04-08 11:39:00 | 資料解釈
さて、問題です。                   100円のパンが、2回続けて、10%の値上げをしました。いくらになったでしょうか?                    正解は121円です。                   1回目の値上げで110円になり、2回目の値上げでは、110×1.1=121円になるからです。                   それでは、5回続けて値上げをしたら?100×1.1×1.1×1.1×1.1×1.1=161.051円です。                   もう勘弁して下さい、10%5回やから、150円でええやないか、ということですが、勘弁してあげますよというのが、近似値計算なのです。                   とりあえず、この計算から始まります。
ここで、α、βが、2つとも、とってもとっても小さい数だったら、この計算の最後に出てくるαβは、とってもとってもとってもとっても小さい数になります。(たとえば、0.01×0.02=0.0002)                 どれくらい小さいかというと、無視しても構わないくらい小さくなりますね。本当に無視すると、(1+α)(1+β)=1+α+βになります。例えば、こんなことに。
αやβが、マイナスになっても構いません。例えば、
1近辺の数どうしを掛けるときに使えますね。                  といっても、あくまでも近似値であって、本当の値ではありませんけど。                  1の前後10%、つまり、0.9から1.1の間の数ばかりを掛けるとき、真の値にかなり近くなります。                  特に、1より小さいものと1より大きいものが均等に混じっていれば、本当に真の値に近くなります。                  たとえ0.9から1.1の範囲を超えていても、まあ、目安にするなら十分使えます。そこで、前回の肢4です。
肢4は、「2013年の各国の物価を100とした2018年の指数を比較すると、最も小さいのはC国である。」でした。                  例えば、A国の2013年の物価を100とすると、A国の2018年の物価は、100×1.011×1.010×1.013×1.021×1.022を計算すれば分かるのですが、電卓もないのにこんな計算できません。近似値で構わなければ、100×(1+0.011+0.010+0.013+0.021+0.022)=100×1.077=107.7(近似値)。                  しかしながら、これは大小の比較をするだけなので、A国は、1.1+1.0+1.3+2.1+2.2=7.7、B国は、2.3+1.8+2.0+1.6+2.2=9.9のように、表の数字を、横に足していくだけでよいことになりますね。                  C国は、0.6+0.5-0.1+0.7+1.3=3.1。                  D国は、1.3+0.7+0.5+1.8+1.6=5.9。                  E国は、0.6+0.6+0.7+2.7+2.7=7.3。                  C国が、ダントツで最小ですので、肢4は、正しいと判断できます。                  ここをポチッとお願いします。→
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2019年国家一般職(大卒)15

2020-04-08 11:37:00 | 資料解釈
表は、A〜Eの5か国の2014〜2018年における国内総生産(単位:十億ドル)及び物価上昇率(前年比、単位:%)を示したものである。これから確実にいえるのはどれか。
①各国の2018年の国内総生産の成長率(前年比)を比較すると、B国の成長率が最も高い。                 ②2014年からみた2018年の各国の国内総生産の成長率は、E国が最も高く、C国が最も低い。                 ③2014年からみた2018年の各国の国内総生産の増加率を比較すると、B国は、A国より小さいが、D国より大きい。                 ④2013年の各国の物価を100とした2018年の指数を比較すると、最も小さいのはC国である。                 ⑤2014〜2018年の各国の物価上昇率の平均を比較すると、最も高いのはE国であり、最も低いのはC国である。                                                       ①成長率が最も高いのは、実際はD国なのですが、B国とA国を比較する方が簡単です。                   B国は、230から250に増加、A国は190から210に増加していて、どちらも増加額は20です。                   しかし、元の額(2017年の国内総生産)はA国の方が少なかったのだから、成長率はA国の方が高いという訳です。
②最も高いのはC国とE国、最も低いのはA国なのですが、ここは、次のように考えます。                  C国は40→60だから1.5倍。E国は20→30だから、これも1.5倍。ゆえにこの肢はアウト〜!                 ③増加額なら、引き算するだけなので、簡単。A国は40。B国は70。C国は20。D国は10。E国は10。B国はA国より大きいからアウト〜!                 ④近似値の計算方法より、物価上昇率の値を横に足していけば、2013年に対する2018年の物価上昇率が分かります。                 これについては、次回の記事で詳しく説明します。                 本肢は、「2013年の各国の物価を100とした2018年の指数」が最も小さいのは、と書かれていますが、言い換えると、2013年に対する2018年の物価上昇率が最も低いのは、と同じ意味です。                 例えば、A国は、1.1+1.0+1.3+2.1+2.2=7.7なので、約7.7%の上昇(実はほんの少しこれより高い)と見ても構わないのです。                 同様にして、B国は約9.9%の上昇。C国は約3.0%の上昇。D国は約5.9%の上昇。E国は約7.3%の上昇。確かに、最も低いのはC国です。                 ⑤ ④で求めた値を5で割ると、物価上昇率の平均です。(物価の平均上昇率のことではありません)でも、全部5で割るのだから、結局、④で求めた値が一番大きいものが一番大きいし、一番小さいものが一番小さい。                 ゆえに、最も高いのはB国で、最も低いのはC国です。正解は、肢④です。ここをポチッとお願いします。→
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