「言ひおほせて何かある」は、去来抄に出てくる、松尾芭蕉のことばで、基角(榎本基角?)の詠んだ糸桜の句は良くないと芭蕉が批評したときに、去来(向井去来?)が、咲き誇る桜の様子をよく表せているではないかと反論し、それに対して芭蕉先生が、全部言い尽くしてしまうのは駄作だと戒めたとかいう話だったと思います。 さて、平成22年の警視庁から。 10冊の書籍があり、日本語4冊、英語4冊、中国語2冊で、ハードカバーが4冊、ソフトカバーが6冊である。また、表紙が赤いものが2冊、青が3冊、白が5冊である。 これらの書籍について次のア~ウのことが分かっているとき、確実にいえるものはどれか。ア 表紙が赤い2冊の本は日本語と中国語で、そのうち1冊がハードカバーである。 イ ソフトカバーの本は、日本語、中国語それぞれ2冊あり、日本語の本はどれも表紙が白い。 ウ 英語の本のうち3冊は表紙が青く、特にハードカバーの本はどれも青い表紙である。 ①日本語のハードカバーで表紙の白い本は1冊である。 ②英語のハードカバーで表紙の青い本は1冊である。 ③中国語のソフトカバーで表紙の白い本は2冊である。 ④ハードカバーで表紙の白い本は2冊である。 ⑤ソフトカバーで表紙の青い本は2冊である。ハードカバーは□、ソフトカバーは○とすると、この10冊の内訳は、とりあえず、中国語の2冊は2冊ともソフトカバーです。そして、赤2冊の内訳を見ると、日本語1冊と中国語1冊ですが、中国語はソフトカバーしかないので、日本語の方がハードカバーで、この次が急所ですよ~。実は、ソフトカバー4冊とハードカバー6冊の内訳は、全て教えてくれているのです。まさに、「いい仰せて何かある」です。ソフトカバーは、日本語2冊で中国語2冊で英語2冊と、全部言い尽くしてしまうより、日本語2冊、中国語2冊とだけ言えば、自動的に英語は2冊となるのだから、わざわざ英語が2冊と言うのは言い過ぎですよ。そうすると、ハードカバーの方も、自動的に日本語2冊と英語2冊と決まるのだから、ハードカバーのことは何も言わなくても構わない。全ての無駄をそぎ落とした、ナイスな表現方法だったのですね。(問題を解く人にとっては大迷惑)ということで、一気にここまで進みます。後は、英語のうちハードカバーは青だから、英語のうち3冊が青だから、(ハードカバーは青と言っているだけで、青がハードカバーとは言っていないことに注意)残りは全部白で、完成です。正解は、肢①です。ここをポチッとお願いします。→
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