公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

2019年度国家一般職(大卒)3

2019-12-19 16:52:00 | 整数
6で割ると4余り、7で割ると5余り、8で割ると6余る正の整数のうち、最も小さいものの各桁の数字の和はいくらか。①10②11③12④13⑤14                            求める正の整数をNとすると、     N=6a+4=7b+5=8c+6(a、b、cは整数)と表すことができます。                  各辺に2を加えると、                 N+2=6a+6=7b+7=8c+8。      つまり、N+2=6(a+1)=7(b+1)=8(c+1)。N+2は、6の倍数かつ7の倍数かつ8の倍数。6と7と8の最小公倍数は168だから、                N+2=168m(mは整数)となります。      左辺の2を右辺に移項して、N=168m−2。一番小さいNは、mが1のときで、N=166。       よって、1+6+6=13なので、正解は、肢④です。                  大卒の国家一般職にしては、あまりにも基本問題で、少し拍子抜け?                  過去の記事も入れておきますね。2016年12月18日の記事。
https://blog.goo.ne.jp/nao9921816/e/61c2407fbe407f07d36091febdb6a142            ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村




2019年度国家一般職(大卒)2スーパー小学生なら暗算。

2019-12-17 11:55:00 | 割合
ある学校において、A、Bの二つの組が、それぞれジュースとお茶の2種類の飲み物を用意してパーティを開催した。A組では、パーティ終了後、ジュースは全てなくなり、お茶は用意した量の4/5が残っていた。B組では、ジュースについてはA組と同じ量を、お茶についてはA組の2/3の量を用意したところ、パーティ終了後、ジュースは全てなくなり、お茶は用意した量の1/10が残っていた。B組において消費された飲み物の量はA組のそれの9/8であった。                   このとき、A組において、用意した飲み物全体に占めるお茶の割合はいくらか。①15% ②20% ③25% ④30% ⑤35%                   とりあえず、一般的な解説はこうです。


もう少し工夫してみます。
本問は、具体的な量(ml)の条件が何もないので、こっちで勝手に量を決めても構いません。ただし、例えばA組が、ジュースとお茶を同じ量だけ用意したかどうかは不明なので、「A組はジュース100ml、お茶100mlを用意していたとすると」のような設定はダメです。ここで、「何をどう設定するか」で、簡単に解けたり、ややこしくなったりします。                   ジュースはA組もB組も同じ量だけ用意していて、お茶は、B組がA組の2/3だけ用意しています。どうやら、A組はお茶を300ml用意したという設定が良さそうですね。すると、こうなります。
消費した量は、B組がA組の9/8だから、
よって、A組は、ジュースを900mlとお茶を300ml用意していたのです。                   お茶の割合は300/1200=1/4=25%です。正解は、肢③です。                   信じられないかもしれませんが、本問は小学生でも解けます。実際に中学受験で出そうです。小学生なら、こうします。
消費量が9/8というのを、差が1/8と捉えるのですね。                    もしここに、スーパー小学生がいれば、こう考えると思います。                   「結局A組もB組もジュースは同じ量飲んでいて、お茶はA組が60ml、B組が180ml、B組の方が120ml多く飲んだわけやなあ。それが1/8やから、A組は全部で960ml飲んでるやん。だからジュースは900ml。1200mlのうちの300mlがお茶やから、25%やなあ。」などと、ほとんど暗算状態で答えを出してしまうのです。                   こんな子供が自分の子供やったら、ちょっと怖いなあ!何をしでかすかわかれへんでえ!ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村







2019年国家一般職(大卒)1

2019-12-12 11:00:00 | 場合の数、確率
箱の中に同じ大きさの7個の玉があり、その内訳は青玉が2個、黄玉が2個、赤玉が3個である。この中から玉を1個ずつ取り出して左から順に横一列に7個並べるとき、色の配置が左右対称となる確率はいくらか。                   ①1/105 ②2/105 ③1/35 ④4/105 ⑤1/21                      左右対称なのだから、真ん中は赤でなければいけません。そして、
左側の配置が決まれば、自動的に右側の配置も決まります。                    左側は、3×2×1=6通り。(右側は勝手に決まる)よって、左右対称となる並び方は6通りです。                     全部書き出してみますと、赤をR、黄をY、青をBとして、
また、左右対称関係なしで、全ての並べ方は、同じものを含む順列なので、
6/210=1/35なので、正解は、肢③となります。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村


サイコロの場合

2019-12-10 10:41:00 | 場合の数、確率
(問) サイコロ2個を投げて、出た目の和が8になるのは何通りか?                                     実は、この問いには答えが2つあります。このサイコロ2個が、例えば大、小のように、どちらのサイコロが何の目だったかが分かるときは、
このように、(1,2)といっても、2通りです。                                     2つのサイコロに区別がつかなければ、
(1,2)で1通りと数えるしかありません。                                     だから、問の正解は、                   ①サイコロに区別がつく場合は(2,6)(3,5)(4,4)(5,3)(6,2)の5通り、                   ②サイコロに区別がつかない場合は(2,6)(3,5)(4,4)の3通りです。                                     前回触れたように、ここでは、「なりやすさ」などは関係ありません。                                     (問)サイコロ2個を投げて、出た目の和が8になる確率を求めよ。                                      確率となると、「なりやすさ」も考えます。                    大小のように区別がつくサイコロでも、区別がつかないサイコロでも、区別をつけて考えないと、公平性が失われてしまいます。                    区別がつく場合が5通りなので、正解は5/36です。                                      1〜6の目を持つ二つのサイコロA、Bを同時に振ったとき、出た目の数の和が10以上になる確率はいくらか。①1/6 ②1/9 ③2/9 ④1/18 ⑤5/36(2019年度大卒警察官)                     こんな表を作ると便利です。
和が10以上のものに○をつけてあります。正解は、肢①です。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村


避けては通れない道。でも何とかやってきた。

2019-12-09 10:40:31 | 場合の数、確率
区別がつくコイン2枚を投げるとき、何通りのパターンがあるか?                                     これは簡単ですね。2つのコインをA、Bと区別して、
4通りです。                                     区別がつかないコイン2枚を投げるとき、何通りのパターンがあるか?                                      この場合は、どっちのコインが表で、どっちのコインが裏かが判定できません。だから、
3通りです。                                     区別がつくコイン2枚を投げるとき、表が2枚になる確率を求めよ。                                     はじめの画像より、4分の1です。                                     区別がつかない2枚のコインを投げるとき、表が2枚になる確率を求めよ。                                     2つ目の画像より、3分の1です。                                     さて、この説明の中で、一つ間違っているものがあります。                   それは、最後の確率です。                   2つ目の画像では確かに3通りですが、それぞれの起こりやすさが違います。                   ○と○、☓と☓は4回に1回の割合(確率)で起こりますが、○と☓は2回に1回の割合(確率)で起こりますね。だから、正しくは4分の1なのです。                   ここで、頭の良い初学者であればあるほど、愕然とします。なぜなら、そんなことを今まで考えたこともなかったから、今後、似たようなことを聞かれたときに、正しく反応できるか自身が持てないからです。                   コイン2枚でこれだから、コインが10枚だったり、サイコロが4つだったりしたら、もうお手上げですねえ。そこで、我々教える側は、ついつい、面倒くさくなって、「とにかく、確率を聞かれたら、区別がつかないものであっても、区別がつくとして考えると正しく答えが求まります」とやってしまうのです。あまりよく理解していなくても、そのとおりにやれば、確かに正解になるからです。                    豊島名人と僕が将棋で真剣勝負したら何通りかというと、豊島○、僕○、引き分けの3通りです。ここでは、起こる可能性があるものを数えているだけで、起こりやすさなど何も考えていません。                    僕○の確率は、限りなく0です。引き分けも限りなく0です。                    などと、色々な例を出し合いながら、楽しく学んでいくのが良いのですが。次回は、コインではなく、サイコロの実例を。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
にほんブログ村PVアクセスランキング にほんブログ村