公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

等差数列②

2018-01-31 09:31:00 | 教員採用試験




前回の問題の再掲です。香川県教員採用試験より。                    1辺1cmの正方形を1段目に1個、2段目に3個、3段目に5個、4段目に7個となるように各段に奇数個の正方形を規則的に並べる。例えば、下の図は3段目まで正方形を並べた図形で、図の太線は図形の周囲を表しており、図形の周囲の長さは16cmである。                    10段目まで正方形を並べたとき、図形の周囲の長さは何cmか。次のア~エから一つ選んで、その記号を書け。



ア56cm イ58cm ウ60cm エ62cm                                        1段増えるごとに、周囲の長さが何cmずつ増えていくか?という見方をすれば、前回のように等差数列ということになります。ただ、見方を変えて、これは方程式(あるいは算数)の問題だと考えると、こういうことにもなります。例えば、3段目まで並べたときの周囲の長さは、右下の図ですが、縦の長さがなぜ3cmなのかというと、3段だったからですね。当然、10段だったら10cmです。                     横の長さは、1段だったら1cm、2段だったら3cm、3段だったら5cm、4段だったら7cm、5段だったら9cm、6段だったら11cm、7段だったら13cm、8段だったら15cm、9段だったら17cm、10段だったら19cmです。                     よって、周囲の長さは、10+19+10+19=58cmです。                     nを使って一般化すると、n段目まで並べると、縦がn(cm)で、横が2n-1(cm)なので、周囲の長さは、                     n+(2n-1)+n+(2n-1)=6n-2(cm)となります。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
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等差数列①

2018-01-26 13:34:00 | 教員採用試験




4、10、16、22、28、……のように、同じ数ずつ増えていったり、同じ数ずつ減っていく数列のことを、等差数列といいます。                      このとき、はじめからn番目の数は、                      a+d(n-1)となります。                      aは初項といって、1番目の数。dは公差といって、上の例では6ずつ増えていってるので、d=6です。                      例えば、上の数列で、100番目の数が知りたければ、4+6(100-1)を計算して、598です。しかしながら、この公式を忘れてしまったら、どうしたらいいのでしょうか?こうすればいいと思います。私が長年講師の仕事をしていて、一番の悩みは、自分が解いて終わりなら楽なのですが、生徒さんが、私の解き方に満足されなかったら、つまり、気に入ってもらえなかったらどうしようか?ということです。人それぞれ好き嫌いがありますので。                    もう一つ、こんなのもあります。私立中学を受験する小学生がやる方法です。推理するったって、どうせ塾で、「この数列は、6ずつ増えていってるから、まず6倍してみよう。それから2を引けばいいね。つまり、ですよ、ほなさいなら」などと教わるのですが。                    それでは問題です。香川県教員採用試験より。                    1辺1cmの正方形を1段目に1個、2段目に3個、3段目に5個、4段目に7個となるように各段に奇数個の正方形を規則的に並べる。例えば、下の図は3段目まで正方形を並べた図形で、図の太線は図形の周囲を表しており、図形の周囲の長さは16cmである。                    10段目まで正方形を並べたとき、図形の周囲の長さは何cmか。次のア~エから一つ選んで、その記号を書け。ア56cm イ58cm ウ60cm エ62cm  こういうことですね。公式派の人は、4+6(10-1)=58cm。                    関係推理派の人は、6倍して2を引けばよいので、10×6-2=58cm。正解は、肢イです。                   えええええ~!どれもお気に召さない~?そういう人は、次回にこうご期待ですう~。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
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マスオさんがいくら頑張っても…

2018-01-23 17:50:00 | 対応




市役所C日程より。                                         A~Gの7人がバスケットボールの試合に参加した。バスケットボールの試合は常に1チーム5人の選手で行われ、選手交代は何回でも可能である。この試合において次のア~カのことが分かっているとき、確実にいえるのはどれか。ア 7人は同じチームで、全員が試合に出場した。                   イ 交代は全部で3回行われ、どの回でも1人だけが交代した。                   ウ BとCは同時に出場することはなかった。                   エ 試合の最初には、Dは出場していたが、Eは出場していなかった。                   オ 試合の最後には、Cは出場していたが、Dは出場していなかった。                   カ ある回の交代では、Fがベンチに下がり、代わりにCが出場した。                   ①1回目の交代で、Dがベンチに下がった。                   ②1回目の交代で、Cが出場した。                   ③2回目の交代で、Eが出場した。                   ④2回目の交代で、Bがベンチに下がった。                   ⑤3回目の交代で、Fが出場した。                   出場していた5人と、ベンチの2人の組み分けです。条件エ、オ、カより、ところで、条件のウですが、何故BとCは同時に出場しないのでしょうか?                     2人とも、バスケが下手だからに決まってます。                     例えば、Bがタラちゃんで、Cがいくらちゃんのようなものです。                     とすれば、いくらマスオさんが頑張っても、2人ともをカバーすることは不可能です。                     えっ?何でマスオさん?などと思う人は、これを見ておくべきですねぇ!マスオさんの特技です。さて、最後にはC(いくらちゃん)が出場していますので、タラちゃんには引っ込んでもらいまして、DとBがベンチで、他は出場です。何回目かの交代の後ですが、Cが出場しますので、またもやB(タラちゃん)には引っ込んでもらいます。交代は1人だけなので、何回目かの交代の前もB(タラちゃん)の出番はありません。とすると、この交代は、1回目ではありません。(1回目の交代の前にはEがベンチにいます)また、3回目でもありません。(3回目の交代の後にはDがベンチにいます)よって、2回目でした。おお~っと、B(タラちゃん)がまだ1度も出場しておりません。ゆえに、はじめはBが出場していて、B(タラちゃん)が出場するなら、C(いくらちゃん)はベンチでバブバブ言ってるはずです。正解は、肢⑤です。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
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倍数の見分け方②

2018-01-20 11:15:00 | 教員採用試験




前回の続きです。選択肢の③a、b、cの和の4倍にdをたした数が6の倍数の時、この整数は6の倍数である。は、どういう意味があるのか?ということでした。                    おそらく、「倍数の判定方法を丸暗記しているだけではダメですよ」ということだと思います。                    例えば、9の倍数の判定方法は、「各位の数の和が9の倍数である」でしたが、何故でしょう?                    千の位がa、百の位がb、十の位がc、一の位がd、つまり1000a+100b+10c+dという数があったとします。                    aの係数の1000は、9では割り切れません。でも、999は9で割り切れます。よって、1000aを、999a+aと分解します。                    同様に、100bを99b+b、さらに10cを9c+cと分解します。すると、3の倍数の判定も、同じように証明します。選択肢の③は、これを6の倍数の判定でやってみなさい、ということです。1000aを996a+4aに、100bを96b+4bに、10cを6c+4cに分解して、まあ、2の倍数かつ3の倍数で判定する方が速いし楽ですけどねえ。では、選択肢の④は、どうだったら正しいのでしょうか?ってことですから、「bの2倍にcを足した数の2倍とdの和が8の倍数だったらOK」というややこしいことになり、こんなのを英語に直しなさいなどと言われたら……。😩ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
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倍数の見分け方①

2018-01-17 11:26:00 | 教員採用試験




倍数の判定方法は、こうです。                      ①2の倍数…1の位が0か2か4か6か8。                   ②3の倍数…各位の数の和が3の倍数になっていればよし。                  ③4の倍数…下2けたが00または4で割り切れたらよし。                  ④5の倍数…1の位が0か5。                   ⑤6の倍数…6=2×3だから、2の倍数の条件も3の倍数の条件も満たしていたらよし。                  ⑥8の倍数…下3けたが000または8で割り切れていればよし。                  ⑦9の倍数…各位の数の和が9の倍数になっていればよし。                  ⑧10の倍数…1の位が0。                   ⑨11の倍数…1の位から、一つおきの位の数の和と、それ以外の位の数の和の差が、0か11の倍数になっていればよし。                                         7の倍数や13の倍数などもあるにはありますが、マニアックなので、実際に割って確かめる方が得策です。                        さて、今日は2018年1月17日なので、20180117について調べて見ます。                    ☆1の位が7だから、2の倍数ではありません。                    ☆各位の数の和(2+0+1+8+0+1+1+7)が20で、この20は3で割り切れないので、3の倍数ではありません。                    ☆下2けたの17は、4では割り切れないので、4の倍数ではありません。(ってか、2の倍数ではなかったので、自動的に4の倍数でも6の倍数でも8の倍数でも10の倍数でもないのです)                    ☆1の位が7なので、5の倍数ではありません。                    ☆2の倍数ではなかったので、もう6の倍数ではありません。下3けたの117は、8では割り切れないので、8の倍数ではありません。                    ☆各位の数の和が20で、これは9では割り切れないので、9の倍数ではありません。                    ☆1の位が7なので、10の倍数ではありません。                    ☆                     ということで、今日は、上記の何の倍数でもない日でした。                    さて、それでは問題です。                    島根県の教員採用試験より。                                          千の位の数をa、百の位の数をb、十の位の数をc、一の位の数をdとする4けたの整数がある。この整数の性質について述べたとき、正しくないものを①~⑤のうちから一つ選べ。①a、b、c、dの和が3の倍数の時、この整数は3の倍数である。                   ②10c+dが4の倍数の時、この整数は4の倍数である。                   ③a、b、cの和の4倍にdをたした数が6の倍数の時、この整数は6の倍数である。                   ④b、cの和の4倍にdをたした数が8の倍数の時、この整数は8の倍数である。                   ⑤a、b、c、dの和が9の倍数の時、この整数は9の倍数である。                   ①、②、⑤が正しいことは、倍数の判定方法から明らかです。③と④は何を意味するのでしょうか?                   ③などは、6の倍数の判定方法とは違っています。                   正解を出すだけなら、いろいろ例を作ると出ます。                   例えば、1014は、b、cの和の4倍にdをたすと、(0+1)×4+4=8で、8の倍数になりますが、この1014は、8の倍数ではありません。                   よって、正解は肢④です。                   それにしても、肢③は、なぜ正しいのかが気になりますね。                   次回、肢③の意味を説明したいと思います。ここをポチッとお願いします。→にほんブログ村 資格ブログ 公務員系資格(公務員試験)へ
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