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読書歴 ヒトラー第4帝国の野望

2012-07-27 14:38:14 | 読書暦 音聴歴
ヒトラー第4帝国の野望
シドニー・D・カークパーク
講談社
1900円
2010年11月24日発行

題名からして仮想物語・・・ヒットラーがキョンシー・・・か何かになって復活し、アメリカンヒーローが美女を片手に悪の帝国をぶちのめす・・・と思った人もいただろう。実は最初は私もそう思った。
実際には歴史ものでした。
ちなみに図書区分は332でした。
これたしか歴史は2で始まるはず、図書館の人は歴史に分類するのは早すぎると思ったのか。単なる勘違いか。

帯のあおりがすごく熱いんです。
期限は3週間!消えた神聖ローマ帝国の秘宝を捜し出せ!
隠したのはナチ残党か、ドイツ騎士団か!?
インディ・ジョーンズとダン・ブラウンの小説を彷彿させるミステリー・ノンフィクションの傑作!
「ニュルンベルグ城の地下壕に隠された財宝があります。」
「ハインリヒ・ヒムラー?SS(親衛隊)の?」
ドイツ人捕虜が訊問で漏らした一言から始まる追跡劇。瓦礫の山と化したナチス・ドイツの”精神的聖地”ニュルンベルグを舞台に、蠢く元ナチ党員、ドイツ騎士団の影。
第4帝国復興のための行方不明の財宝を捜し、若き米国陸軍中尉であり美術史学者のホーンが大活躍。



このホーン中尉はアメリカ軍人ですがドイツ系なんです。それも兄や母はまだドイツに暮らしている。こういう立場の軍人はアメリカ軍には多かったそうです。




内容的にもすごく熱く感じる部分がある。

ロンギヌスのやり
神聖ローマ帝国の戴冠用帝冠

聖槍や戴冠用宝冠を含む宝玉やらをドイツ騎士団が守っていた。これは史実です。


APHマニアには大いにお勧めする1冊です。


今はウィーン王宮宝物館に神聖ローマ帝国の戴冠用宝冠はあります。
ちなみにドイツ騎士団の本部もウイーンにあります。
今は慈善団体として残っています。公式のホームページがあります。残念なことに日本語版は無いです。
ヨハネ騎士団の弟として、商人たちの寄付でつくられたマリア病院としてあるべき姿に戻れたわけです。
ギルとの関係については、たぶん本編ではでないでしょうね。

ドイツ騎士団についての説明があるんですが、これがすごくわかりやすい。
「ドイツ騎士団は戴冠用宝玉を守る役目を果たしていた。3大騎士団と言われてはいるが、テンプル騎士団やヨハネ騎士団のような同時代のその他の騎士団とは大きな違いがある。いずれも十字軍のさなかにパレスチナで産まれ中世ヨーロッパで1時期栄えた。
 しかしドイツ騎士団は、パレスチナ奪回と巡礼の保護は重要な任務ではあるが、その一部にすぎないと考えていた。このゲルマン騎士修道士の同朋意識は、神聖ローマ帝国がヨーロッパでその版図を広げるのを支援し、ポーランド、ハンガリー、ロシアに侵攻する先駆けとなった。まさにヒムラーのSSが第3帝国を支援したように。また、テンプル騎士団やヨハネ騎士団は、ドイツ騎士団とは違い、多国籍だった。ドイツ騎士団に入団するには、3世代以上遡れるゲルマンの血筋でなければならなかった。ちょうど、純粋なアーリア人のみがSS入隊を許されたのと同じように。」


参考にいうとテンプルもヨハネも多国籍でしたが、その中核はフランスラテンで、ドイツゲルマンはいつも不憫な扱いを受けていました。また、ドイツ騎士団も北ドイツのゲルマンが中心で、特にブランデンブルグ産まれの騎士が多かった。この辺りから、将来の同君連合の気配があったのでしょう。

この本誰か映像化してくれないかな。2次でもいいし。とつぶやいてみよう。

APHとくに東西を愛する人、その中でも歴史系を好む人ならストライクな1冊です。

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