プロポーズ小作戦114
その日の朝、星刻は来なかった。秘書長に訊くと星刻は今朝少し遅れて出仕し、すでに政務に就いているという。
天子はもう子供ではない。そこに男の複雑な思いを想像することぐらいはできた。
昨日のことを星刻も気にしてくれている。
そう思うだけで天子の心はタップダンスを踊りだす。
気にしているということは、星刻は自分を好きでいてくれているのだと。
この時点で天子の心の中では、『処刑命令』のことはすっかりすみっこに押しやられていた。
その日の朝、星刻は来なかった。秘書長に訊くと星刻は今朝少し遅れて出仕し、すでに政務に就いているという。
天子はもう子供ではない。そこに男の複雑な思いを想像することぐらいはできた。
昨日のことを星刻も気にしてくれている。
そう思うだけで天子の心はタップダンスを踊りだす。
気にしているということは、星刻は自分を好きでいてくれているのだと。
この時点で天子の心の中では、『処刑命令』のことはすっかりすみっこに押しやられていた。