数日後。
コーネリアは、『防衛軍の腕利きパイロットが総がかりになったにもかかわらず、とうとう捕らえられなかった謎の機体』の噂で持ちきりであった。
ファルコは一人さ迷っていた。仲間の元へ帰るわけにはいかなかった。
暴走族として悪名高いファルコの機体のデータが軍関係者の手に渡り、そして防衛軍に残された身元不明機のデータと照合されるまで、そう時間はかからない。今ごろは、仲間のねぐらにも手入れが入っているかもしれない。
(とうとう、誰からもやっかい者あつかいか。だが、身から出たサビだ)ファルコは思った。