マドリーの喧騒に疲れたら、バスに乗って…
実にそう思っているのは私どころか、スペイン国王ご一家。
マドリーの宮殿は広すぎて、落ち着かないとかで、現在の国王ご一家は、エル・パルドに住んでおられる。
王様がお住まいとは思えない、静かで、のどかなところである。都心からバスで30分程度のところに広がる、緑の大地。
国王がお住まいのサルスエラ宮殿や、王子の家などは中を見ることは叶わないが、エル・パルド宮殿は、公開しているので、ガイド付きで回ることが出来る。現在もお客様が見えると、迎賓館として機能しているので、公開は中止される。
この宮殿は、エンリケ3世の時代から、増改築、再建が繰り返され続けている。
ゴヤの描いた季節ごとの四季の絵が壁面を覆うレセプションルーム。
壁紙ではなく、タペストリーで覆われた温かみのあるダイニングルーム。
フランコ将軍も使ったベットルームには、サイドテーブルに電気スタンド。テレビが置いているのには思わず笑ってしまった。
ミニキッチンなどは、当然オール電化。
この宮殿が、今尚使われているという、旅人には悲しくもあり、こっけいな現実。しかしながら、この美術品が使われることで生き残ってゆくすばらしさにも感動し、さらには、「使っているなら私にも滞在させて」と現実に可能なのではと思わせる、雰囲気は、王様ご一家の人柄を偲ばせる。
あちらこちらに置かれた、王様ご一家の写真もほほえましい。ちょっとした生活感があるのもこの宮殿の特徴といえる。
宮殿の向かいのバルには、美味しそうなケーキなどが並び、ちょっと気取ったおじさんと、おばあさんが静かにお客を待っていた。
森の中、川沿いの道をそぞろ歩き。
小さな住宅街に、一軒のバル。
そしてまた森が続く。
都心に近く、犬を飼って暮らすにはもってこいの王様の町、エル・パルド。
友達に家具職人の息子がいて、お爺さんがエル・パルドの宮殿にある椅子(silleria)を作ったんだそう。
長くマドリッドに住んでた割には、エル・パルド、ほんの数回しか行った事ないのだけど、鹿肉の煮込みがおいしかったような…
あ、それから、サルスエラ宮殿の、王様の秘書の事務所まで、何故か入った事があり…入口から車で5分位も行ったような気がします。でやっと秘書の事務所(笑)。王様はどこに居たんだろう???
なんだか驚いてしまうお話ばかりじゃありませんか!
どの椅子だったのかしら?
だいぶ王様の近くまでいらしたようで(笑)
私も皇太子の住まいに入れそうな気がしながら、歩いていました。
ラ・キンタへ行きたいのですが、足がなく行かれずじまい…
いらっしゃいましたか?
ラ・キンタ、聞いた事はあるけど、よく知りません(恥)
立派ですが威圧感がないところもいいですよね。
是非又潜入して、王様にばったり!「オラ!」と挨拶してきてください(笑)
ラ・キンタ、いやいや、行きづらいところのようです。
バスもないし、ガイドブックにもほとんど出ていませんし。
でも、地元の人に聞くと「とても素晴らしいから、行きなさい」って。