イスラミック・ブルー

スペイン、エジプト、イラン、トルコ、チュニジアへ、イスラミックな旅へ。
スペイン/地中海レストランガイド

無邪気な観光客

2010-05-06 21:04:51 | エジプト編
 カイロの高級住宅地ザマレク。
 静かな街並み。
 通りでメモを取ると、警官がそっと近づいてくる。
 何をメモしているか、しきりと気にする。
 私はただ、また戻って来たい店の通りの名前を書きとめているだけ。
 「私はただの観光客よ!何がいけないの?」
 「何を書いているんだ!見せてみろ!」
 押し問答していると、私服警官が近づいてくる。
 私は書いているメモを見せる。
 「君はアラビア語が書けるのか!」
 「私は、またあそこの店に戻ってきたいの。ここで写真を撮ったわけでもないのに、なんで怒られなきゃならないの?」
 「アッハッハ、そりゃあ、ここが要人の家だからさ 私は、店と通りの看板を一心に見ていて、その大きな邸宅の前にたむろするように座っている私服の警備員や警官に気づかなかった。
 
 エジプトでは、軍関係の施設の前などで写真を撮ることは許されない。しかし、メモを取ることも許されないとは思わなかった。
 時に、ふと、油断してしまう。
 日本と違うことは良くわかっているはずなのに。
 好奇心旺盛な観光客であることを一生懸命アピールし、笑顔でいる。
 それでも、語彙力のなさが裏目に出る。英語で押し通さねばならないのに、ついつい口をついて出てしまうアラビア語。
 
 アラビア語が判る?書ける?そんなお前が、何をしている…
 
 「何も…」と言って、通じないこともある世界。
 今のところ、私は、ちゃんと観光客と信じてもらえている。
 でも、郷に入りては、郷に従え。
 李下で冠を正さず。
 ちゃんと、気をつけなくちゃ。

 私服の警官や警備員の目を逃れ、また新たなお店を発見。
 ステキな古い扉の数々。
 ファティマの手、ランプ、飽かずに眺めていると、また忘れてしまいそう。
 好奇心が命取りにならないように、楽しく散歩するために、忘れちゃいけない。    
 だって、私は、本当に、好奇心旺盛な、カイロを愛する観光客。
 


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4 コメント

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カイロ行きたい、、、 (スペインたく)
2010-05-07 02:13:51
さすがエジプト通のねえさん 起きる問題がそこらの観光客とは違いますな。
カイロ また行きたいな~。  ほんまに大きくて まだまだ裏道に楽しい店がありそう。
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たくさん ()
2010-05-07 11:57:39
スペインはそんなことないですもんね~
兄さんとポテオしたいけど、いったいいつになるでしょうねえ?
ギザで待ち合わせも、お忘れなく(笑)
私より近いんだから、カイロまで来て下さいよ。裏道はどこでも楽しいですね♪
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へぇぇぇ (Marsh)
2010-05-10 13:24:18
エジプトでは思いもしない苦労があるのですね。
そうか、下手に言葉が通じるから困るって事もあるのか、おもしろいですね。
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Marshさん ()
2010-05-10 20:10:52
そうなんですよ。うっかりカメラとか出せないんですよって、観光エリアは問題ないですが。
で、そんなときは英語か日本語でわめくに限るんですが、私はどれも満足に話せないもんで、うっかり「撮っちゃダメだ!」と言われると「Why」がでない。アラビア語は「レー?」なんですよ。短くていいやすいのが災いします(笑)
「アラビア語わかるなら、なんで撮っちゃいけないかも判るだろう」と詰め寄られます…
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