イスラミック・ブルー

スペイン、エジプト、イラン、トルコ、チュニジアへ、イスラミックな旅へ。
スペイン/地中海レストランガイド

なつかしいマドリード

2007-07-31 23:04:59 | スペインを求めて…

 ペルーの旅を終へ、アメリカでの厳しい入国審査を潜り抜けたところに待っていたのは、とても懐かしい人だった。と言っても、ほとんど初対面に近い。最後に会ったのは20年近く前のことである。高校生の彼と小学生の私。
 彼が日本を飛び出してからも、同じぐらいの月日が経っている。 たまに入ってくる彼のメッセージは「日本語を忘れてしまいました」、「日本語が辛い…」、「遊びに来たいって?OK.だけど日本語は使わないよ!」という、私たちを震え上がらせるメッセージ。
 幼い頃の夢を貫いて、アメリカに渡ったおにいちゃんに会いたい気持ばかりが膨らんで、でも言葉の壁はとても高くて、なかなか誰も会いにいけなかった。
 ペルーへの直行便はない。私の便はたまたまシカゴ経由。この機会に会えるか聞いてみよう!勇気を振り絞って、お伺いを立てると、見事な英語でOKの返事が来た。
 去年彼に会ったという友達に、「お母さんが移住したから、最近は日本語も使っているって言っていたよ。大丈夫」と、送り出された。
 空港まで迎えに来てくれた彼は、頭の中で翻訳しながら日本語で話しているという感じ。ハイウェイに出ると、車道の両側にはためくツタンカーメンの顔、顔、顔!
 「カイロからツタンカーメンの秘宝展が来ているんだよ」と言う。「君の行くところ、エジプトばかりさ!」
 まったくもって、エジプトはどこまでも私を追いかけてくる。アメリカでの第一歩までもツタンカーメンに迎えられるとは思っても見なかった。
 たまたま私が取った宿は、彼が初めて下宿したところのそばだった。治安やお店など事細かに教えてくれたあと、最後に駅へ連れて行ってくれた。
 「このグランビアからね…」という、彼の発音に耳を疑った。
 駅の名前はGranville。マドリードの有名な通り、グランビアと同じ発音では決してない。でも、スペインに還りたい私には、どうやっても「グランビア」と聞こえてしまうのだ。
 閑静な住宅街で、取り立てて何もない。リスが車道を横断している町、Granville。
 夜、電車に乗っていて「Next stop is Granville」と聞くと、ほっとした。何か、懐かしい気がして…

偉大なサメ博士について
http://www.nikkei.co.jp/topic5/kyoryu/tokushu/20060712e2g0301i04.html
http://gis.depaul.edu/envirsci/KS/shimada.htm


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