ようさんの山物語(ブログ版)

山遊び人ようさんの山行記録

水浴び、水浴び、たまに歩き、そして雪風呂

身延・七面山(1982m)「巡礼の山旅」

2011年10月20日 | 山歩き
2011年10月19日~20日


18日から三連休であった。
天候はまずまず、しかし長期出張の疲れなどから18日は、
冬物へ衣替えなど家仕事をこなし、19日から山という計画であった。
2007年1月にここへ参拝している。
今回が2度目である。
ここは、日蓮宗の総本山身延山の一角である。

第1日目

天候:曇り時々晴れ

中部横断道が、増穂まで延びていた。
そこから国道52号で身延へ。早川方面へ分岐ししばらく行くと登山口の集落に着く。
前回、表参道から登ったので、今回は裏参道(北参道)から行く逆コース。
ここ高住の集落には駐車場はない。
よって、帰りにタクシー乗るということでタクシー会社の所へ停めさせて貰う。
ちなみに、下山口の羽衣から1250円。駐車料金は取られない。
羽衣は河原と登山口に無料駐車場はある。


俵屋観光駐車場

この駐車場から少し上に行くと神通坊がある。


案内看板


神通坊


標石


登山口の鳥居

ここから四十八丁で本日泊まる敬慎院である。
当初から杉の鬱蒼とした急登というかつづら折れの道をひたすら登る。
ちなみにここの標高は約300m。山頂が1982mなので標高差1600m・・・
私のうちの周りの北アルプス並みである。ただ道がいいので結構あっさり行ける。


一丁目の標石

ある程度標高を上げると、笊ヶ岳方面がきれいに見えた。
一頑張りで七丁目休憩所。


七丁目休憩所

この山は、各御坊の他、田舎のバス停のような休憩所やベンチが至るところにある。
まあ考えてみればこの標高差である。山慣れていない人にとってはツライものである。
途中、一回目の休憩を入れようと思って上を見たらおじさん三名作業服着て登っている。
どうも測量会社の方々のようで、1238.9mの三角点の測量に来ているようだ。
一本入れて、先を急ぐ。


安住坊


大とちの木

確か十五丁目かそこらでここ安住坊である。
ここには、七面山開祖の日蓮聖人高弟の日朗上人がお手植えの木らしい。
樹齢700年ものである。
ここからしばしで尾根に出る。そこで一本入れる。
そこからすぐに明浄坊に着く。


明浄坊

ここには上から引水している水がジャブジャブあるが、冬は凍結して出ないので注意。
ここでようやく富士山が見えた。


明浄坊から富士山

この辺りから紅葉も見られるようになる。



尾根に出てからはたまに登るが、トラバースするようになると奥の院は近い。


奥の院

ここには、影ごう石という大きな岩がある。
七面大明神がお姿をここでお表しになったようだ。
ここも泊まることが出来る。次回ここもいいな。


影ごう石


奥の院から富士山

ここから林道のような道を行くと二の池である。
水が少なくただの水たまりのようになっていた。


二の池



カラマツの黄葉もきれいな道を行くと敬慎院へ到着。


敬慎院

とりあえず、富士山展望台から七面山山頂へ行く。


敬慎院から富士山

当初ちょっとわかりにくいが、少し行くと看板がある。


看板

看板を三つくらい見送るとあとは一本道。
当初は、スズタケとカラマツの林の中を行く。




七面山山頂方面


ナナイタガレ


七面山東面は、大崩している。ナナイタガレというらしい。
カラマツの樹林帯が終わると、急登になる。
この先、八ヶ岳のようなコメツガの林になり一頑張りで山頂に着く。


山頂


山頂にて

山頂には誰もおらず独り占めであるが、360度樹林のため展望はない。。。
一休みしてから、敬慎院へ向かう。


山門

この山門をくぐると本堂が見える。紅葉がきれいであった。


敬慎院本堂

本堂の左手の玄関を入ると受付がある。
とりあえず部屋へ行き、荷物置いてから受付をした。
今回は広い部屋に6名とのことであった。
3時から入浴可能となり入浴する。
入浴といっても石鹸等は使えず、汗をお湯で流して湯船に浸かる。
それでも充分気持ちよいが。
5時から夕食。ご飯にみそ汁、おつけもの、煮物、ひじき。
精進料理である。生ぐさもの禁である。
その後、本堂にて夕方のご開帳とお勤め。
お題目「南無妙法蓮華経」と唱える。私は日蓮宗ではないのでそれ以上はわからない。
しかし、お勤めに出ると心落ち着く。
この日は、ご別当がおらず次席の御坊がお経を唱える。
修行御坊の方もいる。みな若くかっこよい。
日蓮宗のお経は、速い。なかなかのスピードである。
お説教の時言っていたが、やはり今年は登山者多く、誰でも受け入れているが、
ご開帳の時に御神体に指さしコソコソささやいているとのこと。
これはいけない。同じ登山者として恥ずかしかった。
その後9時消灯となるが、御神酒いただきすぎて8時過ぎにはくたばっていた。。。


大やかんの部屋


第2日目

天候:曇りのち晴れ

5時起床。
日蓮宗のご信者の方々(たしか二百名ほど)がヘッデンをつけてもう出発されていた。


出発の風景

よく見えないかもしれないが、お坊さん達に見送られて次々と出発していく。
5時半からは、朝のお勤めである。
ご来光は6時前であったが、雲も多くそんなに見られないだろうと思い中座はしなかった。
心さわやかにお勤めを終え、朝食を食べてから出発準備。
といってもまだ7時前。どんなにゆっくりでも2時間あれば下りてしまうので、
どうしようかと思っていたが、結局7時過ぎには出ることにした。
ちなみに朝食は、ご飯、みそ汁、おつけもの、切り干し大根にこんぶの煮付け。
ご飯ガッツリいただけば腹はたまる。


朝の富士

下の山門である和光門をくぐり下っていく。


和光門

こちら表参道は、階段状に整備されており休憩場所も多い。
標石も立派である。


四十丁目標石

途中鹿が横切る。ちょいとびっくり。
徐々に晴れてきており、甲府盆地や南アルプスもきれいに見えた。


甲府盆地と奥に大菩薩嶺


北岳、鳳凰三山など

晴雲坊手前で早朝に出た団体の信者さん達を抜く。
奥の院でも行っていたのであろう。
そういえば、ここでの挨拶は「おはよう、こんにちは」と「ご苦労様です」の
二つの挨拶を交わす。
晴雲坊は大入り満員なので、1Pで到着の中適坊で休憩。


中適坊

あとは登山口(参拝口)まで下るだけである。


肝心坊

ここまでは人にほとんど会わなかったが、次の神力坊で多くの信者さん達がいた。


神力坊

神力坊は、二丁目なのでもう一投足である。
と、参拝口には百人は超えようかという信者さん達がいた。
しかも、下は赤ちゃんからご高齢の方まで。若い人が結構多く驚いた。


これから出発の信者さん達


参拝口

参拝口に到着し、タクシーを呼ぶ。
待っている間に対岸の白糸の滝を見に行く。


白糸の滝

戻るとすでにタクシーは来ており、探されていた。。。
タクシーに乗りすぐに土砂が流れてきている現場に出た。
どうも台風12,15号の影響でそこら中に爪痕があった。
まだ10時前であったが、車の所へ到着。

さて温泉であるが、前回は西山温泉へ行ったので時間もあることだし、
その奥の奈良田温泉へ行った。


奈良田ダム湖

集落内は狭いので資料館の駐車場へ車を停め少し登って「女帝の湯」へ。
女帝とは、えらい昔に天皇である女帝が療養されたとのこと。
確かに泉質もよく気持ちよかった。


町営奈良田温泉女帝の湯

古民家風の佇まい。いいねー


風呂入口


浴槽

当然の事ながら貸切状態。
大きい浴槽と小さい浴槽があり、小さい方が温かい。
源泉かけ流しで掃除も行き届いておりきれいだ。
のんびり浸かっても時間あるので、行ったことのない身延山久遠寺へお参りに行く。
町営の駐車場に止め、門中の商店街を見ながら久遠寺へ。


門中の商店街

おみやげ屋や仏具屋が多い。当然か。
そのうちの1軒でいろいろ仏具について伺い帰りに寄ることにする。


三門

総門は、車で通過してしまう。
この三門は、結構な大きさで歴史もありそうだ。
その奥に石段が。。。「菩提梯」というそうだ。
今日はそんなに歩いていないので数えながら行く。
一段が随分高く、筋肉を使う。285段あった。本当は287段らしいが。


本堂

さすがに総本山の本堂だけあって、でかい。
次回は是非朝勤など出てみたいものだ。


鐘楼と五重塔

さて、境内を一回りしてから下る。
先ほどのお店で仏具を少し買い帰路につく。
早速、夕飯で生ぐさものいただく。。。

南無妙法蓮華経