ようさんの山物語(ブログ版)

山遊び人ようさんの山行記録

水浴び、水浴び、たまに歩き、そして雪風呂

越中東部・初雪山(1595.7m)

2012年04月16日 | BCスキー
2012年4月15日

天候:ピーカン

いい名前ですね~初雪山。以前白鳥山登った時に見たらますます行きたくなったのだ。
しかし、昨シーズンなどなかなか行く機会がなくウズウズしていたが、今回賞味期限間近
であろうが行ってみた。
標高は、地図上の三角点としたが、その南に少し小高い所がある。
そこが、ピークかなとも思う。他の人は、そこを1610mとか1615mとか表記している。
私が行ってみてGPSで測量した結果、積雪分差し引いて1618mかなと。
まあいいっか。

さて、前日の土曜は雨降りでどこへも行けず、実家近くのハルピンラーメン食べて英気を養い
一路、糸魚川へ向かう。糸魚川では先週食べ損ねたブラック焼きそばを、部下のお薦めの店へ。
月徳飯店というお店で、ここは以前食べた所と違い薄焼き玉子がのっていた。
前の所は目玉焼きだったが。どちらもいい。
この店にあった、雨飾プレートなるものも次回食してみたい。
そして、道の駅市振で車泊する。

2時半起床で、ごはんいただいて大平地区へ向かう。
最初の発電所の所で除雪は終了しており、広い場所に車おく。
のんびりし過ぎで4時発となる。
トンネルの出入り口は雪壁となっている。林道もデブリで埋まっていたりしている。
土砂も流れてきており帰りは要警戒だ。
林道の雪は途切れ途切れで脱いだり履いたり忙しい。
2つ目のトンネル過ぎてしばし行った所から、トンネル以外は脱がなくなった。
その頃夜も明けてきて、谷間から初雪山と月が見えた。


初雪山と月

滝淵手前まで約1時間。意外と時間かかった。
そこからまたトンネルをくぐると谷はゴルジュとなり、林道にはデブリが溜まりほぼ雪壁となる。
まだ少し雪が緩かったのでよかったが、滑ったらあっという間に川の中である。


林道の様子

これがまた時間くってしまった。誰も連れてこなくてよかった。
慣れない人だと相当に難儀するだろう。
寝入谷の橋を渡ると取り付きの尾根であるが、どうも雪も途切れていそうだ。
その少し先へ行く。またトンネルがあるが、そこから取り付くことにした。
その先の林道を利用すればよいというのもあるが、デブリ林道をクリアするのに時間がかかりすぎるのである。
ちなみにトンネル内は、ネットとかワイヤーとかでいっぱいであった。
トンネル上は急ではあるが、雪は繋がっていそうだ。


取り付きを振り返る


取り付きの斜面

この斜面を登ると杉林に出る。そこから尾根上を行くとすぐに寝入谷からの尾根と合流する。
しかし、先日の強風低気圧のせいかわからないが、折れた枝が多い。
これは、樹林帯の中ずーっとそうであった。


杉林上の尾根

杉林を抜けると、広葉樹林帯となる。雪質はいいザラメであった。
この頃から陽が当たり出す。
あとは広い尾根をのんびり行く。ブナとかミズナラとかの林で樹林間隔も適度でいい。
右、左と小尾根が合流してくるので視界が悪いと迷いそうだ。


適度な樹林間隔

たまに小さいポコあるが、下りはそんなに支障ない。
900mを過ぎたくらいから、再び初雪山が見えてきた。


・912付近から初雪山

あの斜面は魅力的だ。少しスラフが出ているが。
さて、頑張って登ると・1141位から疎林となってくる。
後ろには、白鳥山などきれいに見えてきた。
1300mくらいでダケカンバが登場すると、いよいよ樹林もなくなり山が迫ってくる。
しかしいい斜面だ。


1350m付近から

1350m付近からこの北斜面をトラバースも出来るみたいだが、今回は尾根を行ってみた。
振り返ると登ってきた尾根が落ちていっている。その向こうには日本海。


北尾根

1350mで西の快適そうな斜面を尾根を目指してジグを切る。
疎林があるのでそれを過ぎると尾根に乗っかる。
西側はほとんど雪がなく、雪庇分だけ雪が残っている感じだ。


山頂手前の尾根

ギリギリの所を登って、三角点のある所の少し手前だけ数歩スキーを脱いだ。
ヤブの中は少し踏み跡がある感じであった。
西の尾根を見ると、登山者が多く登っていた。
小川発電所から大地山を越えてきている人達だ。見えるだけで10名はいるだろうか?
その向こうには、毛勝はじめお剱様がきれいだ。
後ろというか下を見ると山スキーヤーが一人1350m付近に来ていた。


西尾根と剱、毛勝

再度スキーを着けてすぐに三角点がある山頂に着いた。
その向こうに少し小高いポコと電波塔がある。とりあえずそこまで行ってみる。


三角点の場所とあっちが山頂?

GPS上1622mの所へ行くと、ちょうど西尾根からのおじさんが一人到着していた。


電波塔

この電波塔、実は北陸電力の雨量計だそうだ。
こちらの山頂からの展望も抜群である。


栂海新道方面

妙高方面も霞がかかっていたがよく見えた。富山湾も見える。
7時間弱頑張った甲斐があった。
西尾根から続々とスノーシューやツボ足の登山者が来る。風は弱い。
私のあとの方はなかなか登ってこない。
さて、三角点付近に戻ってドロップ準備。
三角点の所から東へ丸い尾根が延びているので少しそこを行き北面へ飛び込む。
ザラメで快適、雄叫びあげて下りる。ここが一番気持ちよかった。


北面から尾根に乗った所

北面下りすぎると戻れないので、少し斜度が緩くなった所で北尾根にトラバース。
上部は、快適なザラメであった。
途中、左振りすぎたがうまくトラバースしてきた尾根へ。
杉林手前から雪は腐るわ、折れた枝は多いわで少し苦労するも林道への急斜面へ出る。


林道への急斜面

転んだら一直線へドボンという感じである。たまにあるここは転べない場面が今シーズン初か。
無事林道へ、標高差1300mを40分くらいで下りてしまった。
これだからスキーは辞められない。
がしかし、ここからが核心である。先のデブリの山をトラバースしたり、雪途切れて雪壁のぼったり。
時間は稼げない。
一カ所なんか嫌な予感がして止まった所で落石2発来た。
こういう時の感はバカに出来ない。
板傷ついたが、速攻そこを切り抜け、斜面上を注意しながら真っ暗な大平トンネルを抜け駐車地に着く。
結局このアプローチが行きも帰りも2時間近くかかって核心であった。
水が至る所で出ておりこれがうまかった。
もう少し早い2,3月でデブリがあまり出ていない時ならもう少しイージーであろうか。
駐車地には他に2台あったが、地元のナンバーの方であった。

大汗かいたので、今回は朝日町の方へ少し行ったヒスイ温泉に行った。
オーシャンビューでよかったが、シャワーの水圧弱かった。
この辺り良さそうな温泉がまだありそうだ。また来てみたい。





海谷・高松山(1725m)

2012年04月09日 | BCスキー
2012年4月8日

天候:ピーカン
メンバー:あーさん

さて、日曜と高気圧が久々にあった。
ピーカン間違いなしの天気図に期待踊らせ、大好きな山域の海谷へ。
ちょっと寝坊気味で、7時半着と出遅れる。
もうすでに多くの車が駐車場に止まっていた。


笹倉温泉駐車場

準備している間も3人、5人と多くの人が旅立っていく。
ということでバッチリトレースをありがたく使わせていただく。
途中、放山方面へ向かっているトレースもあった。


林道の橋

この辺は充分なくらい雪がある。2m位か。
適当にショートカットして林道を行く。
途中、でかい雪崩の音が何回かした。
後ろを振り向くと権現がキレイである。


権現山

林道が右に巻くとこれから行く高松山に昼闇山、焼山が見えてきた。


左から焼山、高松山、昼闇山

そして左手には阿弥陀山と烏帽子岳である。


左から阿弥陀山、烏帽子岳

高松山を見るとたまに雪煙があがっている。
上部は風が強そうだ。
まったりとブナの林を行くとアマナ平だ。
火打山と焼山が大きく迫ってきた。そして、これから行く高松山からの尾根も見えてきた。


アマナ平から火打山、焼山

ここから焼山北面台地と高松山へのトレースが分かれる。
ほとんどの人は北面台地へ行った。高松山へは2名くらいのようだ。


アマナ平

先行パーティーのお陰で随分楽させてもらっている。
尾根途中で休憩していると、上からスノーシューの若者2名が下りてきた。
どうも泊まりで縦走してきたようだ。スキートレースをつぶさずにうまく歩いてくれている。
よくわかった若者達だ。
尾根途中から左を見ると北面台地の広大な斜面が見える。


空沢尾根と北面台地

台地を人が歩いているのもよくわかった。
森林限界付近から上の雪庇を見ると先行パーティーがドロップ準備をしていたのが見える。
風も出てきて、というか稜線上は絶え間なく雪煙が上がっている。


高松山と尾根

おじさん2名パーティが下りてきた。
上は風強く尾根が屈曲する所でやめたとのことであった。
焼山はもうすでに下りてくる人も多く見られた。
時間を見ればお昼である。


焼山

我々は防寒装備をばっちりにして、雪庇の崩れた所から西に向かう。
雪面は、ウインドクラスとして少し硬いがクトーをつけるほどではなかった。
少し間隔を取って進む。たまに強烈な風が来て足が止まる。
さて、いよいよ尾根も細くなり雪壁が登場すると、先の登山者のトレースを使わせてもらいツボで行くことにする。
私が先行してラッセルしてトレースをつけていく。
雪は柔らかいので落ちる心配はない。
登山者のトレースで2段ラッセルくらいで上がっていける。久々で楽しくなってきた。


雪稜を行く

雪壁を越えると山頂は間近だ。しかし風もより強くなる。
強風の中、山頂の雪庇を越えると山頂に飛び出したが、風強い、強い。
しかも雪面はクラストしている。
あーさんは来れらそうもないので待ってもらう。こういう時無線は大いに役立つ。


高松山山頂

山頂から一ノ倉川は、下から見たよりもメローな感じでいい。
こちらへ行きたかったが今回はあきらめて戻ることにする。
下に昼闇から下りてきた人が見えた。


山頂から一ノ倉川側

強風が少し弱くなった所を狙って、ダケカンバの影から出る。
来た所をザクザクと戻り、尾根が少し広くなった所からドロップ準備。
プチモナカで滑りにくい尾根から北に屈曲しするとパックスノーに変わる。
尾根も広くなり滑落の心配もなくなる。


焼山バックに

樹林が出てくるとそこから重パウに変わる。ここが一番気持ちよかったか。


尾根下部

あとは元のトレースを若干のアップダウン繰り返しながら行く。
さすがに下の方は腐れ雪で滑りにくい。
何とか16時には笹倉温泉に戻った。
あーさんにとってはえらい修行になってしまっただろう。申し訳ない感じである。
あとは笹倉温泉で疲れを癒し帰路につく。
私的には、一ノ倉川行けなかったのは残念であったが、それなりに楽しめたのであった。

飛騨(平湯)・第三尾根(クデボク)

2012年04月09日 | BCスキー
2012年4月7日

天候:曇り時々雪一時晴れ
メンバー:あーさん

金曜からどうも天気は思わしくないが、寝坊も少ししたのでお手軽にパウをいただきに行った。
朝はいい感じで降雪であったが、平湯に着く頃は少し止んでいた。
この辺もまだ充分に雪がある感じだ。
いつものチェーン脱着所に車を置き出発。
どうも北西斜面はだいぶ雪も少なくなっているようだ。
少しズルと地面が出てくる。
その上の樹林も硬い斜面にうっすらという感じである。しかし、沢状の吹き溜まりはそれでも充分ある。
尾根上に出ると量は充分。どちらかといえば北東面がいい感じである。



夫婦松に至る平になる所で打ち切り。この頃少し晴れ間も見えた。
輝山も山頂がようやく見えてきた。
西の空を見るとまだ暗くこれからまだ雪雲が来そうな感じである。
少し休憩してドロップ。
さすがに平湯である。軽いパウで気持ちいい。



このまま尾根を戻っては面白くないので、北東面のカール状へ。
その上の雪庇の上にボーダーが5,6人いた。
喰われる前に上の森から飛び出して、おいしい粉をいただく。
川まで下りて左岸を行き、途中右岸行ってまた渡り返してうまく牧場道路に出た。
あとはもとに戻って駐車地へ。
この時期にしてはおいしいパウパウであった。

平湯の森も空いており、食事もして帰路につく。

北ア南部(乗鞍)・十石山(2525m)東尾根

2012年04月02日 | BCスキー
2012年4月1日

天候:曇りのち雪(上部強風雪)
メンバー:あーさん

このところ週末はどうも天気がよろしくない。
しかし、先週末は年度末の仕事などで忙しく山へ行けなかったが、今週末はと思い
雪が予想されたが、行き慣れた My favorite mountain の十石山へ。
少し寝坊したが、7時には白骨へ。
家を出る時は晴れていたが、白骨あたりはかろうじて曇りであった。
雪は土曜に降ったものがうっすら積もっている。
下部はかろうじてあるかという感じ。駐車地から杉林を行く。


林道から取り付き

硬い層の上に10cmくらいか。少し登りにくい。
その上の夏道のトラバースは雪あるが相変わらず悪い。あーさん少し苦労する。
我々は一壁と呼んでる唐松の樹林に入ると15cmくらいに新雪増え、その下の層も濡れザラメぽくなる。
滑るには支障ないだろう。ここからあーさんのトレース訓練にはいる。


一壁

この頃は少し晴れ間も見えた。
あーさんズルズルやりながら試練の登り。
そのうち後続の単独の方が来る。気持ちよく挨拶されて、先に行っていただいた。
あーさんは、今までただ着いてきていただけであるのを痛感していたと思う。
なぜそこを行くのか?そう考えながら行くと、頭を使いながら行くと楽しいのである。
山は経験がものをいうが、それも己の思考があってからこそだと思うのである。
地図を読んで、地形を読んで、いかに効率的に行くか?考えるのである。だから楽しい。
それを知って貰いたいのである。
さて、苦労した一壁も終わりに近づくと湯沢平であるが、この寸前が少しヤブがうるさい。


湯沢平入口の大ダケカンバ

先のおじさんは、湯沢平をだいぶ左に振っていたが我々はうまく1835のコブを巻きながら尾根に取り付いた。
今回は久々にうまくトレースつけられたと思う。これで帰りが登り返し少なく楽なのである。


湯沢平

相変わらず、ツガと大シラビソの原生林はいい感じ。
雪質も申し分なくなってきた帰りは期待出来る。上の状態もいいだろう。
二壁を登った尾根の突先はちょうど標高2000m(通称;第2高点)であるが、ここからがこの山のいい所でもある。
まったり系の樹林で雪質がいい。


第2高点先

雪質は申し分なくパウパウである。
しかし登るに従い雪も降ってきた。風も少し出てきた。
樹林が低くなってきて、いよいよ森林限界付近では風雪である。。。
この時先のおじさんが下りてきた。稜線は風が強いとのことである。
これは覚悟して行かねば。


森林限界付近

視界も悪くなってきた。こういう時は、斜面を右に行かずに少し左の尾根上を低木が出ているので
それを目指していくのがよい。低木目安に尾根に乗ったら右へ行くと山頂である。
強烈な風と雪である。しかもカリカリ。事前にクトーつけておいてよかった。
そのまま、平湯の崖を落ちないように確認したならば右折して北を目指すと小屋がある。
以前の経験で小屋見えなくともこれで大体辿り着ける。
ここはアイスバーンをクトー効かせて下っていく。
小屋の冬用入口は針金が留まっておらず、雪が吹き込んでいた。


冬用入口

中のスコップで雪かきだし、ある程度しっかり締まるようにしたが、最後に出る人はきっちり閉めよう。
小屋内はキレイに使っていただいているようであった。
ノートは小屋締めから書いていなかったが、人は来ているようであった。


小屋内部

少し暖を取って出発準備。
ちなみに小屋の東面は、例年並みである。小屋開けは6月以降かと。


小屋東面

風は相変わらずの強風で、板もすっ飛びそうであった。
視界も悪く完全なホワイトアウト。しかしこちらには強い見方のGPSがある。
久々にホワイトアウト突っ込んで山酔いした。あーさんも真っ直ぐ行けと伝えたが、右に振っていた。
リングワンデリングになりそうなのを客観的に見られた。
それでも快適であろう東面をうまくトラバースして、先の低木が出ている尾根に出てドロップ。
雪質よくウホウホで下の樹林目指して下る。危うくセバ沢突っ込みそうになったが。
あとは樹林を底なしパウいただいて下る。



第2高点から二壁は底付になってしまった。
しかし、結構楽しめた。
湯沢平からはトレースうまく使って、湯沢平入口(通称;第一高点)へ。
少しヤブぽい所をクリアしてボール場にはいると、うっすらパウであったがここも引っ掛かることもなく快適に下れた。
あとは、駐車地に戻って温泉で疲れをとる。

今回は稜線近くからで気象の悪条件重なったり、トレースをつけていくということをやっていい修行になったと思う。
しかし雪質もこの時期にしてはよく滑りは楽しめたのではなかろうか。