クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

ベートーヴェンの交響曲第2番 ニ長調 作品43 ケーゲル/ドレスデン・フィル

2008年02月02日 05時21分43秒 | 交響曲
さて、2月に入りました。少し日が延びてきた感じです。
仕事はいよいよ佳境に入りまして、これから4月中頃まで、1年で最も忙しい時期の始まりであります。

さて、今日もベートーヴェンを聴いてます。

ベートーヴェンの交響曲第2番 ニ長調 作品43。
ヘルベルト・ケーゲル指揮ドレスデン・フィルの演奏。
1982年、ドレスデンのルカ教会での録音。Deltaレーベルの激安廉価盤全集の1枚。

独シャルプラッテンとの共同制作で、カプリッチョ・レーベルから1984年頃国内発売されたもの。1枚3,000円のCDで、当時は4,000円前後がCD1枚の相場だったので、廉価盤扱いだったと思う。
今や、全集にブラームスのドイツ・レクイエムやアルビノーニのアダージョ等の小品集がついて3,000円ちょっと。いつも書いておりますが、全く隔世の感であります。

さて、その演奏。

暖かくまろやかで、室内楽的な響きのベートーヴェン。あまり厚ぼったくなく、見通しの良い音響。
オーケストラが暖色系の響きなのは、ドレスデンの土地柄か、ルカ教会の残響のなせるわざか。ティンパニなどはかなり強く叩いているのだが、ややこもり気味なのは惜しい。弦楽は実に雰囲気豊かに録れていると思う。

第1楽章アレグロ・コン・ブリオは、全く精力的な演奏。
序盤はクールでイマイチ盛り上がらない感じなのだが、楽章後半に行くほど熱気が出てくる。演奏の温度が変わってくるのが面白い。

第2楽章はラルゲット。これは美しく叙情的な演奏。ケーゲルには、こういう穏やかな曲想・テンポの方が合うのかな。
ドレスデン・フィルの柔らかい響きが効いていて、サラサラとした清冽な感情が流れてゆく。淡いロマンと云うべきか、聴いていて爽やかな印象を受ける。弦楽セクションの響きが特に美しく、後方で鳴るホルンの奥ゆかしい響きもなかなか良い。

第3楽章はスケルツォ。これも美しい演奏。
スケルツォの逞しさより、美しさに重点を置いた演奏という感じ。流線的で心地よく音楽が進んでゆく。金管や木管の響きは素朴で、手になじむ木製品の味わい、自然な感触がイイ。
フィナーレのアレグロ・モルトも同様で、ベートーヴェン特有の、挑みかかるところがなく、まとまりよく美しく仕上げられた音楽になっている。

録音は標準的です。
奥行き・定位まずまず。残響が良いので、臨場感が心地よいです。
演奏も穏やかで、ほのぼの聴ける1枚と思います。

一部、ケーゲル絶賛の評がありますので、じっくり聴いてみたんですが、云われるほど猟奇的なところはなかったかな・・・・・。
「猟奇的」なという評の意味が僕にはよく分からないこともあるんですが・・・・(^^ゞ



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