クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

ブラームスの交響曲第1番 ハ短調 ベーム/ベルリン・フィル

2008年11月11日 05時59分00秒 | 交響曲
寒くなりました。電気ストーブを出しました。冬支度です。ただ、四国は暖地ですので、自室にこのストーブがあれば一冬過ごせます。暖房費があまりかからないのは(そういえば、我が家の周りは田んぼばかりなので、夏の涼しさもよろしいから、冷房費もあまりかからんのですが)、有り難いことやと思います。さて、今日も古いレコードを取り出してます。ブラームスの交響曲第1番 ハ短調 作品68。カール・ベーム指揮ベルリン・フィルの演奏。1959年10月、西ベルリンのイエス・キリスト教会での録音。DG原盤で、国内ポリドール発売の懐かしい2LPシリーズ3,000円の廉価盤。これぞ骨太のドイツの音。ゲルマン魂炸裂の名演奏。背筋がピンと伸びて、表情は無愛想、態度も無骨なのだが、演奏を聴き終わったときには熱い感動がこみ上げている演奏。細部にこだわるより、全体の構成で勝負している演奏。ベームに「細かいところをあげつらわんと、最後までシャンと聴かんかいっ!」と怒られそうな感じ。アナログLPの良さか、音がゴリゴリと前に出てくる。ヒスノイズも多く、古い盤ゆえパチパチ・ノイズも盛大。しかし、音の一つひとつに芯があって、魂がこもっている。全く音が強い。強靱で逞しい。しかもこの交響曲はブラームスが20年もかけた、入魂の作品。ベートーヴェンの第十交響曲とさえ云われるくらいのもの。まさに乾坤一擲、ベームのように、音が強く、逞しく、迫力がある方がイイ。それにしても50年前のベルリン・フィルの威力は凄まじい。強烈な音が塊のようになって押し出してくる感じ。現在のような洗練・軽快さではなく、もっと職人的な感じ、手彫りの暖かさ、ガッシリとした手応えを感じさせる音と思う。弦楽器全体が力強いし、木管の芯の通った、張りのある音も素晴らしい。金管の咆吼は迫力満点だ。信念すら感じさせる名演奏。第1楽章から、ベームはインテンポでひたすら結末を目指す。ガッチリした逞しい音楽づくりで、まこと、男らしいブラームスになった。第2楽章のヴァイオリン・ソロはミシェル・シュヴァルベ。絶品の美しさ。匂うような美を誇る。第4楽章のホルンも素晴らしい。フィナーレはベームの独壇場。コーダなど圧倒的な盛り上がり。感動的。録音はさすがに古びてきました。ただ、このレコード、当時としては優秀録音だったと思います。教会での音響の素晴らしさは、さすがであります。さて、週末まで出張です。更新を休みます。寒くなりましたので、皆様、風邪など召しませんよう。

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