「のだめカンタービレ」のプラティニ国際指揮者コンクール、面白かったですね。
あんな風にコンクールを行うんだなぁと興味深く観ておりました。
片平くん(石井正則)は熱演、あのジャンプには笑えました。
その中の演目、「新世界」を聴きたくなりました。
ドヴォルザークの交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」。
コリン・デイヴィス指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管の演奏。
1977年11月、アムステルダム・コンセルトヘボウでの録音。フィリップス盤のLP。
当時、C・デイヴィスは絶好調。ハイドンの交響曲集にストラヴィンスキーのバレエ三部作(ACO)、シューベルトの交響曲にシベリウスの交響曲全集(BSO)など、今も名演の誉れ高い演奏を、次々に録音していた。このドヴォルザークの後期交響曲集もその一つであって、スケール大きく元気いっぱいの鮮やかな演奏を聴くことが出来る。
第1楽章のテンポは颯爽として軽快。弦楽セクションの歌わせ方が実に美しく格調高く、その表情は優しい。郷愁を誘うようなやさしさ、あたたかさ。
全体的にはストレート系、直球勝負型の演奏であって、C・デイヴィスが実は熱血漢であることを示しているのだが、一線を越える手前で踏みとどまって、端正なフォルムは崩さないのがさすが英国紳士。「サー・コリン」の品格、たしなみと云えるかも。
第2楽章は、いつ聴いても涙を誘われる優しさで一杯。ああ、望郷の歌。
武蔵野の台地と雑木林の匂い、入間野のどこまでも続く茶畑、暁の天覧山、紫匂う秩父連峰・・・・ああ、イングリッシュホルンの響きは故郷のイメージを誘う。コンセルトヘボウ一杯に溶けてゆくその響きは、切ないくらい胸を締め付ける。ドヴォルザークも、そんな故郷への思いを抱いていたか・・・・・。
C・デイヴィスがつくる音楽は、実に格調高く、背筋が伸びて、ピンと張り詰めた緊迫感も漂わせる。甘くないのがイイ。だからこそ、聴き手のイメージが広がってゆく。
第3楽章スケルツォはダイナミック。そして、ここでも素晴らしいのはコンセルトヘボウの音響。オーケストラがミルクコーヒーのように溶けあって、マイルドな響きが広がってゆく。ダイナミックな演奏とマイルドな音響とのアンバランスが、実に面白い。
終楽章は貫禄の名演。低音が充実、力強い響きをつくり出している。
デイヴィスの指揮は精力的、グイグイとオケを引っ張って、勢いのある演奏。ただ、音は美しく響き、荒れないのがイイ。
コンセルトヘボウ管は、実に素晴らしいオケとつくづく思う。
録音も素晴らしいです。アナログ末期、コンセルトヘボウを知り尽くしたフィリップスの名録音。
瑞々しい弦楽、甘い金管、やさしい木管それぞれが素晴らしい音で録られています。ティンパニの音も革のイイ匂いが漂ってくるようなナマナマしさ。ホルンの残響など、惚れ惚れするほど美しい。LPのせいか、トロッとした低音がまたよろしいんです。
録音から30年、今もホンマに美しいと思います。
<「新世界交響曲」過去のエントリーであります>
■カラヤン/ベルリン・フィル(1977年録音EMI盤)
■I・フィッシャー/ブダペスト祝祭管
■ケルテス/ウィーン・フィル盤
■バーンスタイン/NYP盤
■ノイマン/チェコ・フィル盤
■ジュリーニ/シカゴ響盤
■フリッチャイ/ベルリン・フィル盤
■ドホナーニ/クリーヴランド管盤
■ショルティ/シカゴ響盤
■ジュリーニ/ロイヤル・コンセルトヘボウ管盤
![](/42000/u41717/1000/FI2623317_1E.jpg)
あんな風にコンクールを行うんだなぁと興味深く観ておりました。
片平くん(石井正則)は熱演、あのジャンプには笑えました。
その中の演目、「新世界」を聴きたくなりました。
ドヴォルザークの交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」。
コリン・デイヴィス指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管の演奏。
1977年11月、アムステルダム・コンセルトヘボウでの録音。フィリップス盤のLP。
当時、C・デイヴィスは絶好調。ハイドンの交響曲集にストラヴィンスキーのバレエ三部作(ACO)、シューベルトの交響曲にシベリウスの交響曲全集(BSO)など、今も名演の誉れ高い演奏を、次々に録音していた。このドヴォルザークの後期交響曲集もその一つであって、スケール大きく元気いっぱいの鮮やかな演奏を聴くことが出来る。
第1楽章のテンポは颯爽として軽快。弦楽セクションの歌わせ方が実に美しく格調高く、その表情は優しい。郷愁を誘うようなやさしさ、あたたかさ。
全体的にはストレート系、直球勝負型の演奏であって、C・デイヴィスが実は熱血漢であることを示しているのだが、一線を越える手前で踏みとどまって、端正なフォルムは崩さないのがさすが英国紳士。「サー・コリン」の品格、たしなみと云えるかも。
第2楽章は、いつ聴いても涙を誘われる優しさで一杯。ああ、望郷の歌。
武蔵野の台地と雑木林の匂い、入間野のどこまでも続く茶畑、暁の天覧山、紫匂う秩父連峰・・・・ああ、イングリッシュホルンの響きは故郷のイメージを誘う。コンセルトヘボウ一杯に溶けてゆくその響きは、切ないくらい胸を締め付ける。ドヴォルザークも、そんな故郷への思いを抱いていたか・・・・・。
C・デイヴィスがつくる音楽は、実に格調高く、背筋が伸びて、ピンと張り詰めた緊迫感も漂わせる。甘くないのがイイ。だからこそ、聴き手のイメージが広がってゆく。
第3楽章スケルツォはダイナミック。そして、ここでも素晴らしいのはコンセルトヘボウの音響。オーケストラがミルクコーヒーのように溶けあって、マイルドな響きが広がってゆく。ダイナミックな演奏とマイルドな音響とのアンバランスが、実に面白い。
終楽章は貫禄の名演。低音が充実、力強い響きをつくり出している。
デイヴィスの指揮は精力的、グイグイとオケを引っ張って、勢いのある演奏。ただ、音は美しく響き、荒れないのがイイ。
コンセルトヘボウ管は、実に素晴らしいオケとつくづく思う。
録音も素晴らしいです。アナログ末期、コンセルトヘボウを知り尽くしたフィリップスの名録音。
瑞々しい弦楽、甘い金管、やさしい木管それぞれが素晴らしい音で録られています。ティンパニの音も革のイイ匂いが漂ってくるようなナマナマしさ。ホルンの残響など、惚れ惚れするほど美しい。LPのせいか、トロッとした低音がまたよろしいんです。
録音から30年、今もホンマに美しいと思います。
<「新世界交響曲」過去のエントリーであります>
■カラヤン/ベルリン・フィル(1977年録音EMI盤)
■I・フィッシャー/ブダペスト祝祭管
■ケルテス/ウィーン・フィル盤
■バーンスタイン/NYP盤
■ノイマン/チェコ・フィル盤
■ジュリーニ/シカゴ響盤
■フリッチャイ/ベルリン・フィル盤
■ドホナーニ/クリーヴランド管盤
■ショルティ/シカゴ響盤
■ジュリーニ/ロイヤル・コンセルトヘボウ管盤
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