クラシック音楽のひとりごと

今まで聴いてきたレコードやCDについて綴っていきます。Doblog休止以来、3年ぶりに更新してみます。

レヴァイン/ウィーン・フィルのモーツァルト 交響曲第41番ハ長調 K.551「ジュピター」

2006年12月20日 04時47分09秒 | 交響曲
国内盤の廉価盤化が進んでいます。ユニヴァーサルも「Deutsche Grammophon The Best 1000」と称して、主力級のCDを1000円盤で発売しています。

今日は、その廉価盤になってしまった演奏を行きます。
先日の東京行きで購入した中古盤。700円也。
さすが、御茶ノ水のディスク・ユニオンだけに、このテの情報は早いのだろう。本来なら1200円程度で売るはずのものを、廉価盤化情報が入るとサッサと値下げしてしまう。

ところが地方の中古盤はそうはいかない。草深い四国の田舎では、値付けがメチャクチャであります。
例えば、ハイティンク/BPOのマーラーの6番「悲劇的」2枚組。
これは、廃盤久しいもので、某オークションなどではベラボウな価格で取引されているものだが、たった1000円。( 3枚買うと300円引きとかで、強欲なワタシは結局この名盤を700円で入手したのだが)
ところが、デアゴスティーニの名曲シリーズも、1枚で同じ1000円。ウソやろ、これ、せいぜい200円がええとこやでぇ・・・・。
玉石混淆、宝探しの楽しみはあります。尤も、、石ばかり多いのが現状ですが・・・(^^ゞ。

さて、今日の音楽はそういうわけで。

モーツァルトの交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」。
ジェームズ・レヴァイン指揮ウィーン・フィルの演奏。
1989年6月、ウィーンのムジークフェラインザールでの録音。

モーツァルト没後200年記念として企画されたレヴァインとウィーン・フィルの交響曲全集、そのラストを飾る1枚。
この全集は、ヴァイオリンの左右両翼配置、反復をすべて実行というのが特徴で、「ジュピター」も演奏時間40分を要するながい交響曲になった。

ウィーン・フィルらしい、豊かで芳醇な音、適度な厚みもあって音楽はとても暖かい。解釈で目立って新しいところはない。穏健で中庸な路線だと思うが、安定感・安心感は無類のもの。
「やっぱり、ウィーン・フィルやなぁ・・・・」の一言で片付けてしまいそう。
ヴァイオリンが左右に分かれているのは聴いていて楽しい。左右のスピーカーをはさんでの弦楽器の対話が実に心地よい。

第2楽章など、特に柔らかく温もりがある。
録音のせいか、ブリリアントな音よりも、ややくすんだ柔らかさが印象的。
フィナーレも、音楽を磨き立ててキラキラさせるよりは、ウィーン伝統の響きを生かしながら、名曲中の名曲であるフーガを精力的に演奏させている。見事な造形であり、演奏と思う。

録音は、適度なホールトーンと穏やかな音で聴きやすいもの。
DGらしい、全体のバランスをよく考えた周到な録音という感じ。
これも中庸の美しさと云うべきでしょうか。




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