みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『海にかかる霧』観ました。

2016-09-11 16:00:00 | アジア映画
2014年:韓国。 監督:シム・ソンボ。 WOWOWからの録画。
実際にあった事件をベースに作られた映画とのことですが
大筋ではともかく、細かいところで事実とは異なるところもあるようです。
純愛ストーリー?を盛り込んであるところなんかは完全に創作でしょうね。
まあ結局は映画=作り物ですからね(^^;
製作は『殺人の追憶』(2003年)を監督したポン・ジュノ。

 
ついに一線を越える船長。             密航者を運ぶと聞かされ船員たちも動揺する。

麗水(ヨス)のカン船長はドン詰まりの状況に追い込まれていた。世間には不景気の
風が吹き荒れている。海に出ても油代も出ないような深刻な不漁がずっと続いている。
長いこと稼ぎがないために、最近は妻ともうまく行かない状況だ。
とうとう彼は一線を越える決心をする。
中国からの密航者たちを韓国に運ぶというヤバイ仕事を受ける。
金にはなるが違法行為であり、捕まれば人生はそこで終わってしまう。
しかし状況は彼に躊躇を許さない。いずれにしても他に選択肢はなく腹を括るしかないのだった。
船長からいきなり密航者を運ぶと聞かされ、船員たちの間には動揺が広がる。
しかし結局やるしかない状況なのは皆とっくにわかっている。

 
中国からの密航者たちを受け入れるが。       ホンメに即席ラーメンをふるまうドンシク㊨。

中国の密航船からチョンジン号へと密航者たちが次々に乗り移ってくる。
若い女ホンメは飛び移りそこなって海に落ちる。
新入りの乗組員ドンシクがすぐさま海に飛び込み彼女を救助。
ドンシクは寒風のきつい甲板上からホンメを暖かな機関室内へ案内し、インスタントラーメンを
ふるまったりしているうちに二人の気持ちは少しづつ近づいていく....。

 
お粗末な設備に密航者たちから不満が出る。     カン船長は文句を言わせない。

老朽船チョンジン号には密航者たちが心地よく居られるような場所はない。
寒い甲板の上か、魚の腐ったようなひどい匂いのする船倉に行くかのどちらかだ。
密航者たちから不満の声が出るが、船長はそいつを海にほうりこんでしまう。
文句を言わせない断固とした彼の態度に、密航者たちは気押されて黙り込んでしまう。

 
密航者の大半が船倉内で窒息死。          霧はますます濃くなってきて何も見えない。

韓国巡視艇のチェックをやり過ごした直後に、船倉内の密航者たちが
全員窒息死するという事故が発生。機関室にいたホンメだけは死を免れる。
老朽化した冷凍庫から漏れ出たフロンガスが隣接する船倉内に充満したためだった。
事態の発覚を恐れた船長の命令で密航者たちの死体は次々に海に捨てられていく。
早く魚たちの餌になるようにと身体をバラバラにされて。
霧はますます濃くなっていき、もはや視界はほとんど利かなくなっていた....。

なかなか面白く観られる映画でした。とくに後半は物語りのテンションが
グッと上がって観ごたえがありましたね。
サラウンドの音響に関しても、かなり意識がなされているようです。
いきなり予想外の方向から人の声や物音が聞えたりするのは驚いたりしますが、
”いま映画を観ているんだ”という気分が盛り上がりますね。