みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『ファウンダー』観ました。

2019-01-02 16:00:00 | 洋画

ひょんなことでレイは貸金業者ハリーと知り合いとなり、人生が開けてくる。

2016年・アメリカ。 監督:ジョン・リー・ハンコック。 WOWOWからの録画。
いまは世界中の多くの人が知っているハンバーガーショップ、マクドナルド
これはそのマクドナルドの創業の物語。
なんか面白そうな題材なので、観てみました。期待を裏切らない映画でした。

 
足を棒にしての営業。だが成果は少ない。      1954年のセントルイス。レイに転機が訪れる。

冒頭から画面に色濃く漂う50年代の雰囲気。
”これはなかなか期待できるかも”と思わせてくれる導入部になっています。
レイは自分で考案した業務用ミキサーマシンを、飛び込みで売り歩いている社長兼営業マン。
毎日足を棒にして次々とフードショップを訪問するが、成果ははかばかしくない。
事務所に電話を入れるが、秘書からは請求書の山を何とかしてほしいと愚痴られる始末。

いえ待って、さきほどミキサー6台の注文があったようよ。
何かの間違いかとレイは直接注文してきたショップに確認する。
ミキサー自体、滅多に売れる商品じゃない。それなのにいちどきに6台の注文だなんて。
やはり注文は間違っていた。しかし6台ではなく、2台追加して8台に訂正したいのだと
注文主は言う。
これは一体どういうことなんだ?むこうは一体どんなショップなんだ?

がぜん興味がわいたレイは、実際に自分の目でその店を見てみたいと思い立つ。
その場でハンドルを握り、件のショップを目指して走り出す。

 
ミキサー6台の破格の注文に驚く。          そのフードショップを自分の目で確認。

実際に店舗を訪れて、老若男女問わず大繁盛するショップの様子や、
その優れた経営システムに大いに感銘を受けるレイ。
そして思いついたのがマクドナルドのフランチャイズ化だ。

  
そのあまりの盛況ぶりに驚く。            早速レイはフランチャイズ化を提案。

だがそのような申し出は、すでに何件もあった。そのすべてを断ってきたとのこと。
経営者であるマクドナルド兄弟の出すフランチャイズ出店の条件は大変に厳しい。
彼らのシステムの厳格で細々した一切をそのまま呑めないのなら話は無しだ。
そのためまだ成立した契約が無いようだ。
それに甘言を弄して他人を喰い物にしようとする怪しげな人種が世の中には山といる。
彼ら兄弟の警戒心・猜疑心は相当なもののようだった。

 
事業スタートのため融資の申込み。だが銀行の反応はつれない。そんな時にハリーに出会う。

なんとか兄弟を説き伏せて、フランチャイズ契約を獲得するレイ。
しかしそれからも次々と困難な状況が出現して、心が折れそうにもなってくる。
とくに資金面での苦労は大きかった。
そんな時に出会ったのが辣腕の貸金業者ハリーだった。
レイの事業計画に惚れこんだ彼は、金銭マネジメントの一切を引き受けて、
マクドナルド社が世界的な規模で成長する大きな支柱となって奮闘する。

キレイ事だけでは済まされないビジネスのダークサイドも含めて描かれている
この物語は、観ていて退屈しないですね。
年明けに観る映画としては、ちょうどな感じがして良かったです。

『おもちゃの国』 観ました。

2018-12-29 16:00:00 | 洋画
2007年・ドイツ。 監督:ジャック・ドノヒュー。 WOWOWからの録画。

わが子ハインリヒを必死にさがす母親。

かなり以前に録画した短編ですが、長くそのままになっていました。
15分足らずの尺ですが、言わんとするところは伝わってきます。
ユダヤ人狩りがますます厳しくなってきたナチスの時代。
そんな時代にも、仲良しのドイツ人家庭とユダヤ人家庭があった。

 
お隣どうしで家族ぐるみの付き合い。        そんな良い国ならボクも行きたい!

しかしとうとうナチスからの召喚通知が届く。
住み慣れた我が家を離れなければならないユダヤ人一家。
ドイツ人の母は、幼いわが子ハインリヒに何と説明したら良いかと考えたすえに
「彼らはおもちゃの国へ引っ越すのだ」と話す。
それを聞いたハインリヒは目を輝かせて「そんなステキな国、僕も行きたい!」。
夜ふけ。隣のユダヤ人の家に迎えのトラックが来る。
そのエンジン音を聞きつけて、大急ぎで外にでるハインリヒ。
「僕もおもちゃの国に連れてって!」

 
「そんな国はない」と親友から突き放される。    ハインリヒを残してトラックは走り去る。  

一方、息子のベッドがカラなのに気づいた母親は、あわてて駅にむかう。
毎日ユダヤ人たちがそこに集合させられ、収容所送りになっているのを
知っていたからだ。
きっとハインリヒも駅にいけば見つかるだろう....。

自分的には、少しストーリーをいじってみたい気もするけど
(もっと面白くなるような気がします)
でも製作側の意図とは違うモノになったりして、それはマズイかな?(^^;

『IT <それ>が見えたら、終わり。』観ました。

2018-12-26 16:00:00 | 洋画

猫は惨劇の一部始終を見ていた。

2017年英・米。 監督:アンディ・ムスキエティ。 WOWOWからの録画。
以前発表されたTVドラマ版はイマイチの世評だったように思いますが、
今回の映画版は好評のようなので自分も観てみました。
スティーブン・キング映画にしては、トンがったところはややソフトに
抑えたというか、ほどほどのホラー度という印象でした。
結果として、そこがとっつきやすい感じを受けましたね。

27年に一度という周期で現れては何人もの町の子どもたちを喰い殺し、
気が済めばフイと闇の世界に戻っていく<IT それ>
最初の犠牲者は幼い男の子ジョージーだった。
下水路に潜んだ<それ>は言葉たくみにジョージーを誘い、喰ってしまう。

喰い殺されたジョージーの兄、ベン。彼はいつまでも弟のことを忘れずにいた。
彼は何人かの友だちを誘い、<それ>の居場所を突き止めてやっつけてやろうと決心。
だがそれはとんでもなく危険な思いつきであり、行動だった。
<それ>は残忍で狡猾で、並みの怪物ではない。大人でも手に負えないのだ。

<それ>の方も少年たちの行動を察知して反撃、逆に死ぬほど怖い目に遭わせる。
しばしば少年たちは怖気に囚われ後悔し、言い出しっぺのベンをなじる。
しかし彼らは今さら引き返せないところまで来てしまった。この冒険をやり通すしかない。
この戦いに勝つのは少年たちか、それとも<それ>なのか?

 
少年たちは<それ>のアジトに向かう。       だが奴は少年たちの動きを察知して待ち構えていた。

キング原作の映画の一本として『スタンド・バイ・ミー』があります。
少年たちの友情と成長を描いた評価の高い良作ですが、
本作にも同じような設定が見られますね。
というかこれってホラー版『スタンド・バイ・ミー』といった方が早い(^^;
2時間半ちかい尺ですが、これで前篇です。ラストに後篇のアピールがあります。
まあ前篇が面白かったので、自分は後篇も観ようと思います。

『スリー・ビルボード』観ました。

2018-11-21 16:00:00 | 洋画

一向に事件が解決せず、思い余ったミルドレッドは自宅近くの道ぞいに広告を打つ。

愛娘のアンジェラが何者かにレイプされたあげく、焼死体で発見された。
それから何カ月も経つが、一向に警察の捜査は進展しない。
母親ミルドレッドは思い余って、自宅そばの道沿いに意見広告を出す。
”犯人はまだ捕まっていない”
”いったいウィロビー署長は何をしているんだ”

警察を激しく批判するこの意見広告は、小さな町に大きな波紋をよぶことになった。

 
意見広告は地元のテレビ局にも取り上げられる。   署長みずから足を運んで、誠実に説明をするが。

長年まじめに勤めて町に貢献してきた署長に対しては同情的な者が多い。
逆に言えば、レイプ事件そのものには同情するものの、
やはりミルドレッドの行動はやりすぎだ
、と感じ反発する人間が多い。
特に署長に深く心酔しているディクソン警官は、
カッとなりやすく、粗暴な行動に走りがちな困ったやつ。
この男が広告の件以来、猛烈にミルドレッドを目の敵にしてくるようになる。
だが彼は自らの暴力の責任を問われて警察をクビになる。

クサクサする気分でバーで独り飲んでいると、偶然うしろの席から、
”女をレイプして焼き殺した”という会話を耳にする。
アンジェラ事件に酷似した話の内容から、こいつが犯人に間違いないとディクソンは判断。
車のナンバーを調べ、古巣の警察に行き身元照会を依頼。
だが結果は”シロ”という思いがけないものだった。
彼は熟慮の末、ある結論を導きだしミルドレッドと行動をともにすることになる。

 
牧師がミルドレッドを訪れて説得しようとするが。  癌が進んで余命わずかな署長は、妻子を残して自殺。

これは非常に観ごたえのある映画でした。
評判の高いだけのことはあると感じました。
それにしても俳優陣の演技力というかレベルが凄い。
どのキャラもばっちり立っている印象を受けました。
とくに(ヒロイン役)フランシス・マクドーマンドの厳しさを感じさせる演技は圧巻。

『女神の見えざる手』観ました。

2018-10-29 16:00:00 | 洋画

金になる銃規制反対派に味方する社長。スタッフのエリザベスにも頭ごなしの業務命令。

2016年:アメリカ。仏・米。 監督:ジョン・マッデン。 WOWOWからの録画。
アメリカにおいて、銃規制法案に関して昔から賛成派・反対派が激しく議論の
火花を散らしている、ということは自分も耳にしています。
ただ賛成派には反対派のような(銃メーカーからの助力)豊富な政治資金力がなく、
常に劣勢に立たされがちなのだとも聞いています。
本作のテーマはズバリその銃規制法案が題目。

凄腕のロビイスト、エリザベス・スローン。その腕を買われ銃規制法案反対派からの
オファーを受ける。だが彼女はもともと個人的には銃規制賛成派の人間なのだ。
クライアントを冷たく扱い、ナマイキな奴だと社長からクビを言い渡される。
それを知った銃規制賛成派の立場のロビイ活動をすすめる弱小ロビイ会社のトップ、
シュミット氏から、すぐさま転職(引き抜き)の声がかかる。
収入こそ大幅ダウンになるが、これは絶対やるべき事項だ、とエリザベスは決心。
元の会社とは袂を分かち、銃規制賛成派の立場からのロビイスト活動を開始する。

ただ何事も”やりすぎ”な彼女。
思いが強すぎて、結果的にスタッフを危険な目に遭わせてしまったりする。
例えばスタッフの一員、エズメ。かつて銃乱射事件の被害当事者だった彼女を広告塔として利用。
テレビに顔を曝してしまったために彼女はイカレタ銃所持者に襲われ、危うく殺されそうになる。
運動に熱心だったエズメは、これ以降エリザベスとは距離を置くようになる....。

  
はじめエズメは自分からチームに参加したが。    公聴会の成り行きを見守るエリザベスチームの面々。

銃規制反対派は、どんなに小さなミスでも調べて、エリザベスへの攻撃材料としようする。
だが彼女に後ろ暗いところは見つからない。
しかし尚もしつこく調べた結果、ようやく過去の小さな、グレーな事実を探り当て、それを根拠に公聴会を開く。
ただ流石にそれだけで彼女を有罪に仕立てるのは難しいが、事前に銃規制反対派は判事や議員をがっちり抱き込み、
周到な根回しと準備をする。

公聴会に出席した途端に、場の空気からエリザベスは「これは何が何でも自分を有罪にする気だ」
と気づく。そこで彼女は議決が下りる前に、自分の思いを開陳したいと申し出る。

  

内容は「銃規制賛成運動は引き受ける値打ちのある依頼だし、やりがいもあると思った」
「ただ自分のやり方は時に強引なところがあり、それゆえ行きすぎた局面もあった、そこは
反省している」などといったもの。

 

しかしスピーチの最後に出た爆弾発言。場内はひっくり返るような大騒ぎに。
実はここがこの映画の最大のポイント。ここにすべてが凝縮していますね。
ですが全体的に見て自分的にはこの映画、70点くらいですかね~?
減点の理由は、ヒロインの魅力度がイマイチなこと(^^;
ジェシカ・チャスティンは、多くの話題作に出ている売れっ子女優さんですが、
キツそうな美人でガッシリ体型、自分的にはあまり魅力を感じずマイナスポイントです(^^;
一般的アメリカ人ってこういう”強い肉食系女子”ってタイプが好きなんですかね?