みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『台北ストーリー』観ました。

2018-05-30 16:00:00 | アジア映画
1985年・台湾。 監督:エドワード・ヤン。 WOWOWからの録画。
名作との評判は耳にしていたものの、実際の視聴は今回が初めてでした。
全体に流れる雰囲気は上質で、とても”映画を観ている”という気分にさせてくれますね。
ただストーリーは結局悲しい恋の話。少々せつないものがありますかね。


何かにつけ事がうまく運ばない。いっそアメリカに移住してみては?

おさな馴染の一組の男女、アジン嬢とアリョン氏。
近々の結婚を意識して、時間を見て新居探しをしたりする幸せな仲だ。
だがさまざまな障害が時と共に立ち現われ、二人の間には少しづつ微妙な齟齬が
生じてくる。
二人の性格もまるで違う。
未来志向の現実主義者、アジン嬢。
人生のハイライトを少年野球にのめり込んでいた過去の時代に見出すアリョン氏。
誰の所為というわけではないが、二人の仲はすれ違いはじめ、次第に崩壊していく....。

観終わっての感想ですが、自分的にはちょっとだけ物足りないものが残りましたね。
作品全体を流れる映画のムードは良いのですが、少し暗い。
やはりもう少しは明るい要素がほしかったです。

『湯を沸かすほどの熱い愛』観ました。

2018-05-26 16:00:00 | 邦画
2016年・クロック・ワークス。 監督:中野量太。 WOWOWからの録画。
評判がいい映画のようなので観てみました。
自分的には宮沢りえ(本作のヒロイン)、といえば飛びきり
美少女のイメージしか残っていませんが、改めて今回の映画を見せていただくと、
本物の女優さんに成長されたなあと感じいるモノがありました。
夫の蒸発や娘の養育などのさまざまな悩みに加え、突然癌の余命宣告を受けた
ヒロイン・幸野双葉が、めげずに家族の再建に懸命に取り組んでいくさまを、
感動的に綴ったドラマです。
ただテーマがちょっとてんこに盛りすぎじゃないかなとは感じました。

 
店主蒸発につき、当分の間休業します(^^;      取りあえず生活をしていかねばならない。

下町のとある一軒の銭湯、幸の湯
とつぜん夫(幸野一浩)が行方をくらましてしまう。以来、何の音沙汰もない。
代表者が不在のままでは湯屋の営業もままならず、
生活のためパン屋のパートに出る妻(幸野双葉)。

 
イジメに遭っている様子だが安澄の口は重い。     どうやら夫はこの辺に住んでいるようだが。

ある日、安澄の学校からパート先に連絡が入る。何も言わないが、どうやら娘の安澄は
学校でイジメにあっているようだ。
双葉は彼女を力づけたり慰めたり。しかし厳しいようだが、結局これは本人が解決して
ゆくべき問題だ。母親には見守るしか術がない。

 
久々の対面。猛烈に腹を立てる双葉。        かくて幸の湯の営業再開。

なんとか伝手をたどって夫の居場所を探しだす。
どこぞの女のアパートに転がり込んでいる夫とご対面(^^;
むかっ腹まじりに、浩一の手にしていたお玉をもぎ取って、思い切り頭を殴りつける。
かくて事態は収束~解決。かくて幸の湯の煙突から再び煙が昇りはじめる。

 
医師から末期がんを告知される双葉。        滅多にない家族旅行。安澄には旅の本当の目的は秘密だ。

双葉自身も愛には恵まれぬ境遇の中で育ってきている。
なにか次々と問題が提起されていく筋立てで、一本の映画の中でちょっと欲張りすぎだろと
言いたくなる。観ている方が消化不良を起こしそうになるよ、コレ。

それというのも泣ける映画というか、泣いてください的内容を
目指しているんでしょうが、自分的はなぜか最後まで泣けませんでした(^^;
たしかに脚本はよく練られているとは思いましたが、エピソードが多すぎるです。
じっくり落ちついて観られないため、何かあと1ミリ感動に手が届かないような
もどかしい感じがありました。
ところで出ている俳優さんたちは、どなたも演技の水準が高くて感心しました。
細かなディティールの中に深みある心情が見られたり。
そういう意味では、とても惜しいような感じの残る映画でした。
ただヒロイン(=宮沢りえ)の死に際の表情が物凄くて、正直そうとう怖かったです(^^;
あれはやっぱり生に対する執着からくるものなんですかね?

『モヒカン故郷に帰る』観ました。

2018-05-23 16:00:00 | 邦画
2016年:『モヒカン故郷に帰る』製作委員会。 監督:沖田修一。 WOWOWからの録画。

日本初のカラー映画、『カルメン故郷に帰る』(1951年・松竹)。
全然関係ないですけど何となくタイトルが似ているな~とかの程度で観てみました(^^;
主演は『ぼくのおじさん』の松田龍平。

 
扉絵。右下に連絡船が小っちゃく走ってます(^^;   船を降りると懐かしの故郷、戸鼻島。

結婚の報告を兼ね、婚約者の由佳を伴ない七年ぶりに帰郷した栄吉。
生活の当てもなく、ほとんどプーの身である彼を「なにが結婚かあ」と激怒する父・オサム。

 
実家(酒店)の壁には栄ちゃんのポスターだらけ。  久々の親子の対面だが....。

しかし現実に由佳のお腹には新しい命が育っている。これは認めるしかないだろう。
近所や知り合い連中を集めて盛大に結婚を祝う田村家。
呑み過ぎて倒れたオサム。いつものこととして家族も軽く受け止めたが、
医者からは末期癌との意外な診断結果を聞かされる。

 
音楽で稼ごうと栄吉は上京、だが現実は厳しい。   「俺、もう無理だわ」またメンバーが辞めていく。

オサムは無類の矢沢栄吉ファン。自分の子どもにも”栄吉”と名づけたくらいである。
そんな父親を見続けた幼い栄吉が成長したとき、”東京に出て音楽で一旗上げちゃるわ”と
決心したのも無理のないことだったかもしれない。
だが栄光を掴みとれるのは、どんな世界でもごく限られた少数の者だけだ。
成功の女神は、栄吉の存在には気づいてもくれなかったようだ。

 
珍しくおだやかに対話する父と息子。        結婚式はつつがなく進行。

オサムの死期間近。珍しくなごやかに対話する父と息子。
そして迎える結婚式の顛末が、この映画の構成上のピリオドになっています。
観た後の感じはまあまあ良かった。少なくとも不快な印象は残りませんでしたね。
松田龍平も『ぼくのおじさん』よりも表情のある演技で中々でした。

『ミュンヘン』観ました。

2018-05-10 16:00:00 | 洋画
2005年・米ドリームワークス。 監督:スティーヴン・スピルバーグ。 WOWOWから録画。
多くの傑作娯楽映画をモノにしてきたスピルバーグ監督。
そんな彼のシリアスな作品ということで興味がわいたので、観てみました。
発端は1972年の西独オリンピック開催時に起こったパレスチナ過激組織・
黒い九月によるイスラエル選手団襲撃~監禁事件。

イスラエル選手たちの解放と引き換えにイスラエルに収監中のパレスチナ人234名の
釈放を要求。

イスラエル側メイア首相(当時)は黒い九月との交渉は一切応じず、イスラエル軍に
よる人質奪還の方針を打ちだしたが、当時の西独では国内に於ける外国の軍隊の
活動を強く制限。それかといってこのような不測の事態は想定しておらず、
対応に当たるべき当時のドイツ警察では組織・体制、装備・訓練いずれの点をみても
力不足の感は拭えなかった。

ドイツ警察による時間稼ぎが何度か行われたが、結局はイスラエルの人質11人全員が
殺害されるという最悪の結果となってしまった。

 
アブナーと首相。すでに顔みしりの間柄。     まずは信頼できる情報屋に渡りをつける。

直後にイスラエル政府側は実行犯全員を抹殺するという復讐計画を秘密裡に立案、
モサドの精鋭アブナーにその実行を託す。ただしあくまでも決定は非公式。
何があろうとも誰からも表立っての助力は期待できない。
こうしてアブナーと数人の部下による神の怒り作戦は開始された。

 
情報を元に標的に近づき射殺。          簡単に処理が済み、一件落着。

情報屋はなかなか優秀のようだ。時間かからずに標的を探しだしてくれた。
初めのうちは、さほどの問題も起こらず、うまく相手を処理できた。
だが情報屋を使うということは両刃の刃でもある。
こちらの情報が他に漏れる危険もある。
黒い九月の連中もバカではない。
こちらの動きに気づいて、反撃の動きを見せるようになる。

 
標的が寝入ったのを確認して....。        リモコンでホテルを爆破。

標的の泊まっているホテルを爆破したり、電話機に爆弾を仕掛けたり。
黒い九月のメンバーを一人、また一人と消していくアブナー。
だが相手側もやられっぱなしではない。逆に仲間からも犠牲が出はじめる。

 
情報屋にもポリシーがあるようだ。        自分だけでなく、妻や幼い娘にも報復の危険が迫る。

いまや標的の大半を処理、イスラエル国内では英雄視されるアブナー。
その引き換えに、自分たちはもちろんだが家族含めて報復の危険にさらされる身となる。
非公式の任務ゆえ、だれも彼を守ってはくれない....。

ストーリー運びは流石に老練の技を感じるものの、殺し合いといった
話の性質上、映画全体に非常に殺伐とした空気が流れるのを感じます。
まあこれはある程度やむを得ないことかも知れませんが。

『牙狼<GARO>』観ました。

2018-05-06 16:00:00 | TVアニメ
2017年:MAPPA制作。全24話。 監督:朴 性厚。 テレビ東京から録画。
非常に分りやすいストーリーですね。
魔界からやってきて、人間を喰うことで生きながらえているホラーと呼ばれる魔獣の種族
その頂点には絶対的な支配者として君臨する、キングと呼ばれる者がいる。
いっぽう、その対極として神の使徒とでも言うべき魔戒士たちの存在がある。
この両者は長い年月つねに血みどろの戦いを重ね、対立してきた。


カッコよくポーズを決めるソード。

さて本作での主要人物、生き別れの兄を探し続けている少女ソフィ。
そして彼女を守る三人の魔戒騎士ソード、ルーク、そしてジーナ。
いろいろな状況において、さまざまに襲いかかる魔獣ホラーたち。
スト―リーが進むにつれて敵味方の階層が見えてきて、物語の核が明らかになってくる。
バトルシーンは明快で分りやすいしストーリーも順々に語られて行くので難解さとかは
有りません。いわゆる王道の展開なのですね。
カラッと見せるアニメなので、後味も良く、自分的には好ましく感じました。
ただウッカリというか、全24話なのに、カン違いをして12話しか録っていませんでした。
てっきり1クールだけの放送と思いこんでしまい、物語の核心に入る後半部分を
マルマル録り損ねてしまいました。
(2クールを連続放送するというのは例が少ないため、ついウッカリ。大失敗でした)
道理で12話の終わり方が”まだ続きがあるぞ”的な感じだったワケだわ~。
これはもう今さら仕方がないので自分の脳内で物語を疑似構築してみるしかないですかね(^^;
最後に。自分は知りませんでしたが、
この<GARO>アニメはけっこう人気シリーズのようですね(^^;