みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

「ウォント・バック・ダウン~ママたちの学校戦争」観ました。

2015-06-30 16:00:00 | 洋画
2012年:米20世紀フォックス。 監督:ダニエル・バーンズ。 WOWOWからの録画。
ドキュメント映画などを通してアメリカでの公立学校の現状を多少は知っていました。
 ・教員の労働組合が強くなりすぎて、現状ではむしろ弊害の方が多くなっている。
 ・なにより一番犠牲になっているのは児童たち。
  公立学校の教員の質が落ちて読み書きもできないまま生徒は「卒業」させられてしまう。
  結果として毎年大量の学力不足の人間が社会に押し出されることになる。
 ・一方、教育に十分なお金をかけられる家庭では初めから私立の学校に入る。
  そこでならマトモな教育が期待できるし、大学へ進学の道も開ける。

読み書きのできない親は良い条件の仕事は見つけにくく低収入な場合が多いので
経済的に子どもを私立に行かせる余裕はない。
公立の学校に行くしかなく、結果として読み書きのできないまま卒業していく場合が多い。
まれに公立でもマトモな教育を実行している学校もあるが、
その場合は希望者が極端に多すぎてまず入れない(抽選制)。

 
進歩的な校長の演説。だが現実は....。       学校の改革を思い立つジェイミー。

子どもにちゃんとした教育を受けさせたいと願う、読み書きのできない母親ジェイミー。
自らも母親であり教員でもあるノーナもいまの教育の現場に疑問を抱いている。 
二人の結論は「結局ほしいものはみずから動いて取りに行くしかない」。

わが子を思う母親の思いは強い。そうと決まれば早速行動を開始。
初めのうちはみんな無関心だったり妨害が入ったり、教員側にも反対する者がいたりする。
だが二人で始めた学校の改革運動は、しだいにまわりに賛同の輪を広げていく。

 
同じ不満を持つ親たちにアピール。        大喝采。マスコミの取材も。

通常なら申請して3年は待たされる審議が例外的に早く開かれることになる。
熱心に運動を続けた甲斐があったようだ。
ここで勝てば娘の通うアダムズ小学校に教育改革の手が入るのだが。

 
審議会議長からの親身なアドバイス。        いよいよ審議会スタート。

心あるアメリカ人ならば、だれもが自国の学校教育の現場に問題があると
認識しているのだろうとは思います。
しかし改善しようにも、どこからどう手をつけていいのかが解らないほど状況は複雑で困難。
とくに既存の権利を侵されまいとする教員組合の長年の淀んだ体質は
急には変われないんでしょうけど。

それにアダムズ小学校だけでなく問題のある学校はそれこそ無数にあるわけです。
そう考えると、この国の教育制度と医療制度は良く似ているなあと感じます。
良い教育、良い医療を受けたければ結局は『ゼニ』ですね。

「やはり俺の青春ラブコメは間違っている。続」観ました。

2015-06-29 17:00:00 | TVアニメ
2015年:feel.制作。 全13話。 監督:及川 啓。 TBSからの録画。
前作『やはり俺の青春ラブコメは間違っている。』がとても気に入っていたので、
続編の今回も大変期待していました。
幾つかのエピソードの集合ではあるんですが、最初のお話は修学旅行を舞台に展開します。

 
いよいよ京都めざして出発の日。          いろいろと京都見学。

生徒のお願いを聞き入れることが目標の「奉仕部」。
部員は主人公のヒキガヤ君、ユキノさん、それにユイちゃんの三人。
で今回の依頼人は「片思い中の」トベ君。
相手に思いは伝えたいがフラれるのは嫌だという。しょうもない依頼。
とは思うが、結局三人は引き受けることに。
修学旅行が近いこともあり、京都での告白タイムを予想して計画を練る。

 
「あ、あのさ、オレ....」勇気を出せトベ君!    予想外だったヒキガヤ君の行動。

ヒキガヤ君には今回の件の全てをうまく収める計画があった。そしてそのように行動した。
結果はほぼ狙い通り。
しかしそれはユキノさん、ユイちゃんの賛同を必ずしも得られるものではなかった。
まあ考え方は人それぞれだし、解ってもらえなくても仕方がない。とヒキガヤ君は思う。
しばらくの間は三人の仲はギクシャクしてしまうが、なんとか時間が解決してくれた。

 
いつも明るいユイちゃん。可愛いです。       エビナから「お陰で助かりました」と礼を言われる。

一見ヒネクレ者のヒキガヤ君。しかし彼なりに考え方の筋は通っており誠実な良い奴だ。
そこを誤解されるあたりが可笑しくもあり悲しくもあり....という感じだったのだが
そのあたりが「続」になって少し前回とは変わりましたね。
結構女の子のハートを掴むキャラという設定に変わっています、これにはちょっとびっくり。

それとヒキガヤ君の妹の小町ちゃん。可愛くてしっかり者で、
お兄ちゃん思いで、いつもお兄ちゃんのことを気にかけている。
現実には、こんなステキな妹なんて中々いませんです。ほとんど妄想の領域ですね。
実際に「きょうだい」のいらっしゃる方なら即座に解ってもらえると思いますが(^^;

あと最終ラストですが、盛り上げようという意図は解るのですが、ちょっと曖昧な印象も。
あれもこれもと欲張らなかった方が良かったんじゃないかな?て思いました。
全体を較べてみると、前シーズンの方が個人的には好みですかね~。

「テレーズの罪」観ました。

2015-06-27 17:00:00 | 洋画
2012年:フランス。 監督:クロード・ミレール。 WOWOWからの録画。
『アメリ』のヒロイン、オドレイ・トトゥが本作ではシリアスな役柄を演じています。

 
テレーズとベルナール。納得づくの結婚。      父親に伴われて式にのぞむテレーズ。

財産目当ての政略結婚が当然だった時代。ここでもそんな一組のカップル~夫婦が誕生した。
当初テレーズはそんな自分の結婚に対して疑問を持つことは無かったが、
周囲にいる義妹アンヌが自由な恋愛を謳歌している様子を見て、テレーズはなぜか苛立ちを覚える。

 
初めての恋に有頂天のアンヌ。           事情を知りヤキモキする夫ベルナール。

アンヌの結婚は家族にとっても重要事項。
相手の男が財産家だがユダヤ系と知り、家族は何とか二人を別れさせようとする。
さいわいアンヌがテレーズを信頼しているようなので別れの段取りを任されるテレーズ。

テレーズはアンヌと義母を旅行に出して、その間に相手の男を直接偵察に行く。
その結果、相手にとっては単なる遊びだったと知れる。結婚する気など全くなかったようだ。
ただ相手がなかなか男前であり、テレーズもちょっぴり憎からず感じたりもする?(^^;


男の方は本気ではなかったようだ。         医師からの処方薬を飲むベルナール。

あるとき近くの森に火事が起こる。結局自分の松林の領地は無事だったが、
心配で駆けずり回っていた夫は持病の心臓に負担がかかって体調を崩してしまう。
その時テレーズの心の中に囁く悪魔の声が.....。入ってしまった心のスイッチ。

これは自分の本当の気持ちを押さえ続けたために、知らないうちに不満が多量に
溜まってしまったということですかね~。
自由ということを知らなければ問題にならないが、なまじ自由を知ってしまうと
さまざまなことがストレスのタネとなる。近代人の悲劇ってことですかね。

自分のストレスの捌け口として、微量づつながら夫に毒を盛り続けたという怖いお話。
彼女自身、あまり罪を意識していないでやってるフシが見られてその点ではなお怖い。
この映画では夫の心臓の薬として医師は一部砒素を処方しています。
今は素人に劇薬をじかに扱わせるなどということは無いと思いますが....。

古い時代を演出するべく、室内の美術は地味でくすんだ感じにまとめています。
それでも美しいと感じさせるあたりは欧州文化の厚みというものでしょうか。

「エヴァの告白」観ました。

2015-06-26 18:00:00 | 洋画
2013年:米・英。 監督:ジェームズ・グレイ。 WOWOWからの録画。
けっこう重いというか、暗い感じの映画ですね。でも偶にはこういうのも有りです。
戦火の中、祖国ポーランドを離れて新天地アメリカを目指してやってきた二人の姉妹。

 
ようやく自由の女神を見る。米国だ。       米国に夢を託して希望を語る姉妹。

長い船旅の末に、ようやくエリス島の入国審査を受けるが妹は肺病のため入国を拒否される。
姉エヴァの方も送還処分の流れだったが、旅客協会のブルーノと名乗る男の助けにより、
辛くもアメリカの土を踏むことが叶う。

 
妹さんのことは心配ない、とブルーノ。        長旅の疲れが出て、ぐっすり寝入ってしまった。

はじめのうちは真面目な仕事を紹介するようなことを言っていたブルーノだが、次第に
その本性が見えてくる。
彼はお色気を売り物にした怪しげなショウと、女たちに体を売らせることで喰っている
人種だった。
だが女たちに言わせれば、ブルーノは雇い主としてはまだマシな部類なんだそうだ。

 
酒場でのお色気ショウ。               エヴァに"客"を取らせようとするブルーノ。

金持ちの客からエヴァに指名がかかる。ブルーノは嫌がる彼女に応じるように説得する。
妹さんの治療費だって相当にかかる。それに金持ちと知り合いになっておくと何かの時に好都合だ、
などと並べたてるが、それでいて『君を愛してる』などと云ったりする妙なところのあるブルーノ。

運命は過酷だが、エヴァは歯を食いしばって自らの運命を切り開いてゆく。
そしてそのための突破口を開けてくれたのがブルーノ。
そこには綺麗事でない愛のカタチが確かにありました。ラストシーンが良いですね~。

「ビューティフル・マインド」観ました。

2015-06-25 17:00:00 | 洋画
2001年:米ユニヴァーサル。 監督:ロン・ハワード。 WOWOWからの録画。
これは中々面白い映画でした。作品時間135分ですが、あまり長さを感じさせませんね。

 
ジョン・ナッシュ。頭は良いが変わったヤツ。    ルームメイトのチャールズ。すぐに親友となる。

プリンストン大学にやってきたウェスト・ヴァージニア出身のジョン・ナッシュ。
優秀な学生には違いないが、人づきあいが苦手でちょっと変わったヤツだった。
そんな彼にも親友が出来る。ルームメイトのチャールズは何事にも親身になってくれる。

 
季節は冬になり、そして春~夏に変わる。       見事な論文に驚く担当教官。

季節の移り変わりにも気がつかないほど研究に打ち込むジョン。
その成果は大きなものだった。
従来の数学の概念を覆すような斬新な理論を構築、担当教官を驚かせる。
その結果、最難関の軍施設ウィーラー研究所に推薦される。それから5年。

 
超難解な暗号を解いてみせるジョン。        受講生のひとり、アリシア。

あるとき軍からの呼び出しを受けて、敵側の難解な暗号を解いてみせる。これ以降、
彼は暗号解読のスペシャリストと目されるようになる。
一方、数学の講義も持たされていたが、そこで出会ったのが、のちに妻となるアリシア。
アリシア役のジェニファー・コネリー、キレイですね~(^^;


国の役人だといって近づいてくるパーチャー氏。実はスパイ。

パーチャー氏に強引にスパイ組織に組み入れられてしまうジョン。
これも国のためと思い、懸命に解読作業に身を入れるが、あるとき敵側からの襲撃を受けて
愕然となるジョン。
そこに間一髪、パーチャー氏が駈けつけて派手な銃撃戦のすえに何とか危機を脱する。
だがスパイでも軍人でもない彼にとっては大きすぎるショックだった....。

映画としてのまとめ方がちょっと曖昧ですね。整合性よりもインパクト重視というか(^^;
しかしまあ許容できる範囲だとは思います。観た後の感想は、なかなか良かったですよ。