日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

宗教の源泉はマインドコントロールか

2022年11月09日 10時19分37秒 | 日々雑感
 旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)問題を巡り、高額献金を規制する被害者救済新法の成立如何が今国会の焦点となっている。自民、公明、立憲民主、日本維新の会による法整備協議は、マインドコントロールの法定義の見解の違いなどから折り合いがついていない。特に ”ブレーキ役”となっているのが公明党だそうだ。宗教団体への献金にメスを入れられると、支持母体である創価学会の活動に支障を来しかねないとのことだ。宗教団体の維持は主として信者からのお布施、寄付によって運営されるからであり、創価学会によらずどの宗教団体も同じであろう。

 今月1日の第4回与野党協議会で自公両党は今国会の成立は困難として先送りを立憲民主党と維新の会に提案した。しかし、岸田総理は、悪質な献金を規制する新たな法案について、政府として今の臨時国会に提出することを視野に、最大限の努力を行う考えを明らかにしたが、条文に関しては示されていない。

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済に向けた与野党協議が難航していることを受け、被害者支援に取り組む「全国霊感商法対策弁護士連絡会」(全国弁連)は4日、マインドコントロール下での高額寄付要求などを規制する新法の今国会成立を求める声明を発表した。全国弁連こそ専門家の立場で条文案を示した貰いたいものだ。

 与党は今国会で、不当契約の取り消し権の要求を緩和する消費者契約法改正にとどめたい意向だ。マインドコントロールの定義が難しいのがその理由の一つであろうが、法案成立を拒もうとする統一教会の意向が自民党内に浸透していると勘繰ることも出来る。

 さてマインドコントロールであるが、広くは人の心や行動に影響を与えるとする方法であろうが、日常生活でも家庭のしつけや学校教育で頻繁に行われる。現代の日本でマインド・コントロールが問題となるのは、他者にマインドをコントロールされた結果、本来の意思とは違う状態にさせられ、不利益を被る場合であろう。例えば、高額な壺を買うことで幸せになれると思い込ませることであるが、壺と幸せの間には何の関係も無く、単に思い込ませるだけである。

 トランプ前大統領の選挙に不正があったとのアジ演説を信ずる人々、プーチン大統領のウクライナ侵攻はロシアを守るための正当な行為であるとする演説を信ずる人々、それぞれマインドコントロールされていると思われるが、旧統一教会のマインドコントロールと明確な区別が付けられるであろうか。

 更に、新興宗教に拘わらず、仏教やキリスト教イスラム教においても信ずれば救われると言うこと自体、単なる思い込みのようにも思われる。一度どれかの宗教を信じると他の宗教を否定するが、そこに絶対的な真理があるとは思えない。また、この思い込みが宗教戦争を起こしたりするのだから、宗教と言うのは恐ろしい存在だ。2022.11.09 (犬賀 大好ー861)