森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

続・アルバート王子の壁画@ダウンタウン

2019年11月08日 | ハワイアナ


前回、謎めいた終わり方をしてゴメンナサイ! 壁画「レイオパパ・ア・カメハメハ」の表すもの、皆さん、しばし考えていただけましたでしょうか?

今日は謎解き…でもないですが、私的な解釈をお伝えすると、私はこの壁画、なかなかスピリチュアルで悲しい光景を描いたものだと思います。

考えるに、この光景はアルバート王子が両親のもと(この世)を去り、ご先祖様(あの世)のもとへと旅立つシーンなのでは、と思うのです。というのも、どうもカメハメハ4世夫妻はアルバート王子を送り出しているように見えますし…。王子が近づいていくその先の女性は、マイレレイを手に王子を迎えようとしているみたい。

そしてその女性の後ろにいる男性3人は、王族ですね。当時、王族だけが身に着けることができた羽毛のマントを着ています。しかもマロ(ふんどし)姿なので、古い時代の人々のようです。

あ、この方々はフラダンサーとかではないですヨ! 当時はもう宣教師がうるさい時代だったので、こんな格好でフラは踊られていませんでした。そもそも、フラ自体が弾圧されて、地下活動が余儀なくさていれる時代でした。

この壁画の左手の方々と、アルバート王子側の3人の装いの時代が違うこともあって、私は思ったのです。左手の方々はアルバート王子のご先祖さま。さらに一番左に座っているのは、女神ではないかしら。



以上、ちょっと唐突に聞こえる解釈かもしれないのですが、次のように想像してみてくださいませ。アルバート王子と、マイレレイを持った女性の間には(目には見えない)三途の川がある…。そしてマイレレイを持った女性&その背後の方々はみな、雲にのって浮かんでいる…。

しかも。王子とレイを持った女性の間には、虹がかかっていますね。この虹が私の解釈の肝でもあります。…というのも、実は虹はハワイ文化の中で、必ずしも良い兆しとは限らないのです。もちろん良い解釈もありますが、虹はこの世とあの世を繋ぐもの。ズバリ、「死」を意味すると解釈されることも多いのです。



なので私は、これは4歳で亡くなったアルバート王子が、ご先祖様に迎えられてあの世に旅立つシーンなのかな…と思った次第。そこにカウアイ島のランドマーク、バリハイの山を合わせたのが、作者のいう歴史的解釈なのかもしれませんね。

さて、私のこの深読み、皆さんはどう思われますか? あまりに深読み…と思われるでしょうか。それとも?

ちなみに、この「レイオパパ・ア・カメハメハ」ビルがあるのは、カメハメハ4世とエマ王妃が建てた英国国教会、聖アンドリュース教会の向かい。聖アンドリュース教会からベレタニアストリートを渡ると、この壁画の飾られたビルがあります。

このビルはイオラニ宮殿と我が家のちょうど中間にあるので、日々その前を歩いております。

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