時の

時が解決してくれるだなんて
大人の言い訳だと思ってた

でもそれだけが唯一の解決策だなんて
分かるようになったのは
わたしも大人になった証かな？

ただそれだけで
固く結んだ糸がほぐれるようなこともあるのだと

氷が溶けてゆく

泣きたいようなきもち

より一層
熟成されて育つ憎しみのようなもの
それが腐敗して
風に吹かれ消えてゆく

積み上げるのも
ゼロに戻すのも
生死さえ
時だけが支配してる



ほろ苦いだけ
氷が溶けてゆく

予感

優しい他人の有難い同情が
わたしを隅へ隅へと追いやる

煮詰めた想いは凝縮しすぎて
あなたでも飲み干せない

ひとりがよくて
ひとりになって
思い出すのはあなた
皮肉なもので

わたしが欲しかったものってなんだろう？

可哀想と言われ
痛々しいと言われ
嗤われてる

優しい他人の言葉に刺されて
倒れている
あの人は助けになんて来ない

これからさき
なにか希望があるだろうか
それは奇跡的な再会？
そこからなにか始まる予感？

一線

もう何年も前に諦めた夢を
まだ思い出すんだ

なにもない
ここには
最初からなにもなかった

争うことに疲れて
舞台を降りてしまった
誰の声も聞こえない

永遠の安堵と
後ろめたさ

誰もいない
ここには
もう誰もいない

望んだのはだれ？

結局どのみち選びとろうとも
影のようについてくる
それさえ知っていれば

時間

胸に落ちた予感

いつかそんな日がくること

とても怖くて
そのままにしておけるなら
見ないように瞳閉じていたい

誰も取り乱したりしないの
出来るだけ普通に

考えても意味ないし
そうしてまたスタートに戻って同じ道辿る

猛烈に会いたくなって
叫びだしそうな口を押さえてる
なにもわからなければ
こんなに苦しくない

淡々となすべきことをして
日々を繰り返せば
この血も止まるだろう
時だけが解決してくれる
癒してくれる
いつか、

お伽噺

好きなものを好きと言わず

他人の影に怯えて
隠れるみたいに

そうやってまもっているものはなに

あなたがあなたより大切にしてるものはなに

他人の足音から
耳を塞いで
籠城しているお姫様はだれ

浜辺のちいさなちいさな砂の城
まもっているのはすぐ壊れるもの
波にさらわれて消えてしまえ
いっそ