風吹く丘で

目に見えるかたちでは壊れていないとしても

誰かのために生きられるほど
強くはなれない

もうあの頃のようにはなれない
ふたりでひとつなんじゃないかって
思えるくらい


そばにいなくても
この風の吹くところ
同じ時代の違う場所で生きているのだから


君を裏切って
失望させて
言い訳もない
それでも　君のためには生きられない


今までのかたちとは違っても
それぞれの生き方でいつか報われる日がくるだろう

進化

この言葉は言っちゃいけない


ふいに今朝
ホントのことを言ってしまおうと

だけど、その残酷な響きに
じぶんでも躊躇してしまう

ごめん、好きだよ

大好きだけど
そばにいたいけど

見ているものが違う
景色が違う
夢が違う
色が違う
未来が違う


いつか、変われたら・・・


できるだけ深刻にならず
スキップするみたいに
サヨナラ

いつか、変われたら
共に生きる時間の中で
ずっとそう思って生きてきたけれど
これがわたしみたい
変わることはないみたい


諦めるのではなく
歩き続けるために

破壊

名前も知らない女に嫉妬してる

じぶんの
一番触られたくないところ
柔らかな聖域を
ゆっくりと切られてゆくみたい

ひとりで傷ついて
血を流すこと
この感覚だけで

あなたが
そのナイフを取り上げて
どこかに投げ捨ててほしい

じぶんの
欠けた部分を満たそうとしている
満たされない部分を傷つけて壊そうとしている


壊れてしまえばいい

無題

色のない世界で
このまま

最初から誰もいなかったのかもしれない

音のない世界で　このまま

もうこれから先もずっと誰もいないのかもしれない


じぶんの背中を見ようとしている
愛情の確かめあいっこ
裏切り続け
憎み合って

未来を　破綻させたがっているみたい

なにも欲しがらずいられたら
もっと楽になれるだろうか

easy

人生の中に
いくつかの岐路があって
時に辛い選択があるけど

願いや祈りだけで　つうじればいいのに
それが叶えばいいのに

卑屈になってゆく自分を感じて
それが大嫌い

髪を切るみたいに
諦められたらいいのに

そのぐらいの軽さで行けたらいいのに

それでいいのに

Day

現実の方が
ずっと乾いていて
取り乱すこともできなかった

泣きたかったけど

泣かなかったよ


ドラマのように盛り上がるでもなく
BGMがあるわけでもない

日常のありふれた瞬間


わたしだけ残して