抱きしめる

抱きしめると、
もうどこにも行きたくなくなる

猛烈にせつなくてせつなくて

同じだけの想いでつながっているのに

鼓動も、息も、
自分のものと重なって
これ以上傍にはいられないほど傍にいるのに

抱きしめられると
もうどこにも行きたくなくなる



抱きしめても抱きしめてもまだ足りない


今夜あともう少し、傍にいたい
この気持ちってなんだろう？
傍にいさせて欲しい
抱きしめるたびにその想いがあふれて


夜がふたりを隠してくれればいいのに

背

いつもいつも考えている

あなたがどうしたら
もっと楽になれるのか

あなたがどうしたら
もっと幸せになれるのか

優しすぎるあなたは
いくらでも自分を犠牲にしてしまう
いつも誰かを優先させて
自分を後回し

あなたが少しだけでも
荷物をおろして
休むことができればいいのに


わたしはいつでも
その髪を撫でて
背中をさするよ

ほどける

ずっと飲み込んできた気持ち
わかったふりのいい子を演じていただけ

理解するふりをしていただけ

それじゃだめなんだ

これ以上ないほどあなたを近くに感じて

初めて本音をもらした夜
吐息と同じくらいの声で

あなたに届くかな

今のわたしにはわかる
あなたの欲しい言葉が
とても不思議だけど


壁にもたれてしたキスの甘い余韻
お互いの気持ち
通じ合ってるって確信できた


いつもいつも
嫌われないために張っていた境界線
そんなもの　もういらないんだって
触れた場所から
意地も虚勢も消えていく

愛

傷ついた夜に
一番嬉しい日に

誰よりも先にわたしを思い出して

声を聴きたいと感じたら電話して

いつもいつも、あなたの味方でいる

あなたがどんなにダメでも
折れていても
わたしはあなたを見捨てない

あなたの望む言葉　すべてあげる
あなたを抱きしめる

だいじょうぶだよ

何も変わらないよ
わたしはここにいて、その耳元に囁くよ


いつからわたしは、
こんなにあなたを愛し始めたんだろう・・・

ＡＭ８：００

はじめて、髪に触れた

思ったより柔らかかったんだね

からませた指が

わたしよりずっと、大きな手

朝になってもぎゅってして
はなれたくないって
笑った
あと５分って言って１時間もそのまま

好きだから

自分とはなにもかもがちがう


はじめて触れた背中　が愛しくて


震えていた肩が愛しくて


世界中の誰にも見せない表情をわたしにだけ見せていて

嘘でもいい　好きだって言って
今まで生きてきてこれほどに好きになった人はいないと言って

ずっとこのままでいたいって
ＡＭ８時にわたしをはなさなかった
あなたでいて

風景

あの頃
いくつもした
無邪気な約束が
未来のわたしを
こんなにも苦しめる

懐かしいメロディーが
帰り道のわたしをふいに呼び止めるの

夏のにおい

よく知っている「郷愁」と言うの？

風が髪　揺らす
ひとふさ　握りしめて
好きだと言ってくれた

シャッターで切り取ったように

あおいそら

そっと睫毛の涙　ぬぐってくれた

もう戻れない
もう二度と戻れない

今は変わってしまったけど
その気持ちに嘘はなかった

隣で笑っていてくれた
ありがとう


あの頃

美しいだけで、いつまでもいつまでも、美しいままで

切り取ったように

自己満足

優しいあなたが好きだった


自己犠牲のうえに成りたつ優しさだから
こんなにも美しいの？

自分が傷つかなければ
優しくなれないのなら
その優しさは捨てて

どこまでいっても悪者になりたくないわたしは
狡い　のだ
誰かを犠牲にさせて
自分は泥水を飲まなくて済むように
上手く立ち回っているのだから


それでも、
あなたに自分を犠牲にして欲しくない

わたしもあなたの犠牲になれない


あなたがどんな道を選ぼうとも
わたしはあなたを・・・・
過去にたてた誓いを、いま　破ろうとしている

きっと、
わたしから告げなくても
あなたが別れを口にしたら
わたしは別れるだろう

わたしは一体
あなたのどこを見ていたんだろう？
なにを好きになったんだろう？

一緒に過ごした日の
確かに抱きしめていたはずの想いは
あっさりと消えた


あなたの優しさが自己犠牲のうえにしか成りたたないのなら
わたしは
その優しさから逃げ出すだろう

奇跡

目には見えないから
それ故に不安になって
手を離してしまった

もう、この先　わたしたちにはなにもない

それでも、
明日、風は向きを変えるかもしない

途絶えてしまった糸を辿って繋ぐことができるかもしれない

生きてさえいれば


いつもいつも
大事なことも
知りたいことも
守りたいことも
目には見えない


今日、絶望しかなかった
だとしても
明日、向こう側に架かる橋はできるかもしれない


生きてさえいれば
奇跡は起こるのだと

途切れる

どんなに変わってもいいから
どうか　途切れないで


今の　望み


どうしていいかわからなくて
立ち止まっている
わたしの後ろから

次々に追い越してゆく
　
　ひとり　取り残されている


どうしたいかはわかっている
答えは出ている

傷つけずに別れようなんて
無傷のまま生きていこうなんて
最初から無理な話



春夏秋冬
めぐりめぐる季節の中
同じ景色を焼き付けたこと
本当に幸せだった

思い出した時に
あなたの記憶の中にもわたしがいるかな
そのたびに
よみがえる痛みは　ふたり　同じかな
離れた場所で
互いに触れられぬ場所で
同じ痛みに耐えているかな


街が変わり続けるように
わたしもあなたも変わり
想いが途切れても
同じ痛みを持った同士

あなたがどこかで生きていると思えれば
それだけでわたしも生きていける

成長

こんなことでダメになるなら
それだけのものだったって
諦めるだけ

いつもいつも不安だった
泣けて仕方なかった

ここもここから先も不安定で

でも今までもずっとそうだったんだ


もっともっと強くならなければいけない

不安を抱えながら　
もっと前へ

絶対に見捨てない

どんなに大変かわからず約束してしまったけど
たてた誓いを破りたくない


あなたに依存したくない

あなたに依存されたくない

しなければならないことがあるとしたら、
それは昨日よりも強くなること
明日はもっと強くなること